K-1でM35-70mm f2.8-3.5を使ってみた
部屋に散らかってる古レンズをいじっていたら,smc PENTAX-M ZOOM 35-70mm F2.8-3.5 が出てきた。1978年に発売された大口径の標準ズームレンズで,当時は多く見られた直進式ズームである。キヤノンが1973年に発売した名レンズFD35-70mm F2.8-3.5が当時10万円の超高級レンズだったのに対して,同スペックで確か7万円ぐらいだった。
smc PENTAX-M ZOOM 35-70mm F2.8-3.5のズームは直進式で,ピント合わせと同時に直感的にズームできるのが特徴だ。標準域より広角寄りのズームレンズなので,レトロフォーカスの2グループ式ズームになっていて,広角側で全長が長く伸びるのが特徴だ。
レトロフォーカスの2グループ式ズームは,現在は広角ズームレンズに使われていて,動かない鏡胴部にフード固定部を設けると望遠側で前玉が引っ込み,広角側で前玉が出っ張るので,フードの遮光効果が効率的になる(ズームフード)。
以前は大口径標準ズームにもレトロフォーカスの2グループ式ズームが多く,キヤノン・ニコン・ペンタックス各社の大口径標準ズームはいずれもそうだった。現在はニコンだけがズームフードタイプで,ズーミングしてもフード先端までの全長が変わらない。キャノンやPENTAXの大口径標準ズームは望遠側でフード先端までの全長が伸びるタイプになっている。
せっかくなので,PENTAX K-1にsmc PENTAX-M ZOOM 35-70mm F2.8-3.5をつけて大船の街を撮り歩いてみた。APS-CサイズセンサのPENTAX K-5 IIsでは面白くない画角になるので,デジタルカメラでは一度も使わずに放置していたレンズだが,フルフレームのK-1だと仕様そのままの35-70mmのズームレンズとして使える。
JPEG撮影。Mレンズなのでカメラに焦点距離やピント位置情報,絞り情報が伝わらないので手ぶれ補正OFF,薄暗かったのでISO400で絞りF4ぐらい。シャッター速度は1/640。EXIF情報で焦点距離が35mmになっているが,(手ぶれ補正機構用に手入力で)35mmとしているだけで,実際は50mm〜60mmぐらいで撮っていると思う。
ズームレンズ初期のレンズなので性能が良いわけではないが,ズーム倍率で無理していないので,まあそこそこ普通に写っている。特に中心部は最新のD-FA24-70mm F2.8の写真と並べられても区別できないと思う。
右上の拡大。パープルフリンジが多めなのは(残念ながら)PENTAXの特徴で,古いMレンズではカメラのレンズ収差補正機能も働かないのため,もっとヒドいことになると思ったが,夕方で空がそれほど明るくなかったので悲惨なことにはならなかった。
もともとは特徴的な2段式のねじ込み式のレンズフードが付属していて,そのフード目当てに買ったレンズだったが,今は肝心のそのフードを紛失。しかも,レンズに保護フィルタ類は付けない主義(という言うほどでもないが)なのに,売っていたときに付いていたUVフィルタのねじ部に歪みがあるらしく,外せない状態なのが残念。
しばらく放置していたブログで記事を書いてみた。1〜2行の簡単な記事にするつもりが,日本語をまとめる能力に欠けるため,まただらだらと長くなってしまった。
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コメント
更新お待ちしてました。(^^)v
最後まで飽きずに読めましたよ。
投稿: 魚籃坂 | 2017年5月 2日 22時50分
ありがとうございます。
たまに更新していこうと思いますので,よろしくお願いします。
投稿: 三日画師 | 2017年5月 3日 15時17分
同じレンズ持っています!
投稿: | 2018年6月 6日 19時38分