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2013年9月23日

JR北海道がレール補修せず放置97か所

 JR北海道、レール補修せず放置97か所に(2013年9月22日 読売新聞)

 JR北海道は22日、北海道七飯町のJR函館線大沼駅で19日に起きた貨物列車(18両編成)の脱線事故後に進めた調査で、レールの幅や高低差が基準を超えていて補修が必要にもかかわらず、放置していた線路の不具合が新たに88か所で確認されたと発表した。

 このうち49か所は、乗客を乗せた客車が日常的に走行する本線で見つかった。21日に判明した分を含めると、不具合は計97か所になった。国土交通省は同社に対し、鉄道事業法に基づく特別保安監査を実施しており、不具合を放置した経緯を調べた上で、事業改善命令などの行政処分も視野に対応を検討する。

JR北海道貨物の大動脈

 信じられない事実がどんどん出てくる。開いた口がふさがらないとはこういうことか。

 前日の記者会見で(なぜか社長ではなく)工務部長が,道内の「副本線」の約450か所のデータを緊急チェックしたところ,函館線・石北線・室蘭線の計8か所でレールの広がりを把握したまま放置していたことを発表したばかりだ。しかも,工務部長は「なぜ補修されなかったかわからない」と語っている。

 そして,国交省の監査が入ったこの日,社長の記者会見が行われ,不具合を放置た場所が新たに見つかり計97か所にのぼり,そのうち49か所は列車が高速で走行する「本線」だという。前日の記者会見は何だったのだろう。

 副本線(19日に大沼駅での貨物列車の脱線は副本線上で発生している)での不具合放置について「本線より優先順位が後という意識があった」「本線の補修を優先し、副本線を後回しにしてしまった」としているが,「本線」での不具合か所放置が49か所もあっては,まったく理由になっていない。
 補修担当者は社内調査で,「基準値超えを把握していたが、その後に失念した」と釈明しているようだが,その後,毎月作業員が徒歩で確認して回る点検では,当該現場は「異常なし」との報告がなされている。
 上から下まで組織がバラバラになってしまっていて,全員が一体となって,安全を守ろう,事故をなくそうという意識がなくなっているのではないか。

 JR北海道は気候条件が過酷な上,本州より人口密度の低い長大路線を抱えて財務も厳しいことは理解できるが,「安全」に直接結びつく線路や車両の保守をおろそかにすることは許されない。一旦国有化するなりして体制を抜本的に見直し,大幅な第三セクター化やJR東日本への吸収(JR東日本のささやかな株主としては反対したいところだけど)も視野に入れて改革を進めてほしい。

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コメント

一番の問題は、JR北海道という会社が安全を担保するという、
鉄道会社として当たり前のことが民営化後に
徐々におざなりになっていった事、そして
それが慢性的・悪い意味で当たり前になっていったことであることは、
言うまでもないと思います。

当然、このような事態に及んでしまったことは、原因を
徹底究明し、会社としての膿を出し切らなくてはなりません。

しかし、一道民としてJR北海道に無理を強いていなかった
とある意味同情する部分もあります。
昨日の北海道新聞朝刊に掲載されていましたが、
道内の黒字路線は、
・千歳線(全線)
・室蘭本線(苫小牧ー東室蘭)
・函館本線(小樽ー旭川)
・石勝線(夕張支線を除く全線)
・学園都市線(桑園ー北海道医療大学)
と、非常に限られております。

おまけに、本州三社と違い、北海道には莫大な黒字を生み出す通勤路線や新幹線はありません。
すなわち、体力の弱い構造的に黒字を生み出せない企業に、
JR東日本や東海と同じレベルの事を強いていなかったということです。おまけに、長距離路線が多い割には
北海道は本州よりも気象条件が過酷な上、人口密度が少なく、経営条件としては格段に本州三社や九州よりも劣悪なのは明らかです。しかも、道内地方都市は、JR以降後も少子化・過疎化が他の件と同じように急激に進んでいる上、高速道路の整備もかなり進んでおり、今後経営状況が好転する要素は全くありません。

個人的には、保安問題はきちんと検証しつつ、
これを機に、
・黒字転換が絶望的な赤字路線の廃止・三セク化
・自治体が廃止に反対する場合は補助金を要求する
・道または国が経営に参加(資本投入)して、経営チェック機能を持たせる
など、JRに一方的に過剰な負担を押し付けることのないように
道民全員が今後の交通網のあり方を見直すきっかけとして欲しいです。

自分たち町に鉄道が必要かどうか、維持できるほど利用者があるのか、将来的に利用者数を維持・増加できるのかどうか、自分たちで負担してでも残していきたいのかどうかを、
もう一度考えていくタイミングではないでしょうか。

投稿: BOY | 2013年10月 1日 21時43分

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