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2011年4月10日

直轄道予算復活なら三陸縦貫自動車道へ優先充当できぬか

 新規直轄道、2年ぶり復活 11年度予算配分(2011年4月1日 日経)

 国土交通省は1日、2011年度予算が成立したことを受け、道路やダムなどの個別の公共事業費の予算配分(箇所づけ)を公表した。10年度に新規事業を認めなかった直轄道路の整備への予算を2年ぶりに復活し、14事業に約10億円を計上。新規事業を一切認めなかった10年度予算からは様変わりした。直轄ダムの凍結も2事業にとどめ、公共事業で地方に配慮した。

 どさくさに紛れて,全国各地の高速道路建設を進めましょうという話? 日本大震災のニュースに目を奪われているときに,何というセコいやり方だ……という印象だ。

 震災復興財源をひねり出すのに苦労しているのだから,緊急性のない予算は凍結して,復興のための財源に回した方が良いと思う。

 4月1日の「JR東日本の津波被害状況がひどい」にも書いたように,鉄道の三陸縦貫線(気仙沼線・大船渡線・三陸鉄道南リアス線・山田線・三陸鉄道北リアス線・八戸線)の被害が甚大だ。
 もともと沿線人口が多くないため,鉄道の利用客も少なく,震災に遭う以前から廃線の心配があった路線が多い。

 街や港の復興を急ぎ,鉄道の復旧を急ぐ……ことによって,なし崩しに港のまわりに街ができ,膨大な費用を費やして利用者の少ない(もちろん利用者にとっては欠かせない路線である)ローカル鉄道が元に戻る。それでは,10年後100年後と不幸の連鎖が続くだけになってしまう。

 海・港と共に生きる,津波のリスクは抱えつつも海から離れては生活できない……という考え方が後退したであろう今こそ,高台を造成して街を作り,港まで通勤するという生活への移行を模索するときであると思う。
 街の位置が変わると,必要な道路も鉄道の駅の位置も変わることになる。

 少しでも震災復興のための費用を小さく抑えるためには,街や港湾,道路,鉄道を含めた都市計画のありようが重要になる。
 利用者の少ないローカル鉄道を元通りにすることで,本当に幸せになれるのかどうかも考えた方が良いと思う。むしろ,これを機に鉄道の三陸縦貫線の復旧は(泣く泣く)あきらめ,三陸縦貫自動車道や付随する道路を一気に整備して,鉄道利用客のバスへの移行を促した方がメリットが大きいのではないかと思う。

 安易な都市再生計画は,将来に負担を残すことになる。

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