北近畿にコウノトリが飛び 文殊の知恵は消える
特急北近畿、「こうのとり」に改称検討 JR西(2010/10/08 神戸新聞)
JR西日本が来年3月、阪神間と丹波、但馬を結ぶ特急「北近畿」(新大阪‐城崎温泉)の名称を「こうのとり」に変える方向で検討していることが7日、分かった。春のダイヤ改正と新型車両の投入に合わせた改称。但馬の空を舞うコウノトリにちなみ、自然豊かな沿線のイメージを高めて利用増を目指す。
「北近畿」は1986年11月、宝塚‐城崎(現・城崎温泉)間の電化に伴い導入された。新大阪から大阪、尼崎を経て福知山線、山陰線を走り、城崎温泉までを2時間50分前後で結ぶ。国鉄時代に製造された183系車両を用い、現在上下計21本を運行している。
豊岡市がコウノトリにこだわるのは,わからないでもないが(新市名候補に「こうのとり市」があったそうな),世間一般にコウノトリのイメージがあるかどうかというと,結構微妙な感じがする。
国内の野生個体が一旦絶滅したものの,ロシアからもらい受けて人工飼育に成功し,再度野生化をめざしていることはマスコミで報道され,広く知られてはいるけれど,ひょっとしたら佐渡のトキ(もらい受けたのは中国から)と混同されてはいないだろうか。
とはいえ,現行の「北近畿」自体が,近畿の北ということはわかっても,歴史的に使われてきた地域名ではないため具体的な地名と直接結びつかない曖昧な感じなので,この際,名称を集約(阪神間と但馬を結ぶ特急を「こうのとり」と「はまかぜ」)することには大賛成だ。
そもそも,北近畿ビッグXネットワークという特急群(=北近畿,文殊,たんば,きのさき,まいづる,はしだて,タンゴディスカバリー,タンゴエクスプローラー,はまかぜ)が,複雑でわかりにくく,特急料金を取るのはどうかと思うような列車が多いイメージがあるので,名称の集約だけじゃなくて,一部列車の急行への格下げも含めた大胆な見直しがあっても良いんじゃないかと思う。
和田山駅を発車する特急「はまかぜ」(2004年5月)
高架化工事が進む福知山駅の特急「タンゴエクスプローラー」(2004年5月)
福知山駅のホームに入ってくる特急「北近畿」(2004年5月)
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コメント
特急「こうのとり」ですか。
第一印象が、圧倒的に「のろそうだな…」。
特急列車の名前としては、いかがなものか?
聞けば、次のダイヤ改正の折には、この「北近畿ビッグX」特急群に、新型特急電車が導入されるとか。
そうしたら、どうせヘッドマークもLEDになっちゃうんでしょうから、いっそ夏は「こうのとり」号、冬は「カニスキ」号で名称を使い分けた方が新鮮かも?
投稿: もりあき | 2010年10月21日 14時58分
特急列車の名称に絶滅危惧種を選ぶというのも,どうだろうかという意見もあるようですね。五文字もあるのも,ちょっと冗長な感じもします。
冬は慣例からすると特急「カニカニこうのとり」ですかね。いっそのこと特急「ずわいがに」「かにみそ」というのが新鮮でいいかも。
投稿: 三日画師 | 2010年10月22日 02時00分