« JRと名鉄が豊川稲荷の初詣客争奪合戦 | トップページ | ほつれが見えますよ,長崎新幹線のフル規格「格上げ」 »

2011年12月31日

「まちづくり前進」新幹線着工方針に沸く福井政財界

 「まちづくり前進」 新幹線着工方針に沸く政財界 福井(2011年12月27日 朝日新聞)

 北陸新幹線金沢―敦賀間の新規着工を政府・与党が決めた26日、福井県内延伸を推進してきた政財界からは歓迎の声が上がった。ただ、着工認可後もJRから経営分離される並行在来線や地元の建設費負担、2014年度の金沢開業への対応など課題は山積みだ。
(中略)
 敦賀開業により福井―東京間は従来の3時間30分から乗り換えなしの2時間40分に短縮される。新規着工を最大の政策課題に掲げてきた西川一誠知事は「県民とともに喜びたい。今後、県のまちづくり、企業誘致、観光などを進める必要が出てくる」とした。

北陸新幹線着工に沸く福井
 高架の構造物はできあがっている北陸新幹線福井駅(2011年5月)

 北陸新幹線福井駅は,既存の福井駅の隣に作られるので,高岡や黒部,青森や函館のような問題は生じず,北陸新幹線の延伸着工は福井市にとって喜ばしいことである。

 だが,課題は山積みだ。記事に書いてある「買い物客を金沢に奪われる」という問題は,些細な問題かもしれない。

 課題のひとつは,えちぜん鉄道の福井駅をどうするかだ。
 福井駅周辺の連続立体高架化工事によって,在来線の福井駅は高架化された(全国の主要駅で高架化工事が進んでいるのだが,正直これにはびっくり。はるかに規模の大きな駅……たとえば,私が住む神奈川県では,川崎駅や横浜駅の規模でも高架化されていない)。えちぜん鉄道の福井駅は,現在は地上にあるが,これは新幹線福井延伸までの暫定で,高架化された新幹線のホームを使用することになっている。

 さて,新幹線が福井まで延伸した後はどうするのだろうか。そこが問題だ。
 連続立体高架化工事の計画通りに,新幹線のホームを使った暫定高架化中に,新幹線の東側にえちぜん鉄道の高架線を作り直すことになるのだろうか。えちぜん鉄道は第三セクターであり,福井市を含んだ沿線自治体が株主だから,こんな時代でも高架化の予算は潤沢なのかもしれないが,本当にそんな余裕があるのだろうか。

 えちぜん鉄道の運転本数,勝山永平寺線と三国芦原線がそれぞれ30分に1本だから,発着数は意外に多い。それでも,莫大な費用をかけての高架化が必要なほどとは思えない。JR北陸本線は高架化が済み,清川踏切,および宝永踏切でのラッシュ時の車の通過時間は大幅に短縮している(福井県のWebサイトを参照)。暫定高架化中に,交通量の多い道路の部分だけ線路の下を通し,後年,えちぜん鉄道だけ地上に戻しても良さそうだ……。

 建設費用の地元負担は大きい。朝日新聞が7月に実施した県民世論調査では,新幹線の県内延伸は「必要」が35%対し,「必要ない」が56%と大きく上回ったそうだ。新幹線の延伸がハッピーなことをもたらすだけじゃないのを,県民のほうがよくわかっているような気がする。

|

« JRと名鉄が豊川稲荷の初詣客争奪合戦 | トップページ | ほつれが見えますよ,長崎新幹線のフル規格「格上げ」 »

鉄道」カテゴリの記事

都市・街並み」カテゴリの記事

コメント

福井から先はどうするんでしょうね。
福井ー南越ー敦賀まではルートも決まっていますが、
その先はルートすら未決定。
可能性の高い敦賀ー湖北地区ー米原ルートは、
三セク化を伴うため、北陸本線改良工事に資金を
提供した滋賀県と長浜市の
反対は避けられないでしょうし。
また、湖北地区は米原までのアクセスも良く、新快速
も利用できるため、新幹線自体の需要もさほどなく、
当然メリットも希薄なため、費用負担は望めないでしょう。

工事費用はかかっても、
敦賀ー小浜ー(福知山?)ー(亀岡?)-新大阪が
若狭・丹波地区の利便性向上にもつながり、
メリットが大きい気がしますが…。

投稿: BOY | 2012年4月 5日 16時25分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「まちづくり前進」新幹線着工方針に沸く福井政財界:

« JRと名鉄が豊川稲荷の初詣客争奪合戦 | トップページ | ほつれが見えますよ,長崎新幹線のフル規格「格上げ」 »