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2010年9月25日

函館まで24分かもしか短縮しない東北新幹線

 東京へ弘前31分・函館24分短縮 特急かもしか廃止(2010年9月24日 朝日新聞)

 JR東日本は24日、12月4日付のダイヤ改定を発表した。この日、東北新幹線が新青森駅(青森市)まで全線開業するのに伴い、在来線特急も再編する。特急と新幹線を乗り継いだ東京駅までの最速時間が、弘前駅(青森県弘前市)は31分短い4時間10分、函館駅(北海道函館市)は24分短い5時間44分になる。

特急「かもしか」@東能代
 東北新幹線全線開業時に廃止となる特急「かもしか」(2006年8月 東能代駅)

 東北新幹線全線開業時の,在来線も含めたダイヤがやっと発表された。時刻表等を見ていないので詳細は不明だが,おおむね次のような変更になるようだ。

・青森(弘前)−八戸間を走っていた特急「つがる」は青森・新青森−秋田間に変更
・青森−秋田間を走っていた特急「かもしか」は廃止
・八戸・青森−函館間を走っていた特急「白鳥」「スーパー白鳥」は新青森−函館に変更
・新潟−青森間を走っていた特急「いなほ」は新潟−秋田止まりに短縮

 その結果,青森(−新青森)−弘前間の特急列車は減便となるが,普通列車を増便することで対応するらしい。新幹線からの弘前までの乗り継ぎでは,特急列車が対応しない場合もあるってことだろうか。新青森−弘前は普通列車だと40分以上かかるので,それはちょっと可哀想かもしれない。

 また,今回はJR東日本の発表なので仕方がないが,青い森鉄道のダイヤがどうなるのかが気になる(発表はまだ? 同時発表にすれば良かったのに)。八戸−青森間を走っていた特急「つがる」「白鳥」「スーパー白鳥」が無くなるのだ。浅虫温泉,野辺地,三沢からの乗り継ぎはどうなるのだろうか。

 JR北海道が東北新幹線の新青森開業に関して今年5月にリリースした文章には,新青森と函館間について「列車の運転本数やアクセス輸送につきましては、現行と同等程度のサービスレベルを維持する計画です」という記述がある。しかし,青い森鉄道が現行のJR東日本と同程度のサービスレベルを維持するのかどうか,現時点ではよくわからないのは問題だ。
 青い森鉄道は,青森県や沿線自治体が主要な出資者となる第三セクターなので,八戸−青森間の列車をどのようにするのか,新幹線アクセスとなる速達列車をどうするのか等を主体的に考え,JR東日本にも積極的に働きかける必要があるはずだ。

 青森(新青森)−八戸間を走っていた特急列車がなくなってしまったら,浅虫温泉,野辺地,三沢からの利用者は,新幹線の恩恵どころか,逆に東京駅までの所要時間は増加しかねない。いわゆる「走るんです」こと701系に長時間乗らなければならないとしたら,そりゃもう二重苦である。
 特急「つがる」を青い森鉄道に(たとえば青森−八戸間は快速列車として)乗り入れてもらう等して,沿線の利用者が受けるサービスのレベルを維持しなければならないのではないだろうか。
 その点で,今回の発表内容は残念でならない。

 それにしても,東京へ弘前31分・函館24分しか短縮しないというのは,(それまでの発表がウソっぽかったことは)わかっていたことだが,それが実際に発表されると,やっぱりショックだ。

 9月8日の朝日新聞の記事はこうなっていた。

 全線開業時のダイヤは、同社の清野智社長が7日の記者会見で発表した。
 それによると、東京—新青森間の所要時間は、最短で上りが3時間20分、下りが3時間23分。上りは現行(東京—青森間、八戸での乗り換え時間を含む)より39分、下りは36分の短縮となる。仙台—新青森間は最短で上りが1時間42分、下りが1時間41分となり、いずれも現行より約40分短くなる。

 新青森までは“約40分短くなる”のに,その後は現行の特急と同じ速さで走っても,なぜか弘前までは31分,函館までは24分しか短縮されないのは,9月9日に書いた『東北新幹線全線開業時のダイヤを発表』のように,まやかしだったわけだ。期待していた人も多いだろうに,残念な話である。

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コメント

今回の東北新幹線新青森開業、どうもJR東日本は在来線の輸送力強化には不熱心な様子ですね。

青森県のサイトで新青森駅の工事の様子を見ましたが、駅南口は階段とエスカレーターでバス乗り場に直結。同サイトの説明にも「ここから県内各地へバス…」と説明されているくらいですから、青森県としても、もう在来の奥羽本線など当てにはしていない、といった雰囲気でしょうか。
参考記事⇒http://www.pref.aomori.lg.jp/bunka/culture/shinkansen.html

新青森駅からのアクセスとして特に重要視されるであろう、弘前市などが所在する津軽平野方面なら、弘前まで直通バスで70分程度の所要時間・1200円程度の運賃と予想されます。

時間的にはJRの方が早いかもしれませんが、JRの普通列車は想定2両編成のロングシート通勤車両というアメニティーです。旅行者の立場から見れば、大荷物がきちんと積めて、リクライニングシートに座れ、なおかつ市街地にこまめに停車してくれるバスの方が遥かに快適だし、料金面でも(特急利用したと思えば)高くは無いと感じる人の方が多いのではないでしょうか。

せめて、新幹線に接続する普通列車は全て、弘前駅方面・青森駅方面ともに特急用車両を使用するくらいな事をやらないと、対バス路線網対策では早々に勝負にならなくなってしまいそうです。

投稿: もりあき | 2010年9月28日 11時59分

 新青森へのアクセスは,やっぱり直通バスが中心になるかもしれないですね。広大な青森市内からは,いったん青森駅で奥羽本線に乗り換えるよりは,直通バスが便利ですもんね。

 青森−弘前間の特急列車が減便になり,通勤用のロングシート車両の普通列車の増便で対応するというのも,弘前方面からのアクセスは端からバスにかなわないとの判断なんでしょうか。

 JR東日本も青い森鉄道も,新幹線開通時に客を呼び込もうとする積極性が感じられないですね。青い森鉄道が,浅虫温泉あたりから東の乗客を積極的に取り込んで,八戸駅に誘導するダイヤを組んでも面白いと思ったんですが,JRとの関係もあって難しいんでしょうかね。

投稿: 三日画師 | 2010年9月29日 21時17分

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