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2010年11月22日

ヤスデが異常発生し,汽車をとめる

 ヤスデ異常発生、つぶされた脂で列車の車輪空転(2010年11月21日 読売新聞)

 21日午前6時50分頃、鹿児島県南九州市頴娃町のJR指宿枕崎線の御領―石垣間で、指宿発枕崎行き普通列車(1両、乗員乗客10人)の車輪が空転するトラブルがあった。
 JR九州の発表によると、現場付近でムカデに似た節足動物のヤスデが異常発生。車輪につぶされたヤスデの脂が線路につき、滑ったことが原因という。

 ヤスデでっせ,大量のヤスデ。淡々とした記事だけど,想像すると気味悪いね。

 昔は,小海線などでキシャヤスデが大量発生して列車をとめる(蒸気機関車は空転しやすいのだ)という話は良く聞いたが,指宿枕崎線と言えば海岸線を走る(どちらかというと)平坦な路線なので,とても意外な印象だ。もっとも,電化前の相模線沿線に住んでいた友人から,相模線は落ち葉で空転して動けなくなることがあるという愚痴を聞いたこともあるし,空転しやすいというのは蒸気機関車に限らず,金属のレールの上を金属の車輪で走る鉄道の宿命みたいなものではあるのだが。

 淡々とした記事の読売新聞とは異なり,サンスポの記事は生々しい。

 ヤスデが大量発生ウギャー!列車止める…(2010年11月22日 サンケイスポーツ)

 わずか4分後には石垣駅に到着する予定だったが、手前の頴娃町(えいちょう)付近を走行中になぜか車輪が空転しだし、徐々に減速した列車はとうとう停止してしまったという。
 異変に気づいた運転士が、車両から線路に降り立ってみると、そこにはすさまじい数の「ヤスデ」。線路上には数メートルにわたって、踏みつぶされたヤスデの死骸も散乱していた。つぶされたヤスデの体液が潤滑油の役割を果たし、車輪が空転したのだという。

 大量発生して列車を止めることで有名なキシャヤスデは,どちらかというと寒い地域に生息するとのことなので,指宿枕崎線のヤスデは違う種類かもしれないが,森林総合研究所のサイトにキシャヤスデの写真や説明があるので,リンクを張っておく。人によってはグロ画像になるので,閲覧注意!


  http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/seibut/bcg/bcg00045.html
  和名:キシャヤスデ
  学名:Parafontaria laminata armigera VERHOEFF

日本固有種。大発生して汽車を止めることがあるのでこの名が付いた。秋に大発生したキシャヤスデは土の中で越冬し,翌年,数百個の卵を産んで死ぬ。幼虫は土の中で生活し,年1回脱皮して7年後,つまり大発生から数えて8年目に成虫になる。8月末から10月にかけて,湿度の高い夜または曇りや小雨の日中に集団で地表を這い廻る。

 それにしてもこの事故の記事,新聞社によって空転した状況などの説明が微妙に異なっている。JR九州の説明がわかりにくかったのか,それとも,各社の取材に別の人が回答して,違った説明をしたのだろうか。

 ヤスデでスリップ、列車とまる JR指宿枕崎線・鹿児島(2010年11月21日 朝日新聞)

 JR九州によると、トラブルのあった列車の通過後、線路を点検したところ、ヤスデはいなくなっていたという。

読売新聞:線路を掃除して復旧した
サンスポ:線路上には数メートルにわたって踏みつぶされたヤスデの死骸も散乱
朝日新聞:線路を点検したところ、ヤスデはいなくなっていた

 ちょっとした怪奇事件だ。

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