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2011年6月の8件の記事

2011年6月19日

新駅舎となった騰波ノ江駅にひまわり

 鉄道ファン、駅にヒマワリの種まき 茨城の騰波ノ江駅(2011年6月19日 朝日新聞)

 親子連れの鉄道ファンらが18日、茨城県下妻市の関東鉄道常総線騰波ノ江駅ホームにヒマワリの種をまいた。使用されていない上りホームを花壇に見立てた。19日も行われる。

 関鉄レールファンCLUBは春にパンジー約千株を植えて、撮影スポットを提供。今回は、ふるさとの鉄路に愛着と親しみを育んでもらおうと、広く一般にも種まきを呼びかけた。8月末~9月ごろには見ごろになるという。

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 騰波ノ江駅のホームに入ってくる関東鉄道常総線のディーゼルカー(2005年3月)

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 典型的なローカル線の駅の姿を残していた騰波ノ江駅(2005年3月)

 騰波ノ江駅が老朽化のために改築されるという話を聞いたのは,5年ぐらい前だったろうか。隣の黒子駅がその少し前に簡易駅舎に改築されていたので,騰波ノ江駅も同様の簡易駅舎になってしまうのかと思ったが,嬉しいことに既存の外観を出来るだけ残すような改築だったと聞く。

 ヒマワリの種をまいたのは,使用されていない上りホームということで,構内踏切の北側の部分ではないかと思われる。駅舎のある側のホームの北側にひまわりが咲くとすると,駅舎の側にレンズを向けると終日逆光になってしまうのが残念な気もするが……,まあ普通は駅舎を撮ったりせず,ホームに入ってくる列車とヒマワリを一緒に撮るので,ちょうど良いのかもしれない。

 しばらく関東鉄道常総線に乗っていないので,久しぶりに行きたくなってきた。

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2011年6月13日

三春町の3月15日のヨウ素剤配布を断固支持する

 ヨウ素剤を住民に配布=福島原発事故で三春町(2011年3月16日 時事通信)

 東京電力福島第1原発から30キロ圏外の福島県三春町が、被ばくによる甲状腺がんの予防に効果がある安定ヨウ素剤を希望する町民に配布していたことが、16日分かった。
 本来、国の指示が出てから配布することになっているが、同町保健福祉課の工藤浩之課長は「原発事故の不安を和らげるために決断した」と話している。
 同町によると、15日午後1時から同6時までの間、希望する40歳未満の多数の住民に計約1万3000錠を配布した。多くの住民はすぐに服用していたという。

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 県、安定ヨウ素剤の回収指示 三春町ではすでに服用(2011/03/18 福島民放)

 福島県は17日までに、放射能の健康被害を防ぐ内服薬「安定ヨウ素剤」を住民に配った三春町に対して回収を指示した。安定ヨウ素剤は原子力災害対策特別措置法に基づき、国の指示が出てから住民に配布する。町は「住民はすでに服用しており、回収できない」としている。県によると、安定ヨウ素剤配布の国からの指示は出ていない。現段階では、県は一部の自治体に備蓄用として配っている。
 町は14日に県から安定ヨウ素剤を入手。福島第一原発の爆発事故などを受け、専門家の意見を聞いた上で15日に配った。町は「県が放射能の測定調査の数値を公表していない段階だった。放射能の状況が分からない中、町民の命を守るために配布を決断した」としている。

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 ヨウ素剤配布で混乱、誤った服用指示も(2011年3月21日 読売新聞)

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、各地で比較的高い放射線が観測されていることから、福島県内では国の指示を待たずに住民に安定ヨウ素剤を配布する自治体が出始めていることが、読売新聞社の調査で分かった。
 各地で観測されている放射線レベルでは健康には問題がないが、国と自治体の方針が一致せず、混乱が広がっている。
(中略)
 独自判断で安定ヨウ素剤を配布していたのは、同原発の20キロ・メートル圏内で避難指示が出ている富岡町、20~30キロ・メートル圏内で屋内退避になっているいわき市、圏外に位置する三春町。これら3自治体では、少なくとも15万7000人分を配布。三春町では住民の服用も求めていた。

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 [三春町大町の裏を流れる桜川 - 1996年撮影]

 以上のような記事に書かれている通り,我が故郷である福島県三春町では,福島第一原発の事故の直後の3月15日に県から安定ヨウ素剤を入手し,希望する40歳未満の多数の住民に安定ヨウ素剤を配布し,多くの住民はすぐに服用したという。

 国や県の発表では,その時点で各地で観測されている放射線レベルは「今すぐ健康に影響を及ぼすものではない(今年の流行語大賞候補かな)」というものであったから,各種メディアの記事は,何にもわかっていない小さな自治体(三春町)では安定ヨウ素剤を配ってしまったたらしいよ,しかも国や県の指示がないのに飲ませちゃったらしい……という三春町をバカにしたニュアンスが見て取れる。

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 [三春小学校の校門(旧藩校明徳堂の門) - 1996年撮影]

 報道はやや穏やかだったかもしれないが,三春町自体へは強い批判の声があったに違いない。

 しかし,その後になって,福島県内各地の放射線量が明らかになってくると,県内のほとんどに降り注いだ放射性物質は,3月15日に一気に拡散し,その後の新たな拡散はほとんど無く,最初に拡散して地面や屋根や草木に積もった放射性物質の影響が残るだけになっていることがわかる。

 最後に載せる放射線量の推移のグラフを見れば,3月15日に安定ヨウ素剤を配って飲ませたことは,決して間違った判断ではなかったと思う。いや,国や県の指示がないのに,三春町独自に判断したことは,大英断だったとしか言えない。

 三春町は小さな町なので,町役場では私の同級生や知り合いがたくさん働いている。私の記憶の中では,彼らはまだ中学生だった頃の姿のままだが,年齢的に言えば,役場内の各部署で中心的な存在となって働いていることだろう。
 そんな三春町が,国や県が迅速な対応ができない中で下した住民第一の判断を,私はスタンディングオベーションで讃えたい。

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 [三春中学校(旧)体育館横の田村高校に続く坂道 - 1996年撮影]

 三春町は,昔から周囲の動向やお上からの指示に安易に従わず,ちゃんと自分たちの頭で考えて判断する人たちが多い土地柄なのかもしれない。

 戊辰戦争の時,東北列藩同盟にありながら,三春藩は途中で寝返り三春を無血開城(会津や二本松からは「三春狐」と揶揄された)。土佐の板垣退助などの影響を受けた三春藩出身の河野広中らが福島県を東北の自由民権運動の中心にしていった。
 近年では,町の教育長を公募したり,教育改革のさきがけてとして,教室間の仕切りや始業・終業ベルのない学校を多く作ったり,とにかくいろいろやっている。
 なにごとにも,ちゃんと自分の頭で考えている役人がいる町は,やっぱり何があっても対応は早いし,その対応も的確だ。間違ったときにはちゃんと責任をとれば良いだけだ。

 三春町やいわき市以外の町では,県から回収指示のあった安定ヨウ素剤を使用せず,黙って返却するのだろうか。福島県の細かいニュースは首都圏にはなかなか入ってこないのだが,福島県の対応には(もちろん国の対応も)いろいろ疑問を感じることが多い。そんな県の指示に無条件に従って,それって大丈夫?

(リンク切れ)
 (@hayano【グラフ更新 全国の放射線レベル】4/18まで)

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2011年6月12日

鎌倉大仏の大仏殿を流した大津波は想定しなくていいのか?

 釜石 死者など半数想定外地域(6月8日 NHKニュース)

大津波で被災した岩手県釜石市では、死者と行方不明者の半数以上が津波のハザードマップで浸水が想定されていなかった地域に住んでいたとみられることが、専門家の分析で分かりました。「ハザードマップの想定が、かえって避難を妨げる要因になった可能性がある」と専門家は指摘しています。

 ハザードマップの想定を越えた津波が発生し,津波ハザードマップで浸水が想定されていなかった地域の住人の被害が多くなってしまったというニュースである。
 結局,ハザードマップで浸水域を想定する津波(地震)を,いつの時代の何地震にするかが重要となる。

 さて,ちょっと気になっているのが,鎌倉市が作成している津波ハザードマップである。
 http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/sougoubousai/tsunamihm.html

 この鎌倉市の津波ハザードマップは,相模トラフが動いた関東大地震の再来型(南関東地震)を想定したものだという。
 同じ鎌倉市内でも,北部の大船地区(柏尾川を津波が遡上することは十分考えられる)の津波ハザードマップがないので,ちょっとがっかりなのだが,それはそれとして置いといて,「材木座から稲村ガ崎」の鎌倉市津波ハザードマップを見ても,大きな見直しが必要なのではないかと感じる。

http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/sougoubousai/documents/kamakurabver4.pdf

 江ノ電の長谷寺駅からほど近い高徳院は,一般には「鎌倉大仏」や「長谷の大仏」として知られる阿弥陀如来像が有名な寺である。
 もともと奈良の大仏と同様に,大仏は大仏殿の中に安置されていたのだが,1498年9月20日の明応地震によって倒壊,同時に発生した津波によって大仏殿は流されてしまったという。つまり,過去には,この高徳院の大仏の位置まで押し寄せた津波があったということになる(揺れで倒壊しただけという説もある)。想像するだけで恐ろしい。

鎌倉津波ハザードマップ2

 ここで,鎌倉市の津波ハザードマップを見てみると,高徳院(図中の赤丸)の境内は「津波来襲時緊急避難空地」となっている。もうひとつのマークは,1498年の明応地震で津波の被害を受けている場所であることを意味する表示だ。

 ものすごく矛盾した2つのマークがついている。

 宮城県石巻市の大川小学校は,学校が緊急時避難場所に設定されており,児童や先生達の他に近所の人も集まってくる場所だったが,想定外の津波に避難所もろとものみ込まれ,甚大な被害を出してしまった。

 高徳院の津波来襲時緊急避難空地も,関東大震災波の地震を想定して避難場所に設定されてはいるものの,1000年に1回レベルの大津波を受けると,大仏殿が流されてしまうような大変な被害を受ける場所なのである。福島県の第一原発付近で想定されていた津波と同様に,高徳院まで押し寄せる大津波が発生する確率はほぼ0%に近いかもしれないが,絶対に発生しないわけではないのだ。

 国土地理院の地形図を見ると,高徳院付近の標高は十数メートルだと読み取れる。もし,鎌倉市の中心街を十数メートルの大津波が襲ったことを想定すると,不快に感じられる方がいらっしゃるかもしれないが,鎌倉市の中心市街地は陸前高田市や南三陸町のような壊滅状態の被害を受けることになるだろう。

 それを想定した津波ハザードマップを作るか,大仏殿を流した津波のことは無かったことにするか,どっちが得かよく考えてみよう。

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2011年6月 6日

車両の部品脱落事故はJR高徳線でも

 JR高徳線でも車両の部品脱落(2011年05月31日 朝日新聞)

 JR四国(高松市)の泉雅文社長は30日の定例会見で、JR高徳線で25日にディーゼル車の床下にある部品が脱落するトラブルがあったと発表した。北海道のJR石勝線で起きた特急列車の脱線事故でも似たような床下の部品が脱落した。
 同社によると、25日夕、高松市牟礼町の八栗口駅付近を走行していた三本松発高松行き普通列車(2両編成、乗客90人)から、エンジンの力を車内照明や空調機器用の発電機に伝える「補機駆動軸」が脱落した。2駅先の屋島駅(同市高松町)に停車中、発電機とエンジンの異常を示す表示が点灯し、わかったという。

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 徳島駅に停車するディーゼル車。

 大きな事故が起こってから報告される同様の事故の話をまとめると,結局「ハインリッヒの法則」として言われるような実態が見えてくるような気がする。1件の重大事故の裏には29件(30件)の軽微な事故が発生しており,さらに300件のヒヤリハットがある……というやつ。

 事故処理のマニュアルに不備があったとか,車掌や指令センターの融通が利かなかったという話も重要だが,床下部品脱落の調査も丁寧に調べて欲しいものである。

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2011年6月 5日

「小岩 3年A組」でアクセス急増の理由

 おどろいた。6月3日に疲れて帰宅し,MacのWebブラウザSafariで,開きっぱなしのタブ一覧を表示させてみたところ,ココログのアクセス解析のページが見たこともない表示になっていた。6月3日の午後のアクセス数が,異常に増えているのだ。

 あっ,またどこかの商店街で大火事が発生したのか(過去に経験したアクセス急増のほとんどは,商店街の火事だった)と思って,検索ワード/フレーズを表示してみたところ……

Koiwa_3a

のように,「小岩 3年A組」とその類似のものが圧倒的に多い。なんだこれは。どうやら小岩で火事が発生したわけではなさそうだ。

 しかし,検索数を見ると最大でも582だから,検索サイトからアクセスしてきているよりも,どこかのサイトのリンクから飛んできているらしい。2ちゃんねる掲示板からのアクセスは,間に一旦「imu」ほにゃららというサーバーを経由するので,どこの掲示板かどうかは不明。どこかにブログが晒されているかと思うと,なんだか気持ちが悪い。

 アクセス数が異常に増えたのは,2010年4月18日 (日曜日)の「恋は濃いわ小岩」という記事で,次のような写真が載っている(“写真撮っけど,さすけねがい?”からのコピペ)。

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 地蔵通は飲食店街・歓楽街になっている。

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 曲がり具合が絶妙な路地だ。

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 地蔵通。

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 三叉路。右奥の総武線ホーム下は「小岩PoPo」になっている。

 このような商店街の写真だから,そのうちのどこかで問題が発生し,その写真が掲示板に晒されているのだと思われる。
 で,ニュースサイトを調べたら,次のような記事が出てきた。

 売春婦はアラフォー被災者!小岩のバー「3年A組」摘発(zakzak)

 東日本大震災で被災し、生活に困って出稼ぎに来た女性に売春させるなどしていたとして、警視庁保安課と小岩署が売春防止法違反(場所提供)などの疑いで、東京都江戸川区のバーを摘発し、経営者や従業員ら4人を逮捕していたことが分かった。

 捜査関係者によると、摘発されたのは江戸川区南小岩のバー「3年A組」で、近くに住む経営者、佐藤博堂容疑者(31)と従業員3人が逮捕された。

 東日本大震災と結びつけた記事にしているところなんざ,zakzakのエグさが感じられる記事である。
 どうでもいいけど,こういうニュースが好きな方って,世の中には多いんだね。

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FUJIFILM FinePix X100を使ってみての印象

 なかなか使う機会のなかったFinePix X100を,台風2号通過後に何度か使ってみた。
 本格的に使ったわけではないので,まだうわべだけの印象だが,思ったことを書いてみたい。

FinePix X100 with フード
 ファインダー部の汚れはご愛敬。レンズには純正のフードを付けている。

 この専用フードは富士フイルム純正品である。レンズ前面のカバーを外し,これまた専用のアダプターを取り付ける構造になっている。この専用のアダプターには,前面にバヨネット爪状の加工が施されていて,フードとはバヨネット爪でしっかり結合するのかと思いきや,完全にカチっというところまではまらず,徐々に回転がきつくなって途中で止まるという(ストレスのたまる)固定方法になっている。これは非常に残念。

 私が今まで使っていたカメラ・レンズで,専用のフードの固定が甘いのは,ニコンのAF18mm F2.8DとニコンのAF20-35mm F2.8Dの,わずか2つ。どちらも完全に固定できない仕様なので,しようがなく(ダジャレ)黒いテープでフードを貼り付けるという最終手段をとっていた。この2つのレンズといい,FinePix X100といい,普通に考えれば高級品の部類に入る製品じゃないかと思うのだが,なぜこのようにフード固定仕様がクソなのか,三日間ぐらい考えないと答えは出ないかもしれない。

 それと,レンズ前面のカバーを外して純正のフードを付けると,最初に付属しているレンズキャップが使えなくなるというのも,ちょっと信じられない仕様だ。利用者は,毎回フードおよびフード取り付けアダプタを外して(しかもバヨネットじゃないから,前面のネジをグルグル回して外す),それからレンズキャップをはめて下さいということだろうか。

 もともとの標準レンズキャップは,板金プレス加工の安っぽいキャップなので(PENTAXのLimitedレンズに付いてくるキャップはアルミ削り出しで,ちょっとやり過ぎじゃないかと思うぐらい高級感にあふれている),まあ,どうでも良いっちゃ良いんだが,とにかく毎回レンズフードを外すという面倒なことはやりたくないし,標準レンズキャップは使えないので,いつものように他社のレンズキャップで代用している。

FinePix X100専用フードのキャップ
 私が利用しているのは,PENTAXの一般レンズ用のφ58mm用フロントキャップ。レンズフードの前面にぴったりの大きさで,レンズフード内部の反射防止溝とキャップ側のフィルター枠用の溝もぴったり合って,専用キャップと見まがうほどの具合の良さだ。

 あと,見た目では,ストラップは当然のように内側回し。付属のストラップは少し短めで,斜めがけする人は別なのを買わないと難しいかも。

 評判の高い,光学ファインダー(OVF)と電子ビューファインダ(EVF)の切り替えは,非常にスムーズで素晴らしい。光学ファインダー(OVF)への各種情報表示も,非常に良くできている。
 私が所有するレンジファインダー機は,MINOLTAのCLE(Mマウントのフィルムカメラ)とエプソンのR-D1s(Mマウントのデジタルカメラ)の2台。FinePix X100の光学ファインダーは,レンジファインダーではないが,その2機のファインダーと比較しても,まったく遜色のないクリアな見え方である。

 だが,これはFinePix X100全体にも言えることだが,特に光学ファインダーを使ったときに「AF測距速度」が非常に遅いのである。しかも光源によってはAF不能状態になることも多い。
 最近はコンパクトカメラでもAF速度が高速化しているし,私が所有しているm4/3のPanasonic LUMIX DMC-GF1のAF速度も,スナップ写真を撮り歩くのにほぼ問題ないAF速度に仕上がっている。
 FinePix X100のファインダーをEVFに切り替えると,AF速度はだいぶマシになるが,それでも一昔前の機種といった感じだ。もともと動き回るものを撮ることに向いていないカメラだとは思っているし,私は実際に動き回るものを撮ることはほとんどないので,撮影して歩いてストレスを感じることはないだろうと,机上でいじくり回しているときには考えていたのだが,実際に街に出て撮り始めると,このAFの遅さは意外に気になる感じだった。まあ,しばらく使って感覚的になれてくれば,まったく問題にならない可能性もあるだろう。

 それから,光学ファインダー(視野率90%ぐらいか)で撮ったときのポストビュー画像が光学ファインダー上に表示されて,これは非常に便利である。便利ではあるが,撮ったはずのモノと微妙に違った絵が表示されるので,その差が非常に気になるのも確かだ。

 あちこちで話題になっていたファインダーの傾きも,従来のように三脚にのせて水平線を撮って比較すること無しに,OVFとEVFを交互に切り替えると判別できてしまうので,問題になりやすかったのだと思われる。幸いなことに私の個体には,交換してもらいたくなるほどの傾きはなかった。

 これらはレンジファインダーでは昔から生じていた問題ではあるが(視野率の低い一眼レフカメラでも同様だろう),撮影結果を直後に見ることは不可能だったために,問題になっていなかっただけだろう。

 最近自分が使用するカメラは,視野率100%のPENTAX K-7,Nikon D3,Panasonic LUMIX DMC-GF1(EVF付き)……であることも,違和感を強調する結果になっている。フィルムカメラ時代には気にならなかった,「余分なものまで写っている」のが気になるのである。

 結局,最初にFinePix X100を使った二日間は,ほとんどの写真を電子ビューファインダ(EVF)を使って撮ることになった。外野からは「それならFinePix X100を使う意味ねえじゃん」という声が聞こえてきそうだ。しばらく使っているうちに光学ファインダーを使いたくなる日がやってこないともかぎらないので,長い目で見てほしい。

 最後に,背面液晶に出てくるメニュー類や背面のダイヤル&上下ボタン等々……いずれもわかりにくく,誤操作しやすく,非常に使いにくい感じがした。噂サイトを見ると,新しいファームアップが近づいているというニュースも出てきているので,そのへんで改善されていることを望みたい。

【FinePix X100で撮った写真】
2011年5月30日 (月曜日):大船の仲通り商店街〜1番街通り
2011年5月30日 (月曜日):横須賀中央・若松飲食店街・呑んべの街
2011年6月 3日 (金曜日):2011年6月の戸塚トツカーナ周辺

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2011年6月 3日

GPSユニット「PENTAX O-GPS1」が面白い

 ペンタックス、一眼レフカメラ用GPSユニットを正式発表(デジカメWatch)
 ~天体追尾撮影機能「アストロトレーサー」搭載

 ペンタックスは、一眼レフカメラ用GPSユニット「PENTAX O-GPS1」を6月下旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は2万円前後の見込み。

 撮影画像には、緯度・経度・高度・UTC(世界協定時)・方位を記録。コールドスタートは約40秒、ホットスタートは約5秒としている。測位間隔は1秒。GPS精度は10mRMS。

 電子コンパス機能も搭載。内蔵の磁気センサーで磁北を検出し、GPSの位置情報と照らし合わせることで偏角を踏まえ真北を算出する。精度は±5度(精密キャリブレーション実施時)。

(リンク切れ)

 こういう面白い発想を商品化して出してくるところが,ホントにPENTAXらしいと思う。そう,天体追尾撮影機能「アストロトレーサー」のことだ。

 PENTAXのK-7カメラからは,手ぶれ補正式のセンサーシフトユニットを,手ぶれ補正以外の用途にも使用することで,他社にはないPENTAX独自の機能が実現している。(それ以前にもユニットをぶつけてゴミ落としに使用したこともあったが,これは黒歴史かも)

 たとえば三脚に固定したカメラのセンサーだけを動かして構図を微調整したり(普通のレンズでシフトレンズの効果が出せる!),水平が出ていない状態で撮影しても,センサーが水平に動いてくれて,ちゃんと水平の取れている写真が撮れるという自動水平調整機能などだ。このへんのことは,PENTAXがあまりに宣伝べたで,他のカメラユーザーにはほとんど知られていないのが残念なところだ。
(私は「一に水平,二に水平,三四がなくて五に構図とピント」の人だから,PENTAXの自動水平調整機能にぞっこん)

 そして,この天体追尾撮影機能「アストロトレーサー」は,GPSの位置情報と磁気センサーの方位情報を組み合わせて,レンズが向いている方向の星の動きを計算し,長時間露出時に星が動く方向に合わせて撮像センサーを動かすことによって,星が線のように長くならず,点光源のまま撮影できるようにする機能だ。これは,レンズ軸に対してローリングぶれに対応できないレンズシフト式では不可能な,センサーシフト式の強みだと思う。
 天体写真などほとんど撮らない私でも(昨年,ISS国際宇宙ステーションが横浜上空を通過するときに撮影に挑戦して失敗したぐらい),ちょっと興奮したくなるような製品だ。

 これ,どんな人が考え出したアイデアなんだろう。そっちのほうも気になる。

 実は,ニコンのD3用にGP-1というニコン純正のGPSユニットを購入する寸前まで行ったのだが,方位センサーは付いていないし,カメラ本体との接続がむさ苦しいケーブルだったり,そのケーブルの接触不良が多いという噂が一時期駈け回っていたりして,購入を断念したという経緯がある。

(リンク切れ)
 ニコン GPSユニット GP-1  希望小売価格:¥22,050(税抜 ¥21,000)  JAN:4960759126573

 このニコンのGP-1の問題点は,たとえばD700につけたときに次のようなかたちになるのである。個人的には,これを見て購入を断念したのだ。どう考えても,普通に撮影するときにケーブルがじゃまくさいし,見た目もスマートじゃない。PENTAXのGPSユニット「PENTAX O-GPS1」はホットシュー部のみでの接続で,接続ケーブルが不要になっているのが素晴らしい。

(リンク切れ)  『デジカメWatch「デジカメアイテム丼」~ついに出たデジタル一眼レフ用GPSの決定版』より

 PENTAXのO-GPS1とニコンのGP-1,価格は同じぐらいだけど,ケーブルレスで方位情報測距機能付きで,天体追尾撮影機能「アストロトレーサー」が付いたら,こりゃPENTAXのがほしくなるね。
 残念なのは,私のK-7が今のところ対象機種に入っていないことだな。ここはPENTAXさん,ファームアップで何とかして!(ついでに「銀残し」も追加しましょう)

 で,ニコンのGP-1は買わずに,コンパクトデジカメのSONY Cyber-shot DSC-HX5V(位置情報の他に方位情報も記録できる)を買ってやり過ごしたが,あれこれと不満は大きく(2010年7月15日:SONY Cyber-shot DSC-HX5V について愚痴りたい),最近はiPhone 4で撮った写真をGPSロガー代わりにしているといった状況……(涙)

 さて,もうしばらく様子を見て,K-7でのファームアップでは対応できないことがわかったら,思い切ってK-5 + O-GPS1 に乗り換えるか……? ファームアップはあるのか,それは神とPENTAXの担当者のみぞ知る,かな。

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2011年6月 1日

JR石勝線トンネル内事故の疑問点…

 特急脱線、整備不良が原因か…JR北海道本社など捜索(2011年5月31日 読売新聞)

 北海道占冠村のJR石勝線・第1ニニウトンネルで特急「スーパーおおぞら14号」(6両編成)が脱線炎上した事故で、北海道警は31日午前、JR北海道本社(札幌市中央区)など数か所で、業務上過失傷害容疑での捜索を始めた。JR北海道の調べでは、推進軸とつながった減速機を、車両底部に固定する金属製のピンが外れたことで、推進軸周辺の部品が落下した可能性がある。道警は、整備不良の疑いもあるとみて、同社のマニュアルや、整備点検記録などを押収する方針。

帯広駅付近
 帯広駅付近を走るキハ283系気動車

 いくつかのニュースサイトをチェックしているが,捜査・調査の方針が,当初感じた疑問とは違う方向に向かっている気がしてならない。その疑問とは,「なぜ,トンネル内で停車したのか」である。

 もちろん,部品脱落の原因を追及することは重要だと思う。整備不良が原因かもしれないし,設計に問題があったのかもしれない。同じ事態が生じないように同じ部品や,同様な設計になっている箇所のチェックも必要だろう。

 しかし,別の部品にトラブルが生じる可能性や,乗客が持ち込んだ可燃物が煙を上げる(そこから車両火災になる)可能性だってあるのだ。そんなときに,またトンネル内で停車することはないのか。そこが第1ニニウトンネルよりも長大なトンネルだったらどうなるんだろう……。

 一昨日の「第二の北陸トンネル事故になりかねなかった石勝線事故」でも書いたように,北陸トンネルの火災事故の教訓(皮肉なことに,今回の事故があった石勝線に近い狩勝実験線で車両の燃焼試験も行われた)から,列車で火災が起きたときにはいかなる場合もトンネル内では停車せず,トンネルを脱出することがマニュアル化されていたはずだった。

北陸本線のトンネル(新疋田)
 北陸本線のトンネル(火災事故があった北陸トンネルではない)

 なぜ,トンネル内で停車したんだろう……と,モヤモヤした気分だったが,Web上に次のような記事を見つけた。

占冠村の特急事故:乗員対応、手順書通り 出火気付かず避難誘導なし(2011年5月31日 毎日新聞)

 事故直後に取材に応じた「スーパーおおぞら14号」の男性車掌(60)によると、車掌は占冠村の「第1ニニウトンネル」に入る直前に異音を耳にし、男性運転士(26)に車内電話で緊急停止を要請した。異常時手順書の「異常を感じたら、ただちに列車を停止すること」との指示に沿った対応だった。
 止まったのは、トンネルから約200メートル入った地点。トンネル内の処置手順は、火災発生時はトンネル内にとどまらず外に出るよう求めている。運転士は火災は把握していなかったが、煙があったため前進を試みた。だがギアが切り替わらず、車両は動かなかった。

 なるほど,「火災が起きたときには,まずトンネル脱出」との整合性に疑問はあるものの,「異常発生時には,ただちに列車を停止」はマニュアル通りらしい。不幸なことに,再び列車が動くことはなかった。この対応で,若い運転士を責めることはできない。

 マニュアルでは,火災は煙ではなく「炎を目視する」ことで確認することになっていたそうで,これもマニュアルの見直しが必要だと思う。不完全燃焼で煙が発生していた場合,バックドラフトで爆発的に燃え上がることもあり得ないわけではないからだ。

 また,今回事故を起こした車両は「電車」ではなく,1両でも(運転台があれば)運転が可能な「ディーゼルカー」であり,編成の変更も自由にできる電気連結器付き密着連結器が付いているタイプだった。脱線して煙を上げている車両を切り離して,たとえば先頭の3両だけでトンネルを脱出することができた可能性もある(当然ながら無理だった可能性もある)。
 車掌の指示ではなく,乗客が独自の判断で非常コックを開けてトンネル内を避難したことは,奇跡的に全員が助かった最大の要因ではあるが,もし先頭の3両だけでトンネルを脱出しようとした場合には,トンネル内を逃げる乗客の存在がそれを妨げる要因になる可能性もある(これでもって乗客が非常コックを開けたことを責めるつもりはない)。
 列車が停止した第1ニニウトンネルは,長大トンネルが続く石勝線の中では全長約700mと比較的短いトンネルだったため,煙の中を歩いて逃げることができたが,これが次の新登川トンネル(全長約6km)だったとしたら……ちょっと寒気がしてくる。

 今回は,乗客の判断によって大事故になるのを防ぐことができた。しかし,それはあくまで幸運が重なった結果だったように思う。臨機応変な対応のできない鉄道員が多いように感じられるのも,やっぱり気になる。安全管理体制の問題を乗務員マニュアルの不備の修正だけに矮小化しないでほしいと,切に願いたい。

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