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2011年1月13日

青い森鉄道が朝の混雑で臨時列車を運行

 朝の混雑、苦情で増便 青い森鉄道(2011年01月12日 朝日新聞)

 青い森鉄道が11日から、三沢から八戸に向かう早朝の列車を1本増やした。東北新幹線延伸前のJR東北線の時と比べて、本数はほとんど変わらないものの、普通列車が4両編成から2両編成となり、通勤・通学に利用する乗客から「混雑がひどい」という苦情が数多く寄せられていた。

米軍基地に寄り添う街 三沢
 三沢駅ホームの八戸行き(2009年5月 ─ JR時代)

 記事を読んで,〝やっちまったな〟と感じた。

 JR時代の早朝の列車は,定員135人(座席約50席+つり革の数)の車両で4両編成,合計定員540人のところに約300人ほどの乗客が乗っていたとのことなので,約6割の人が席に座り,1両編成につき約25人がつり革にぶら下がっていたことになる。まあ,混雑はしているものの,かなりゆったりとした状況だったようだ。

 ところが東北新幹線全線開通(新青森延伸)に伴って,在来線が青い森鉄道となり,普通列車のダイヤはほとんど変わらないまま,この朝の通勤通学列車は4両編成の列車が2両編成になってしまったようだ。

 定員135人の車両が2両に,約300人が乗ったとすると,混雑率は単純に約110%となる。首都圏で最も混雑すると言われる田園都市線の朝のピーク時の混雑率は約170%と言われるので,青い森鉄道の110%は大したことがなさそうに見える。

 が,実態はまったく異なっていたことが予想される。
 青い森鉄道はワンマン運転を実施しているので,2両編成のうち,駅でドアが開閉するのは(始発・終点以外は)1両目の前後のドアだけだったと思われる。つまり,乗客の多くが1両目にとどまってしまい,1両目は大混雑,2両目はゆったり……になってしまうのだ。そうなると,終点まで乗らない人は,1両目に乗っていなければ停車時間内に降りられないという事態になりかねないので,1両目に乗らざるを得ない……という悪循環。1両目の混雑率はたいへんなことになっていたに違いない。

 と思って,少し前の新聞記事を検索したところ,次のような記事が見つかった。

 一部区間で朝大混雑/青い森鉄道(東奥日報)
 17日午前6時56分、八戸市の陸奥市川駅。到着した上り列車の車内は、既にぎゅうぎゅう詰めだ。同駅は基本的に無人駅だが、この時間帯は職員が配置される。「こちらが空いてます」「もっと中に詰めてください」と、改札担当職員2人がホームにいた高校生ら約60人を誘導した。

 無人駅に,八戸臨海鉄道に改札業務を委託し,担当職員が切符回収や乗客の誘導を行っている対策を取っているほどの問題になっている。陸奥市川駅では,通常は1両目だけしか開けないドアを,2両目も開けるという対策も取っているようだ。

 さらに,こういう興味深いブログ記事も見つけた。
 

青い森鉄道の車内混雑報道で思った事を書いてみます(八戸の歩き方ブログ|青森八戸の乗り物、PHSネタ)

 要は,この朝の通勤通学列車は,JR東日本時代でも昨年の春頃までは2両編成で,満員で乗れないというという苦情を受けて,JRがやっと4両編成にしたという,いわく付きの列車だったわけだ。

 こういう問題が生じるたびに,どれだけの客を他の交通機関に奪われるのか。通学で3年間この列車を利用した高校生は,社会人になってもこの列車を利用するのか……。
 新学期の混雑もとうに終わった時期なので,青い森鉄道としては2両編成に戻しても問題ないと判断したのかもしれないが,素人目にも,かなり甘い判断だったと言わざるを得ない。青い森鉄道は,今年だけ無事に列車を運行できればいいというような交通機関ではなく,今後もずっと青森県民の足として列車を運行し続けなければならない公共交通機関なのだ。

 今回の問題は,〝やっちまったな〟という感じだが,その後,臨時列車を増発するまでの迅速な対応は,JR時代には考えられなかったものだと思う。
 昨年実施された国勢調査の速報値では,大幅な人口減少が報じられる東北地方。最初から経営が苦しいのが見えている青い森鉄道である。「利用客のニーズにはできるだけ応え」,地元密着の鉄道会社として細やかな対応をしていってほしいと思う。

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