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2011年2月13日

北近畿タンゴ鉄道への負担金で京都府と兵庫県が対立

 KTR負担金 対立表面化 赤字拡大 府と兵庫県 認識にズレ(2011年2月5日 読売新聞)

 第3セクター「北近畿タンゴ鉄道」(KTR)への負担金を巡り、府と兵庫県の対立が表面化し始めた。同県は負担額の上限を「年1000万円」と主張しており、年々拡大する赤字を補填(ほてん)するには足りなくなったためだ。双方の主張の開きは年を追って拡大することが予想され、KTRの運営に新たな影を落としている。

 府の山田知事は4日の記者会見で「府県の間に不協和音が流れている。それを解決していかないと」と述べ、早急な合意形成が必要だとの考えを示した。

北近畿タンゴ鉄道
 豊岡駅(兵庫県)で発車を待つ北近畿タンゴ鉄道の西舞鶴行き[2004年5月]

 赤字に苦しむローカル線の話題である。

 不協和音の原因は,北近畿タンゴ鉄道の長大路線のうち,兵庫県にあるのは豊岡駅と但馬三江駅(愛称:コウノトリの郷駅)の2つしかないということに尽きるんじゃないかと思う。

 山陰本線との接続駅になっている豊岡駅においても,2008年の北近畿タンゴ鉄道の平均乗車人員は198人/日しかない。但馬三江駅(コウノトリの郷駅)に至っては,平均乗車人員は5人/日である。兵庫県の但馬三江駅と京都府の久美浜駅の間には,人と人の交流が少ない県境が立ちはだかり,それぞれに別の文化圏が形成されているのだと思われる。

 豊岡の市民やその他の兵庫県人が,北近畿タンゴ鉄道を利用して,天橋立に観光に行ったりする機会は少なく,兵庫県としてはわずか年間1000万円の負担でも大きいと考えているようだ。

 京都府は,兵庫県の協力が得られなければ,豊岡寄りの区間(久美浜以西の兵庫県部分?)の廃止も検討するという発言もしているらしく,今後は予断を許さない状況だ。

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コメント

>兵庫県の但馬三江駅と京都府の久美浜駅の間には,人と人の交流が少ない県境が立ちはだかり,それぞれに別の文化圏が形成されているのだと思われる。

少々違和感を感じたので。

かつての日本では、商業的賑わいのある場所、といえば、それは都市という存在に限定されていたのでしょう。丹後・但馬の旧国境地域に住む人々にとって、それは豊岡や福知山、舞鶴といった街しか無かったのだと思います。

現代では道路事情は好転し、家庭毎の車の所有も増え、商業的な賑わいも市街地以上に郊外の大規模S.C.等に向く傾向です。大きな病院や役場、学校施設なども郊外への立地に転ずるばかり。その気になれば、大阪や京都、神戸辺りまで車で2時間程度で到達することが出来ます。

要は、旧来の市街地の持つ求心性が薄れた今、それを結節する道具=鉄道の意味が低下するのは止むを得ない、という事なのでしょう。地方の、しかも郊外に住む大多数の住民にとってみれば、商業的賑わいを持った場所や、主だった公共施設へ移動する為のフィーダー輸送機関として、既存の鉄道がもはや意味を成さなくなっている、という残酷な事実があるのみです。

県境などは、現代の世の中では、かえって鉄道のフィーダー輸送機関としての役割を、副次的な意味で制限する方向に働く厄介者でしかないのかもしれません。

投稿: もりあき | 2011年2月13日 13時13分

兵庫県の考えがわかりますね。
この程度の需要しかないのであれば、豊岡を基点としたコミュニティーバスで十分でしょう。
京都府も無理してこの路線全線を維持しようとせず、天橋立以西を廃止・バス転換にしたらどうでしょうね。

投稿: Eisenbahn | 2011年2月13日 21時39分

 道路が整備された現在は,フィーダー輸送機関としてのローカル鉄道の役割は既に終わっているのは確かかもしれません。
 利用者のかなりの割合は,整備された道路を有効活用できない中高生だと思われます。天橋立以西でも,沿線に網野高校や峰山高校(たしか野村克也の出身校)などがあり,通学での利用者が多いでしょうね。

 バス転換するにも,どっちの府県の自治体が,どこからどこまでを走らせるかを考えると,通学が主な需要と考えれば,いずれも県外までバスを走らせたくはないでしょうから,いろいろ問題が生じてきそうです。

 ブログ記事には書いていませんが,某所で読んだ兵庫県知事のこの件に関する発言が,ちょっと神経を逆なでするものでしたので(あえて発言内容は書きませんが),イライラしてまとまりのない文章になってしまったかもしれません。

投稿: 三日画師 | 2011年2月15日 02時35分

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