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2010年11月19日

長野電鉄屋代線の実証実験は代替バス優勢

 長野電鉄屋代線:費用対効果は代替バス優勢/長野(2010年10月28日 毎日jp)

 乗客の減少で厳しい経営状況が続く長野電鉄屋代線(須坂-屋代、24・4キロ)のあり方を話し合う協議会で27日、同路線をバスに転換した場合、赤字額が現状の半額に縮小するとの試算が示された。地域社会への費用対効果も、屋代線は今後30年で投資に見合った効果は得られないと分析された。

 屋代線では7月から、増便や自転車と一緒に乗れるサイクルトレインなどの実証実験が行われたが、大幅な利用増には結びつかず、さらに厳しい現実を突きつけられた格好だ。

長野電鉄屋代線実証実験の結果は
 屋代駅のホームに入ってくる屋代線の電車。元日比谷線営団3000系が使われている(2008年8月)

 長野電鉄屋代線での実証実験については,2010年7月22日の「長野電鉄屋代線で実証実験」という記事で実験が行われていることを書いているが,この実証実験の報告書がまとまり,公開された。
 その結果は,7月の記事で「屋代線廃止に向けての足固め」と書いた悪い予感が当たってしまい,屋代線を鉄道として存続させた場合は,バスに比べて自治体の負担が非常に大きなものになるという結果となった。実証実験期間中の総利用客は約1割増加したものの,残念ながら期待したほどではなかったようだ。

■ 屋代線を残した場合
・運賃などの収入から営業費用を引いた額は1億4000万円の赤字
・線路や施設のすべてを自治体が保有する「上下分離方式」等でも,長野市など自治体の負担は10年間で約30億円を超える

■ 代替バスの場合
・運賃などの収入から営業費用を引いた額は7000万円の赤字
・必要な設備投資が鉄道より大幅に低いため,費用にタイする地域社会の利便性などの効果も,屋代線を上回る

 また,毎日jpの記事にはないが,沿線住民へのアンケートでも,「鉄道の維持が困難ならバスでもよい」との回答が約51%で,「鉄道を維持すべき」の約39%を上回っているようだ。
 実証実験の結果,屋代線は非常に厳しい状況に追い込まれてしまった。

長野電鉄屋代線実証実験の結果は
 非常に年季の入った木造のホーム上屋である。ひょっとしたら,駅開業時の1922年(大正11年)以来の建築物?(2008年8月)

長野電鉄屋代線実証実験の結果は
 しなの鉄道の屋代駅に電車が到着すると,そこそこの乗り換え客がやってくる(2008年8月)

長野電鉄屋代線実証実験の結果は
 そこそこの乗客を乗せて,屋代線の電車が発車する(2008年8月)


 沿線随一の乗降客を誇る松代駅を発車した屋代線の電車の動画(2008年8月)
 松代でたくさん下車した後なので,車内はちょっと寂しくなっている。

 松代は市街地も大きく,観光地としても一定の人気を持っている。もう少し長野電鉄屋代線も,松代の利用客を盛り上げたいところではあるが,現状ではほとんどが高校生の足にしかなっていない感じで,残念だ。

長野電鉄屋代線実証実験の結果は
 須坂駅で長野線と接続する。長野線にも同じ電車が走っているが,屋代線ほどのんびりしている感じではない(2008年8月)

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