カテゴリー「科学・技術」の32件の記事

2018年2月17日

(このブログは「控え」であり,メインのブログではありません)

 ブログ記事の更新を長期間サボっていたら,Google検索などで“三日画師”を検索したときのランクが下がってしまったらしく,メインのブログ『写真撮っけど,さすけねがい?』よりも,名前を付けたこっちのブログのほうが上位に表示されてしまうようになった。

 以前は『写真撮っけど,さすけねがい?』を見てくれていた人が,検索結果上位にある『三日画師のかすかだり』を見て,

 「最近ブログの傾向を変えた?」
 「以前とは全然違ったブログになったね」

という反応をしてきたので,とりあえずメインブログへのリンクを冒頭に置くことにしてみた。

 私のメインブログ『写真撮っけど,さすけねがい?』は下記になります。

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https://mikkagashi.cocolog-nifty.com/

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2016年9月18日

iPhone 7 登場。やっぱりAppleは変態だった

iPhone 7 登場

 日本時間の9月8日午前2時に開催されたAppleのイベントで iPhone 7 が発表され,9月16日に一斉に発売された。

 やっと防水仕様になったことや,日本独自規格になりそうだったFeliCiaに対応したこと,ホームボタンが物理ボタンからタッチセンサーになったこと,そしてとうとう忌まわしき「Dライン」がなくなったことなどが注目されている。

 iPhone 7を見て,個人的には「やっぱりAppleは変態だ」と思った。なぜならiPhone 7は,大量生産が必要な民生品にはあり得ない製造方法で作られているからだ。

 まず,iPhone 7発表前にリークされていた画像を見てほしい。

iPhone 7 リーク画像

 この写真を見て,私はカメラ部分の出っ張りに落胆するとともに,板金プレス加工かプラスチックの射出成型品のように見える外観に,とうとうApple社がiPhoneボディのアルミ合金切削加工をやめるのかと思った。

 なぜなら……

iPhone 7 リーク画像に追記

 このリーク画像のカメラ部分の出っ張りの赤線部分は,小径のボールエンドミルもしくは特殊なエンドミルによる加工が必要な「微小な内R(インナーR)」からテーパーに繋がる形状になっているからである。
 出っ張りが小さいので加工が不可能というわけではないが,そこまでして加工するほどカッコいいデザインではない。上にも書いたように,こういう形状は安上がりな板金加工や射出成形品によくある形状である。

 ひょっとしたらプラスチックの射出成形ではなく,以前話題になったリキッドメタル(射出成形が可能な金属)がとうとう採用されるのかとも思った。

 だが,登場したiPhone 7のカメラ部分の出っ張りはリーク画像とは全然違っていた。

iPhone 7 カメラ周りの形状

 リーク画像の赤線部分にあった「内R(インナーR)」のR寸法が大きく,太めのボールエンドミルで加工できる形状になっているのである。

 そう,Apple社はiPhone 7の筐体のキャビティ部分(部品の入る凹み側)だけでなく,iPhone 6sまでは簡単な仕上げ加工しか必要としなかった背面までも,カメラ部分の出っ張りを残してアルミ合金切削加工を行うことにしたのだ。ヘンタイならではの選択である。

iPhone 7 エンドミルで削り出し

 上図は,アルミニウム合金ボディの背面を,カメラ部分の出っ張りを残してエンドミルで切削加工しているところの写真である(カメラ部分のキャビティを切削している)。酔狂にもほどがある製造方法だ。

 日本のメーカーのメカ技術者には,こんなことをブログに書いている私のような暇人は少ないから,その界隈から特に大きな声が聞こえてくることはないが,「こんなのを切削で作るのかよ〜?」「意味わかんねぇ〜」「ふつう別パーツで作るだろ〜」という地響きのようなため息が聞こえてくるのを感じた。

 それほどまでにApple社の技術者はヘンタイ(もちろん褒め言葉)なのである。

iPhone 7 3D回転研磨

 カメラ部分の出っ張りをエンドミルで切削加工できたとしても,どうしてもツールマーク(やカッターマーク)は残る。表面に陽極酸化皮膜処理をする前に,ツールマークなどをきれいにするため,一般的なバフ研磨処理をするのではなく,「3D回転研磨」という処理を行っている。

 この「3D回転研磨」処理については,どういう技術なのかよくわからなかった。カメラ部分の出っ張りを不用意に研磨しすぎないような処理なのだろうとは思われる。バレル研磨とバフ研磨の中間のようにも見えるが,より精密な研磨処理のだろう。

iPhone 7 酸化皮膜を磨く

 ジェットブラックの仕上げでは,さらに凝ったことをしている。陽極酸化皮膜を付け,多孔質部分に染料を染み込ませた後で(ふつうはここで仕上がり),研磨剤を含んだ磁性流体を使って表面を高精度に研磨しているのだ。磁性流体の磁場などを調整することで研磨剤の特性を制御できるのが特徴らしい。

 そうして,とうとうジェットブラック仕上げの美しいiPhone 7が出来上がる。美しい表面仕上げにここまでこだわったiPhoneであるから,ユーザーはみすぼらしいケースなどに入れたりせずに,ぜひとも美しいままの姿で使用してほしいものである。

 iPhone 7 の筐体にリキッドメタルは使われなかったが,筐体の仕上げに磁性流体が使われた。
 5年ぐらい前に,Apple社がリキッドメタルの使用ライセンス契約を取得したとき,リキッドメタルと磁性流体を混同してしまう人が後を絶たなかったが,意外なかたちで磁性流体とiPhoneが関わることとなった。

 さて,私は現在 iPhone 5s(64GB)を使用している。約3年間使用し続けていて,バッテリーがかなりへたってきており,そろそろ機種変更を考えているところだ。

 iPhoneを片手で使用したいのと,カメラ部分の出っ張りが嫌いなので,乗り換えるならばiPhone SEかと思っているのだが,iPhone SEのストレージ容量が最大64GBしかないため,躊躇しているところである。
 MacのiTunesに入っている音楽を全部iPhoneにも入れたいので,少なくとも200GBの容量がほしい。

 iPhone 7は片手で使うには大きすぎ,カメラ部分は出っ張っているが,最大容量256GBのモデルがある。さてさて悩ましすぎる……

【関連記事】
2015年10月 4日:iPhone 6s発表。落胆そして感服
2013年10月20日:iPhone 5sのホームボタンの話
2013年9月12日:斜め下からの目線でiPhone 5cに驚く
2013年3月 3日:デザインに対するAppleの拘泥ぶりが恐ろしい
2010年10月21日:新MacBook Air登場:Unibodyはやっぱり凄い
2010年6月10日:Apple iPhone 4 びっくり仰天のハードウェア

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2016年8月29日

日本から迷走台風がなくなる日

 台風10号、30日に上陸の恐れ…大雨に警戒(2016年8月29日 読売新聞)

 大型で非常に強い台風10号は30日に北日本か関東に上陸する恐れが出てきている。

 台風の平年の上陸数は2・7個だが、10号が上陸すれば今月4個目となり、1954年9月と62年8月の1か月の最多上陸に並ぶ。

 気象庁によると、台風10号は29日午前0時現在、日本列島の南海上を時速約25キロで北東に進んでいる。中心気圧は940ヘクト・パスカルで、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は65メートル。29日は関東の南東海上を北東に進み、30日は関東の東海上で、北よりに進路を変更するとみられ、暴風域を伴ったまま上陸する恐れがある。

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 十日ほど前に本州の南を西にゆっくりさまよっていたときには,それほど大きくも強くもなかった台風10号「ライオンロック」だが,沖縄東方の南大東島付近まで移動ながら暖かい海からのエネルギーを大量に取り込んで,とうとう大型で強い台風に発達し,しかも関東沖から江川卓が投げるカーブのような軌道を描いて,関東地方から東北地方に上陸しそうな勢いである。

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 これは約十日前の8月20日18時の天気図である。
 台風9号から台風11号の三つがそれぞれに影響し合うほどの距離で日本列島に迫っていた。相互作用する質点の運動の問題は,質点が3点になると途端に難しくなり,厳密解が得られなくなる。三体問題である。

 こりゃ気象庁などで天気予報をする人は大変だろうと思ったが,驚いたことに台風の進路予想はかなり正確だった。

 そして,ひとつだけ残って日本列島の南を迷走していた台風10号も,「迷走」を強調するのは天気予報だけで,その迷走の仕方も含めて,予報円は(予報円が大きいという問題はあったが)どんぴしゃだったように思う。台風10号が暴風域を持って東に移動し始めてからもほぼ予想通りに動いている。

 とうとう迷走台風の進路まで予想できるようになりつつあることを感じさせる出来事だった。「迷走していて明日の進路がわからない台風」がなくなる日も,いずれやってくるに違いない。

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2016年7月13日

フォークボールは自由落下しているだけ

 これから新しい変化球は生まれるか?
 早大・矢内教授と高橋尚成氏に聞く
(2016年5月20日 週刊ベースボールONLINE)

 6つに大きく分類した変化球を、オーソドックスなオーバーハンドの右投手、左投手が投げたとき、ボールの変化の大きさと方向を図表化したのが上記の図です。空気の抵抗や揚力を考慮せず、ボールが自由落下した際に到達した場所が真ん中だとしたとき、それぞれの球種の回転軸と回転の方向によってどの場所に到達するかを示した図です。 

 この図を見るとストレートがカーブと並んで大きな変化をしていることが分かります。右投手のオーソドックスなオーバーハンドでは、リリース時に右へ30度程度の角度がつくため、ボールの回転軸も右へ傾きます。そして強烈なバックスピンがかかるため、右上の方向へと軌道は変化するのです。

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 日本では珍しく「チェンジアップやフォークボールは(自由落下以上には)落ちない」ことを書いた記事である。さらにいえば,下向きに自由落下以上に変化するのはカーブだけであることも書かれている。

 10年ぐらい前からメジャーリーグではSPORTVISION社が開発した投球軌道追跡システム「PITCHf/x」を全スタジアムに設置しており(守備や走塁での選手の動きを追跡する「FIELDf/x」もある),ピッチャーの手を離れた位置からホームベースまでのボールの軌道や球速の変化,ボールの回転量,そして無回転だったときの軌道に比べた変化量を,全試合,全球記録している。
 しかも,メジャーリーグ公式サイトのGAMEDAYページで,誰でもそのデータを見ることができる。
 前時代的なスピードガンの数値だけの日本とは大違いである。

 そのPITCHf/xのデータからわかるのは,ボールの変化量はスピン量に比例するということである。

 つまり,スピン量の少ない(=無回転に近い)チェンジアップやフォークボール,スプリットの軌道はほぼ自由落下曲線を描き,自由落下以上には変化しない。

 それとは逆に,強いバックスピンがかかるストレート(特にフォーシーム)は上向きの浮力が加わるため,自由落下曲線よりも直線に近い軌道となり(=落下量が少ない),下向きのスピンがかかるカーブ(昔の言葉で言えばドロップ)は自由落下曲線よりもさらに下向きの力が加わって,より下向きに変化することになる。

 もちろん,自由落下以上には変化しないからといって,そのボールが打ちやすいわけでないことは,実際に野球のゲームを見ればわかるし,野球をしたことのある方なら体感済みだろう。

 大昔,私は野球部でピッチャーをやっていたことがあり,ボールの回転によるマグヌス効果で説明できるカーブの変化やストレートの伸びに対して,なぜフォークボールが落ちるのかがずっと気になっていた。大学の流体力学の授業でナビエ−ストークス方程式やレイノルズ数を習ったときに,無回転ボールの球速の変化が乱流域と層流域を跨がる可能性を考えたりもしたが,まったく的外れだった。学生時代にPITCHf/xのデータがあったら人生が変わっていたかもしれない(意味不明)。

 前にも書いたが,私は大の江川卓ファンである。しかし,一部の江川ファンが「江川のボールは初速と終速の差がなかった」というようなことを言うのが嫌いだ。バックスピンにより直線に近い軌道であることを意味する“ボールの伸び”と,空気抵抗による球速の低下が小さいことを混同しているからである。

151kmh

 江川の全盛期と私の学生時代はほぼ重なるので,テレビの野球中継で江川が投げたゲームはほとんど見ていた記憶があるが,初速と終速が表示された神宮球場などの中継で,江川のボールの初速と終速が近かったことはないし,江川よりボールの遅いピッチャーに比べて,江川の初速と終速の差はむしろ大きかったことは,当時の精度の低いスピードガンでも明らかだった。

 PITCHf/xのデータを見れば,速いボールほど初速と終速の差が大きく,遅いボールは初速と終速の差が小さいことがわかる。バックスピンの効いたボールほど空気抵抗に反する力が働いて終速が落ちないなんてこともないし,回転の少ないチェンジアップやフォークボールのほうが急に速度が落ちるなんてこともない。ボールの球速を低下させる空気抵抗は速さに比例するのだから,速いボールほど大きな空気抵抗を受ける。当たり前である。

 日本のプロ野球では,解説者までもがいまだに「初速と終速が変わらず,手元で伸びるボール」とか「交代したばかりの選手のところにボールが飛ぶ」のような科学的根拠のないことをしゃべりまくっている……

 バックスピンのない140km/hのフォークボールは,ピッチャーの手を離れてから約0.47秒でホームベース上に到達する。ボールは0.47秒間で重力加速度により約1.1m落下する。これがフォークボールが“落ちる”正体である。

 そんなバカな。バッターの手元で急激に落ちているじゃないか?

 フォークボールの落下は重力加速度によるものである。
 落下距離 z は,z = 1/2・g・t²(g は重力加速度 9.8m/s²)で求まるから,ピッチャーの手を離れてから0.47秒間の最初の0.235秒で約27cm落下し,後半の0.235秒で約81cm落下する。バッターの手元で急激に落ちているように見えるのも当然である。

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2016年5月31日

通信衛星「きらめき1号」輸送時にトラブル

 通信衛星打ち上げ延期か=輸送中に損傷可能性-有事対処の高速Xバンド・防衛省(2016年5月30日 時事通信)

 防衛省は30日、自衛隊の部隊運用に使用する独自のXバンド通信衛星の打ち上げを7月に計画していたが、衛星の空輸時のトラブルから延期する可能性があると発表した。Xバンドは周波数帯の一つで、気象の影響を受けにくく、高速大容量通信に優れ、軍事通信にも使用されている。
(中略)
 衛星は「きらめき1号」と名付けられ、本体は三菱電機のDS2000。当初は日本時間7月13日に欧州宇宙大手アリアンスペースのロケットで南米フランス領ギアナから打ち上げる予定だった。しかし、コンテナに入れてギアナに空輸した際、コンテナに深さ40〜50センチのへこみが見つかった。輸送機の貨物室とコンテナの中の気圧の差が原因とみられる。衛星の中継器のアンテナが損傷していないか確認する必要がある。

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 高高度を飛行する航空機内の気圧の変動によってコンテナが変形したのだと思われるが,何が起こったのだろう。

 大きな人工衛星を搭載するコンテナだから,航空輸送用の汎用品ではなく,衛星のサイズに合わせて作った個産品だろう。気圧の変動による力は想像以上に大きいから,コンテナはその圧力に対しても変形しない強度を持たせるか,あるいは気圧が変動してもコンテナの内部と外部の圧力をできるだけ均等に保つためのガス抜き穴を適切に設計する必要がある。

 20年以上も前に勤務していた某社で開発を担当していたスパコンのプロセッサーは約25cm角のガラスセラミック基板を使用していて,表面の微細な薄膜配線や伝導水冷のために半導体搭載面は密閉構造になっていた。ガラスセラミック基板は強度が低いのが悩みの種で,航空機でプロセッサーを輸送するときに25cm角の基板に加わる圧力は約800kg(0.8トン)にもなるため,基板や基板固定部分が壊れないように苦労して設計した記憶が残っている。

 25cm角のサイズで800kgにもなるのだから,人工衛星サイズのコンテナを密閉してしまったときの圧力は恐ろしいほどの大きさになり,それを考えればガス抜き穴の設計がいかに大切かがわかる。

 人工衛星自体や搭載アンテナは,航空機よりも圧力変動の激しいロケット打ち上げ時の環境にも耐えるように,必要な大きさのガス抜き穴を各部に設ける設計がなされているはずだ。ひょっとするとコンテナの強度設計もしくはガス抜き穴設計にミスがあったのかもしれない(あくまで推測)。

 コンテナが膨らんだのではなく,“コンテナに深さ40〜50センチのへこみ”ということは,コンテナの外の気圧が高く,内部が低かったことになる。つまり飛行機が高度を下げたときにトラブルが発生したと思われる。飛行機の降下速度が想定以上に速かった可能性も考えられる。

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2016年3月25日

RX100M3ボディの歪みと不可解な設計

 昨年の7月にSONYのコンパクトデジカメCyber-shot DSC-RX100M3を購入し,日頃から愛用している。コンパクトカメラにしてはボディが分厚いため,当初考えていたようなGパンのポケットに入れての運用は行わず,バッグのポケットに入れて持ち歩いている。

 肝心の写りのほうは,若干フレアが発生しやすいところはあるものの,まあ満足している。

 最近になって,そのCyber-shot DSC-RX100M3のポップアップEVFの横のボディの歪みが,少し気になってきた。

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 歪みが気になるのは,この写真の「FINDER」というシルク印刷の上の部分,つまり前面ボディがポップアップEVFの横を通って背面側に細長く伸びている部分である。

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 製品の写真ではわかりにくいかもしれないので,前面ボディ(たぶんアルミ合金ダイキャスト製だと思われる)のポンチ絵を書いてみた。
 このポンチ絵の点線で囲った前面ボディの細長い部分が,片持ち梁のようになっていて,少し上方に浮き上がっている。

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 背面側から見ると,上面左端の前面ボディから細長く伸びた部分が浮き上がって,ポップアップEVFの横のスキマが均一ではなくなっているのがわかる。

 このアルミ合金ダイキャストの端部を固定するネジはなく,ただ部材の剛性だけで片持ち梁状の形状を維持している。購入してからカメラを落としたり,ぶつけたりしたことはなく,いつの間にか気になるレベルまで変形が大きくなっている状態だ。

 前面ボディはたぶんアルミ合金ダイキャストなので,凝固収縮等によって生じた残留応力により,徐々に反り変形が生じている可能性がある。そのあたりまで考慮した機械設計者ならば,もう少し厚みをもたせるか,片持ち梁状にはせず,端をネジ止めするだろう。しかし,ネジは組立工数増加・コストアップになるので,できるだけ避けたい……

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 側面から見るとL字型になっている前面ボディと背面ボディは,L字型の縦横2面で付き合わせるようになっているばかりか,アール状になった部分までも付き合わせる機械設計なっている。意匠デザイン的には,ぴったり嵌合する寸法になっているとしても,現物は機械的に2面+アール部分がぴったりと合うことは絶対にない。
 ぴったり合わない場合にどうなるかというと,上面か側面にスキマが生じるか,アール部分が変形・歪みが生じることになる。

 2面をかならず合わせたい場合は,アール部分には明確な逃げを追加することになるが,アール部分に逃げを追加するとスキマが生じることになるので,意匠デザイン的には認められないだろう。このように,2面とアール部分を嵌合するような設計は妥協の産物なのである。

 そう思いながら,歪んだ自分のCyber-shot DSC-RX100M3を見ると,前面ボディと背面ボディは,背面ボディの凸アールと前面ボディの凹アール部分だけで接触していて,前面ボディを上方に押し上げているようが気がする。その結果,前面ボディ全体が少し斜めに(前面側に)倒れているようにも見えてくる。

 今後変形がどうなって行くのか。ますます変形が大きくなって,ポップアップEVFがボディに引っかかってポップアップしないというような不具合に突き進んでいくのか。気になるところである。

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2016年3月10日

ゼットンの“1兆℃”の火球で地球は蒸発するか

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〔Googleで画像検索した「ゼットン」〕

 ウルトラマンに出てくる「ゼットン」の放つ火球が本当に“1兆℃”だとすると,地球は一瞬で蒸発し,太陽もその熱を受けて爆発する……というツイートがリツイートされてきた。

 もともとが子供向けのフィクションだし,地球が蒸発するという話もジョークならばいいが,「本当に1兆℃だった場合を科学的に考察する」という話ならば,直感的に「そりゃウソだろ」と感じないのはマズい気がする。

 放射性セシウムの食品全量調査における100ベクレル/kg程度の食品での健康被害を心配したり,あるいは精製した食塩は身体に悪く,NaCl以外のミネラル分が多い天日塩・自然塩が健康的だと思い込んだり(日本で食塩として売られている製品はNaClが97%以上と決められているので,天日塩・自然塩によってミネラルを有意に摂取したら,その時点で塩分の摂り過ぎ)……これらのいずれにも共通するのは,「量」の概念がないことである。

 要は,地球の熱容量の大きさと,ゼットンの火球の熱容量の大きさの違いが,直感的に頭の中に浮かぶかどうかである。

 簡単な計算をしてみよう。

 中学校か高校の1年ぐらいで「熱量保存則」というのを習う。ビーカーに入った25℃の水の中に,熱した50℃の鉄球を入れたとき水温は何℃になるか,という問題を覚えているひとも多いだろう。
 温度の高い物体と低い物体を合わせると,熱が高温側から低温側へ移る。十分に時間が経過すると,2つの物体の温度は等しくなる(=熱平衡状態)。このとき,低温の物体が得た熱量Qinと高温の物体が失った熱量Qoutは等しくなる。

 Qin = Qout

 これを熱量保存則という。

 質量m,比熱cの物体の温度がΔt上昇したときに得た熱量Qは,

 Q = mcΔt

で表される。

 地球の質量をm1[kg],比熱をc1[J/(kgK)],温度をt1[K],
 ゼットンの火球の質量をm2[kg],比熱をc2[J/(kgK)],温度をt2[K],
 地球と火球が一緒になって熱平衡状態になったときの温度をt[K]とすると,低温の地球が得た熱量Qinと高温の火球が失った熱量Qoutは等しいから,

 m1c1(t - t1) = m2c2(t2 - t) …………〔式1〕

が成り立つ。

 ここで,地球の質量 m1 = 5.97 x 10^24 [kg] とする。
 地球の比熱c1は簡単には求まらないが,地球全体の化学組成は多いほうから,鉄32%・酸素30%・ケイ素15%,マグネシウム14%,硫黄3%なので,鉄の酸化物からなるヘマタイト(赤鉄鉱)で地球全体ができていると仮定する。ヘマタイトの比熱 c1 = 990 [J/kgK] とする。
 地球の温度を何℃にするかも難しいところだ。中心部は6000℃ぐらいある。しかし,ここでの主眼は火球から熱をもらったときに何℃ぐらい温度が上昇するかということなので,感覚的にわかりやすい t1 = 25 [℃] = 298.15 [K] とする。

 火球はプラズマと仮定するのが良さそうだが,あいにくプラズマのデータを持っていない。気体は温度によって比質量や比熱が変わる。とりあえず常温の酸素のデータを使い,大きさは1立方m,質量 m2 = 1.0 [kg],比熱 c2 = 920 [J/kgK] とする。
 火球の温度はもちろん1兆℃ = 1000000000273.15 [K] である。

 有効数字はバラバラだが,これらを式1に入れて平衡温度tを計算すると,

 5.97e24 * 990.0 * (t - 298.15) = 1 * 920.0 * (1000000000273.15 - t)
 t = 298.15 [K] = 25.0 [℃]

となる。つまり,地球の温度は0.01℃も上がらない。地球の熱容量(=質量×比熱)が非常に大きいため,たとえ1兆℃もの高温であったとしても,1立方m程度の火球の影響はほとんど受けないのである。

 それでは,1立方mの火球が何℃だったら地球の温度が 0.01℃上昇するのだろうか。

 5.97e24 * 990.0 * (298.16 - 298.15) = 1 * 920.0 * (t - 298.16)
 t = 64242391304654576156672

となった。火球の温度が 1000000000000の6.4 × 10^10倍,1兆℃の640億倍の温度だと地球の温度は 0.01℃上昇することになる。逆に言えば1兆℃の640億倍でも,地球は25.01℃にしかならない。

 地球にしてみれば,640億匹のゼットンが一斉に放つ火球よりも,温室効果ガスを排出する人間のほうがよっぽど怖いようだ。

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2015年11月17日

杭打ちデータ改竄の先にある問題の本質

 杭打ち 業界全体調査へ データ改ざんで国交省が方針(2015/11/17 日経新聞)

 杭(くい)打ちデータの改ざんが相次いで発覚したことを受け、国土交通省は16日、杭打ち業界全体の実態を調査する方針を固めた。旭化成建材(東京・千代田)とジャパンパイル(東京・中央)でデータ流用が見つかり、2社以外にもないか調べる必要があると判断した。調査方法などは今後詰める。

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 杭打ちデータ改竄問題が変な方向に行っているような気がする。

 横浜市都筑区の分譲マンション「パークシティLaLa横浜」に傾きが生じたことから,杭の長さ不足(強固な地盤まで達していないこと)が判明,杭打ちデータの改竄が問題となった。

 一部の杭の長さ不足がマンションの傾きの原因なのか,それとも当該マンションにおける杭打ち工法の(設計段階での)選択が間違いだったのか,施行に不具合があったのか,問題を切り分けて検証しなければならないはずだ。

 それなのに,データ改竄の有無の調査にばかり追求の矛先が向かっており,違和感を感じる。

 なぜ杭打ちデータの改竄が必要だったのだろうか。データの記録忘れ,記録用紙の紛失……等々,その可能性はあるだろう。しかし,一般的に行われている杭打ち工法そのものに問題はないのだろうか?

 土木建築に素人の私が知る範囲で,杭打ち工法は大きく2種類に分類される。

 ひとつは,場所打ち杭といって,掘削した穴の中に鉄筋を組み,そこにコンクリートを流し込む工法だ。この場合,強固な地盤までの深さが想定と違っていても,その分だけ深く掘削して施工現場で鉄筋を長めに組むだけで済む。

 もうひとつは,建築現場とは異なる杭工場で作った杭を施工現場に運び込み,ボーリングした穴に圧入したり叩き込んだりする既製杭工法である。横浜市都筑区のマンションはこちらの工法だった。

 この工法では,あらかじめ設計者が地質調査の結果などから既製杭の長さを決定することになる。強固な地盤までの深さは,杭打ちの本数全数分ボーリングして調査すれば明確になるだろうが,そんなに手間を掛けることはできない。地盤が平坦で均一であれば問題は少ないが,傾いていたり,部分的に深くなっているところには対処しにくい。
 ともあれ,杭工場では数週間かけて設計通りの長さに杭を作り上げる。

 さて,施工現場に設計通りに作られた既製杭が運び込まれ,杭打ち工事が始まる。まずは杭打ち用の穴の掘削が行われる。既製杭工法では掘削力の変化で地盤に達したかどうかのデータ記録が必要だ。地盤の深さが想定通りならば,データの記録忘れがなければ問題ない。

 ところが,あれっ? 想定の深さを過ぎても地盤に達しないぞ……という事態が起こりうる。上に書いた場所打ち杭ならば問題ないが,既製杭の場合は困ったことになる。既に杭が所定の長さで出来上がっているからだ(戸建て住宅用の鋼管杭などではジョイントで継ぎ足せる杭もあるようだ)。

 コンプライアンスが徹底していれば,すぐに修正版の既製杭が発注され,同時に工期の調整も行われるだろう。しかし,施工業者が元請け/下請け/孫請け構造になっているから複雑だ。杭打ち施工業者の作業員が「杭の長さが不足している」という声を上げたとしても,それをかき消す力が働かないとも限らない。

 コンクリートは圧縮に強く引張に弱いという特徴がある。そのため,圧縮には弱いが引張に強い鉄筋と組み合わせて鉄筋コンクリートとして使用される。既製杭のように専用工場で鉄筋コンクリートを作る際には,あらかじめ鉄筋を引っ張った状態でコンクリートと固めることによって,コンクリートに圧縮応力がかかったままの状態にすることができる。これをプレストレスト・コンクリートといい,鉄筋を組んだあとでコンクリートを流し込むだけの鉄筋コンクリートよりも高強度になる。

 単純に強度を比較すれば,場所打ち杭より既製杭のほうが杭自体は高強度だろう。杭打ち工事の前,あるいは平行して杭を製造できることから,長さ不足等の問題が生じなければ工期の短縮効果も期待できる。

 しかし,横浜市都筑区の現場のような地盤に傾斜がある場所で,既製杭を採用したことに問題はなかったのかどうか,(設計ミスにより)既製杭の長さが足りなかったときのリカバリー方法は確立しているのかどうか,記録データ改竄の先にある問題の本質にも目を向けてほしい。

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2015年10月 4日

iPhone 6s発表。落胆そして感服

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 2015年9月10日(日本時間の)未明の『Apple Special Event. September 9, 2015.』で発表されたiPhone 6s / iPhone 6s Plus。9月25日からApple Storeや各キャリアで発売開始となり,さっそく入手した人も多いことだろう。

 まあ無理だとは思いながら,「4インチ以下の小型ディスプレイ機」「出っぱりのないカメラ」「いわゆる“Dライン”解消」という希望を持っていたのだが,いずれも期待外れに終わったので,iPhone 5s(と塩漬けのiPhone 5)をしばらくは使い続けようと思っている。


■ 外観はiPhone 6 から変更なし(だが,そこにApple社の利益率の高さの秘密がある)

 iPhone 6sはApple社が「すべてを新しくした」というわりには,外観も画面解像度も変わらず,変化が感じられずにガッカリしたという声も多いようだ。
 だが,そこにAppleのすごさがある。Apple社は,2015年度第3四半期の売上高は496億ドル(約6兆円),純利益が107億ドル(約1.3兆円),売上利益率はなんと39.7%という高さだ。

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 Android携帯勢は日本のメーカーも含めた合計でiPhone以上の売上げ台数を達成しながら,利益は小さく,売れば売るほど赤字が増えてしまうようなメーカーもあるようだ。

 なにが違うのだろうか?


■ Appleのエンジニアはものづくりをよく知っている

 えっ? Appleは自分のところで製品を作っていないじゃないか?……と思う人も多いだろう。

 たしかにiPhoneは台湾や中国のEMSで製造されている。
 しかし,自社内で製品を作っているメーカーのエンジニアが,Appleのエンジニアより「ものづくり」を知っているかどうかにはやや疑問を感じざるをえない。

 エンジニアは,外形寸法の変更が,どれだけ加工コストや組立コストその他を上げ,トータルでどのぐらいのコストになるのか,ちゃんと管理できているだろうか。そういう意味で,責任はエンジニアだけにあるのではなく,会社としてコスト管理体制が整っているかどうかが問題になる。

 新製品に「新鮮味」を求めて,客先であるキャリアや社内の営業や意匠デザイン部門から,無意味な外観変更の要求をされても,それをエンジニアとして突っぱねられる体勢になっているかどうか,である。

 製品の外形寸法を「変更しないこと」,あるいはどこをどの程度変更したら組立工程に影響するかを深く知ることによって,加工治具,組立治具,ハンドリング治具,試験治具など,製造ラインで使用する治具類がそのまま使えるし,組立装置や試験装置も基本的にはそのまま使える。このメリットは非常に大きい。

 中身の電子部品がすべて新しくなったとしても,電子部品を基板に搭載するチップマウンターはプログラムの変更だけで対応できる。エンジニアが,設計時点で基板の固定点などの制約や製造工程を理解していれば,治具や組立装置を変更せずに済む。

Apple iPhone 4 びっくり仰天のハードウェア
〔iPhone 4 ボディ加工中に使われている治具〕


■ 7000系アルミニウム合金採用の意味

 iPhone 6s / iPhone 6s Plusのボディ素材には,従来の6000系アルミニウム合金(60材・ロクマル材)ではなく,より強度の高い7000系アルミニウム合金(70材・ナナマル材)が使われていることが話題になった。

 70材の採用は,iPhone 6で指摘されていた強度不足に対応したためと思われる。

 iPhone 6のボディ内部にリブ形状を追加したり,部分的に肉厚にしたり,強度低下の原因となるボタン穴の位置や大きさを変えたりすれば,70材を使わなくても強度を上げられたはずだ。しかし,Appleのエンジニアはそれを選択しなかった。あくまで想像であるが,それらを変更すれば,基板の形状や固定点の位置,搭載部品高さの制限が変わり,大きなコストアップになると判断したのだろう。

 そのため,アルミニウム合金の中で最も高強度で超々ジュラルミンと呼ばれる7000系合金は,製品のさらなる薄型化でも,さらなる軽量化でもなく,ただ前機種と同じ形状を実現するために採用されたのだ。

 利益率30%以上を実現するAppleの「ものづくり」技術に感服する。

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2015年7月24日

正式には大きさを表現できない台風12号来襲

 本島 昼ごろ最接近 台風12号、南大東で31・9メートル(2015年7月25日 琉球新報)

 強い台風12号は24日午後9時50分現在、南大東島の南約90キロにあり、大東島地方を暴風域に巻き込みながら1時間に15キロの速さで西北西へ進んでいる。24日午後3時8分、南大東村南大東で最大瞬間風速31・9メートルを観測した。沖縄気象台によると、台風は勢力を維持しながら25日昼ごろ沖縄地方に最接近する見通し。大東島地方は25日明け方ごろ暴風域を抜ける見通しだが、沖縄本島地方は25日昼ごろから夕方にかけて暴風が吹く見込み。沖縄本島では最大瞬間風速35メートルの強い風が予想されている。

 沖縄気象台は「暴風域の半径が70キロとコンパクトなのが台風12号の特徴だ。接近時に急に風が強まる恐れがあるので十分注意してほしい」としている。

201572412

 日付変更線よりも東の海域で発生し,そのまま発達すればハリケーンになるはずだった熱帯低気圧が,何の風の吹き回しか,西へ西へと進み続けて日付変更線を越え台風第12号「ハロラ」となった。しかも,一旦熱帯低気圧に戻って(最大風速が17.1m/sより弱くになると台風ではなくなる)から再び台風第12号として復活するという変な台風だ。

 7月25日現在でも最大風速35m/sの「強い」勢力を維持しており,今後の経路が気になるところである。

 さて,気になるのが,メディアで使われている「コンパクトな台風」,そしてそれと同義に近い「接近時に急に風が強まる恐れがある」という表現である(後者は問題にしなくても良いとは思うが)。

 台風の勢力を表現するため,台風やハリケーンには「強さ」と「大きさ」によって階級が定められている。日本の気象庁も,基本的にはそれに従った分類をしている。

 しかしながら,日本の気象庁の「強さ」の分類で言葉が定義されているのは,現在〈強い〉〈非常に強い〉〈猛烈な〉の3つだけ,「大きさ」の階級も〈大型(大きい)〉〈超大型(非常に大きい)〉の2種類しかない。
 だから,現時点での台風第12号を「強い台風」としか言えず,マスコミなどが勝手に“コンパクトな”という形容詞をつけて「コンパクトで強い台風」と呼ばれているのである。

 もともとはこんなことはなく,台風の「強さ」と「大きさ」の定義は次のように,ちゃんと定められていた。

【強さ】
 最大風速[m/s] 分類
 17.2未満    弱い熱帯低気圧
 17.2〜24.5   弱い     → 現在は使わない
 24.6〜32.6   並の強さ   → 現在は使わない
 32.7〜43.7   強い
 43.8〜54.0   非常に強い
 54.0以上    猛烈な

【大きさ】
 風速15m/s以上の半径 大きさの階級
 200km以下   ごく小さい   → 現在は使わない
 200〜300km  小型(小さい) → 現在は使わない
 300〜500km  中型(並の)  → 現在は使わない
 500〜800km  大型(大きい)
 800km以上   超大型(非常に大きい)

 つまり,かつての気象庁の定義によって,現在の台風第12号は「強い台風」やマスコミの「コンパクトで強い台風」のようなあいまいな表現ではなく,ちゃんと基準によって定義された「小型で強い台風」という表現ができるのである。

「大型で並の強さ」「小型で猛烈な」「超大型で弱い」……
 正確な基準さえ知っていれば,なんとわかりやすい台風の表現だろうと思う。

 Wikipediaの記述によると,1999年8月14日の玄倉川水難事故を契機に,「ごく小さく弱い台風」というような表現では,危険性を過小評価してしまう人が被害に遭うおそれがあるとして,気象庁は2000年6月1日から,「弱い」や「並の」といった表現の使用をやめたという。

 なんとももったいない決断だ。台風の「強さ」と「大きさ」の定義には,「雨量」の定義は含まれていない。風が弱い台風だからと言って,雨が弱いとは限らない。そんなことは定義に書かれていなくても常識的なことである。
 ごく一部の方々の過ちによって,簡単に定義が使われなくなってしまったことが残念でならない。

 強さと大きさの定義の完全復活,もしくは新たな階級表現の導入を期待したい。

 たとえば地震の震度階級は,震度0:無感 ・ 震度1:微震 ・ 震度2:軽震 ・ 震度3:弱震 ・ 震度4:中震 ・ 震度5弱/5強:強震 ・ 震度6弱/6強:烈震 ・ 震度7:激震というように名称と震度階級がつけられていて,かなり普及している。いまだに震度とマグニチュードの区別ができていない人もいないわけではないが,ほとんどの人は問題ない理解状態だと思う。

 台風の強さと大きさも,震度階級と同様な数値によるクラス分けが必要なのではないだろうか。

 明らかに「小型で強い台風」である台風第12号を「強い台風」としか言えないため,テレビ番組独自の基準や気象予報士の親切心からの表現で「コンパクトで強い台風」などと統一されていない名称で呼んでいるのを見て思った次第である。

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