« 坂田明師匠の「Summertime」 | トップページ | 甘いティッシュペーパー »

2016年2月16日

鞆の浦景観訴訟 架橋断念で終結

 「崖の上のポニョ」聖地〝残った〟…埋め立て計画を正式断念 鞆の浦景観訴訟終結(2016.2.15 産経)

 広島県福山市の景勝地、鞆の浦の埋め立て架橋計画をめぐる控訴審の進行協議が15日、広島高裁(野々上友之裁判長)であり、事業主体で被告の県は免許交付申請を取り下げる意向を示し、原告の反対派住民らも訴えを取り下げることで双方が合意した。協議後に開かれた口頭弁論で訴えが取り下げられ、訴訟が終結した。

(中略)

 県は代替策として、山側にトンネルを通すなどの整備案を示している。

 地元住民の9割が架橋賛成という話を聞いていたので,各紙の「ポニョの聖地が残った。バンザイ!」的な見出しには疑問を感じた。地元住民がこぞって架橋反対を訴えているような書きっぷりはいかがかと思う。

 観光客のマイカー乗り入れを認めながら鞆の町並みを残すには架橋しかないと思っていたが,架橋は断念ということになった。

 鞆町を通過するだけの車を通すなら山側トンネルでも大丈夫だと思う。しかし,貴重な鞆の町並み保存のためには,それだけでは足りない。観光客のマイカーが町に乗り入れる状態では,地元住民の生活が立ちゆかなくなるからだ。鞆町へのマイカーでの乗り入れを禁止し(地元住民のマイカーはもちろん認められる),パーク&バスライドを強力に推し進めて,歩いて観光を楽しんでもらうしかなさそうだ。

 架橋計画がなくなったから“聖地が残った”で済む話ではない。架橋問題が長引いているうちに,人口が減少し,空き家が増え,なし崩し的に町並みが破壊されつつある。地元住民が重要伝統的建造物群保存地区指定を望んでいるのかどうかは不明だが,架橋がなくなって,その代わりに伝統的な町並みの一部を取り壊して町の中の道路を広げざるを得なくなった,というのでは,まさに本末転倒だ。今後の動きこそが重要になる。

【関連記事】
2010年6月17日:鞆の浦で知られる鞆町のディレンマ

|

« 坂田明師匠の「Summertime」 | トップページ | 甘いティッシュペーパー »

都市・街並み」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 鞆の浦景観訴訟 架橋断念で終結:

« 坂田明師匠の「Summertime」 | トップページ | 甘いティッシュペーパー »