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2010年8月 5日

JR成田駅東口再開発……するの?

 JR成田駅東口再開発事業が始動 ホテル誘致は白紙に(2010年8月5日 朝日新聞)

 JR成田駅東口の再開発事業が具体的に動き始める。総額100億円をかけ、駅前広場を2倍に拡張して高層の再開発ビルを建設する。ビルへのホテル誘致は見直しを求める声があがって白紙となったが、計画自体は進められ、成田市は16日から業者や事業計画を公募することになり、5日、募集要項を市ホームページで公表する。

 JR成田駅東口の駅前広場を2倍に拡張……成田市って金持ってるんだなあ,空港関係の税収って巨額なんだろうな,という印象だ。
 駅周辺を見た感じでは,駅前広場が狭くて困っているようには思えなかったからだ。「成田国際空港(新東京国際空港)を有する国際都市の表玄関として,それにふさわしい駅前を実現したい!」とかなんとか,そういう体裁が気になる人が多いってことかも。

 まずGoogleマップで,問題のJR成田駅東口の駅前広場,そして京成成田駅の関係なんぞを眺めてみよう。


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 そして,これがJR成田駅東口駅前広場の写真。

JR成田駅東口再開発
 2006年11月5日の撮影である。奥に見えるのがJR成田駅の駅舎。駅舎の正面にはタクシー乗り場,駅前広場の両側にバス乗り場があり,駅前広場のあちこちにマイカーが人待ち駐車している状況になっている。
 JR成田駅から成田空港に向かう客が多いわけでもなく,非常にのんびりした典型的な地方都市の駅前の風景である。
 実際,Googleマップからもわかるように,駅前にはそこそこの広さの広場があり,狭くて困っているような状態にあるようには見えない。この駅前広場を2倍に拡張することによって,何がどのように解決するのだろうか。

 むしろ,問題なのは京成成田駅の西口である。

JR成田駅東口再開発
 これも2006年11月5日に撮影した京成成田駅西口の様子。

 ひとめ見て,ギョッとするところがある。駅前に並ぶタクシーが反時計回りなのだ。タクシーに乗る客は,タクシーの後ろを回り,車が通行している車道側からタクシーに乗り込まなければならない。

 なぜこのようなことになってしまっているのか。それは,京成成田駅からタクシーに乗る客の大部分は,成田山新勝寺,あるいはその関連施設を目指すからだ。タクシーは,参拝客・観光客でごった返す成田山の門前町を通らず,京成線に沿って戦前に京成成田駅付近と成田山を結んでいた鉄道の線路跡(今でも「電車道」と呼ばれている最短コース)を通るのである。

 さらに問題だと思うのは,成田山新勝寺の表参道を通るクルマの問題である。

JR成田駅東口再開発

 成田山新勝寺の表参道の両側には,成田名物の漬け物屋,鰻屋,土産物屋,飲食店が並び,参拝客・観光客で非常に賑わっている。昔ながらの狭い通りであるため,成田山方向への一方通行にはなっているものの,バスや一般車がここを通るのである。
 トランジットモールとして,ここにバスが通るのは問題ないとして,一般車がここを通ることには問題が多いように思う。この表参道の状況をよく知っている人は,さすがにこの通りを車では通らないらしく,他県ナンバーの車が入り込んでいる印象がある。

 成田山新勝寺とその表参道は,成田市の顔である。JR成田駅東口駅前より先に,まず解決しなければならないところがあるんじゃないだろうか。

【参考】
写真撮っけど,さすけねがい? 2006年11月5日 (日曜日):「成田山の門前町を歩く」

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コメント

なんだか、金(税収)にあかせて暇な事企んでるなぁ…という感じですね。未だバブル脳。ハハハッ。

成田の街は、外国人にもけっこう人気が有るそうです。国際空港に近い割には、典型的な古い日本の地方都市然としていて、参道の門前町の佇まいや、新勝寺の様な有名どころの信仰スポットも手軽に楽しめる、という、まさに「YOKOSOジャパンキャンペーン」を凝縮したようなスポットであることが評価されているのでしょう。

そう考えてみれば、今の成田駅前の表情は、別に抜本的に弄繰り回す必要性を感じない、と思うのですが、やっぱり手元につまらないお金が余ってると、余計なことを考えてしまうんでしょうねぇ…。

せっかく外国人の受けの良い風景が在るのに、わざわざぶち壊して、市川や津田沼の駅前みたいにしちゃう精神構造って、どこから来る衝動なんでしょうかね?

投稿: もりあき | 2010年8月 6日 09時03分

 その後も地図を見ていて,実情が見えてきました(私の勝手な推測ではありますが)。

 成田駅の北側,成田線と成田スカイアクセス線が交わる付近のウイング土屋地区に,どでかいイオンモール成田があります。成田市は,この周辺の開発に熱心で,ここに新駅を誘致したいと熱望していると思われます。
 せっかく都心部から成田空港への高速アクセス鉄道ができても,停車駅がひとつ追加になったら,利用者には迷惑な話ではあります。

 とにかくイオンモール成田周辺に熱心な成田市に,旧成田市街地の人達が嬉しい気持ちを持つはずがありません(これも,あくまで私の勝手な推測です)。新駅設置にばかり熱心になってないで,既存の成田駅周辺にも少しは力を入れろ,金はあるんだろうという要望がでるはずです。

 それで,とりあえず,圧倒的に歩行者が多いJR成田駅と京成成田駅間の歩行者用通路を確保して,既存の歩行者通路の南側にある大きな空き地に再開発ビルを建てましょうっていうのが東口再開発事業らしいです。

 成田市の資料を見ると,駅前の大きな有料駐車場が撤去されて,駅前広場が2倍の広さになっていますが,再開発ビルの地下かどこかに入れるってことでしょうね。駅前がペデストリアンデッキ風になっている絵が見られますが,たぶん何かの冗談だと思います(そんなものができたら,現在同一平面上にあるJRと京成の改札口の途中に階段が増えて不便になりますから)。

投稿: 三日画師 | 2010年8月 6日 16時05分

行政の主導で、周辺の区画整理に併せて駅前のフラットスペースをわざと立体化し、大きな再開発ビルを建て、大型の商業施設を誘致する、という再開発手法は、バブル期を中心に全盛を極めた方法です。しかし、関東近県を見ても、商業的な成功を収め続けている例よりも、千葉県の木更津駅前や埼玉県の久喜駅前、茨城県の土浦駅前、群馬県の前橋駅北口駅前など、キーテナントは撤退するわ周辺商店街は廃れるわ、で、散々な結果に終わった所の方が多い様に思います。

ましてや、オフィス複合の高層ビルなどと言ってみたところで、県都の千葉市ですら駅周辺のオフィス街の空洞化に頭を抱えているのが現状です。いくら空港が近いとはいえ、成田市周辺のオフィス需要だけでやっていけるとも思えません。住宅併用ビルになったとしても、やはり千葉市及び東京湾岸地域で、総じてマンション需要はリーマンショック以来冷え込んだままで、大量のマンション在庫が生じている状況です。

成田市役所や図書館、保健所やハローワーク等が入居する、官公庁機能メインのオフィスビルになる、というのなら少しはマシでしょう。この方が、新商業核地域として開発に力を入れている(らしい)土屋地区との都市機能連携の必要性を強調できます。そうすれば、土屋地区への新駅設置に向けて、国やJR、京成電鉄の態度を軟化させるきっかけになるかもしれません。

そうでもなければ、本当に余計な事はしない方がいいんじゃないの?とつい言いたくなってしまいますね。

投稿: もりあき | 2010年8月 6日 17時16分

 行政の主導で,JR成田駅と京成成田駅を上手く統合することを考えるのであれば,両駅の大規模な改修が必要になるので,生半可な計画では中途半間になってしまいそうです。

 現在だと,JR成田駅の西口から京成成田駅の東にある成田市役所に行くことを考えると,階段の上り下りだけで疲れ果てそうな印象です。

 成田駅前にオフィスビルは,やっぱりちょっと魅力が少ないですよね。

投稿: 三日画師 | 2010年8月 7日 00時37分

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