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2015年7月 2日

大涌谷「ごく小規模な噴火」の基準は?

 箱根山噴火、水蒸気爆発か 指示区域の住民ら全員避難(2015/6/30 日本経済新聞)

 気象庁は30日、箱根山(神奈川県箱根町)の大涌谷でごく小規模な噴火が発生し、マグマで熱せられた地下水が噴き出す「水蒸気爆発」の可能性が高いと発表した。同庁は噴火警戒レベルを「2(火口周辺規制)」から「3(入山規制)」に引き上げ、箱根町は火口から半径約1キロに避難指示を出した。同庁が箱根山の噴火を確認したのは初めて。

 気象庁は「大規模な噴火の兆候はないが、大涌谷周辺では今後も小規模な噴火に警戒してほしい」と呼びかけている。

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〔地面から水蒸気をあげ続けている大涌谷(1998年11月撮影)〕

 噴火の発生日時は不明だが,約2km離れた場所でも降灰を確認しており,6月29日夜から30日朝までの間と見られている。気象庁は記者会見で「噴火自体はごく小規模。大涌谷の火口から半径約1キロの範囲以外では噴火への警戒は必要ない」と説明しているが,気象庁の対応については疑問の声も出ているようだ。

 箱根山噴火:浅間山などの研究者が気象庁の対応疑問視(2015年7月1日 毎日新聞)

 気象庁は29日夜、「大湧谷周辺で新たな噴気孔を発見し、ここから土砂が噴き上がった。現時点で噴火ではない」と発表した。大涌谷の北1・2キロで白っぽい粉状の降下物▽マグマや熱水の動きを示す火山性微動▽神奈川県箱根町湯本で震度1の地震−−などを観測。気象庁の基準では「固形物が噴出場所から水平または垂直に100〜300メートルの範囲を超えた」時を噴火と定めているが、火口外の土砂が噴き上げられたとして噴火とは認めなかった。

 これに対し、浅間山にも詳しい群馬大の早川由紀夫教授(火山学)は「気象庁自らが決めた基準に反した判断だった」と批判。浅間山では16日朝、火口から約4キロ離れた施設職員が微量の降灰を確認したと通報し、気象庁は1時間以内に「噴火した模様」と第1報を打った。早川教授は「今回はあまりに慎重すぎた」と対応の違いに違和感を覚えたという。

 なるほど,気象庁の対応に疑問の声を上げているのは,〈青プリン〉として有名な群馬大の早川由紀夫教授らしい。

 最初に「箱根山の大涌谷で小規模な噴火が発生」というニュースを聞いたときから,気になったのが「小規模な噴火」の定義だった。たぶん私が生まれる前からも,ずっと噴気をあげ続けていた大涌谷である。大辞林を調べると「噴火:地球内部から,水蒸気・マグマ・岩塊などが地表に噴き出すこと。また,その現象」と書かれており,素人判断をすれば,噴気をあげ続けている大涌谷は噴火し続けていることにもなる。噴気をあげ続けていることと,「ごく小規模な噴火」の違いはなんなのだろうか。

 噴火の定義についてググってみると,気象庁の次のような文書が真っ先に見つかる。文章から判断すると,2004年2月に噴煙や火山性微動を観測したときの文書らしい。

 また、単に噴火と聞くと、山麓まで噴石が飛ぶような噴火や、記憶に新しい 2000 年の有珠山の噴火をイメージされるかもしれません。しかし、約 9 万年前に九州の阿蘇山で発生した噴火の火山灰は、1,400km 離れた北海道東部でも 20cm の厚さに積もっていますし、一方今回の十勝岳の噴火の火山灰は、降雪の影響もありますが風下に 15km 離れた山麓の集落で確認されない程度と、噴火という現象は、その規模にたいへんな幅があります。
 噴火の規模は、一般的には噴出物量などを尺度に「小噴火」「大噴火」などと分類されることがありますが、気象庁ではその分類について特に厳密に定義づけていません。今回の十勝岳の噴火は便宜的に「ごく小規模な噴火」や「微小な噴火」と呼んでいるものの、その表現や定義はまだ不確定です。

 どうやら定義が決まっていないようだ。気象庁では噴火の定義や規模の分類について見直しを進めているらしいが,見直した後の文書は見つからなかった。

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