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2010年5月16日

京急エアポート快特の蒲田通過で大田区が長野県化?

 羽田直行が目玉だが…京急新ダイヤ、蒲田通過に地元反発 (asahi.com)

 羽田空港の発着枠が10月に拡大するのを前に、京浜急行電鉄は、今月16日からの新ダイヤを発表した。品川—羽田空港間をノンストップ運転する新しい「エアポート快特」が目玉で、京急蒲田駅を通過することで約1分短縮する。ところが、この措置に、東京都大田区や地元住民が反発。同駅一帯で実施中の改良工事に区が補助金を出しており、「地元軽視だ」と停車を求めている。

 大田区長、負担金拒否も示唆 品川—羽田ノンストップ便 (asahi.com)

 松原区長は会見で、「(ノンストップ便が始まる)新ダイヤが強行されても、引き続き、区民をあげて蒲田停車を求めていく。我々の意見に全く耳を貸さないならば、(補助金)拠出の取りやめも考えざるをえない」と強調した。

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[2009年12月12日:京急蒲田駅付近で行われている連続立体交差事業]

 いや,ビックリした。
 まさか品川−羽田空港間をノンストップ運転する京急の目玉列車(日中20分間隔)に注文が付くとは……。今まで通り羽田方面の快特やエアポート急行,普通列車はちゃんと停車するわけだから,京急蒲田駅を通過する列車がたくさん設定されるわけじゃないのに。まさか,品川から上大岡までノンストップの京急ウィング号まで「地元軽視」という話になったりして。
 まぁ,「引き続き,区民をあげて蒲田停車を求めていく」ということであれば,エアポート快特を大田区民が利用する割合と経済効果,そして,京急蒲田で停車することで約1分間到着時刻が遅れることの経済損失ぐらいは計算して欲しいものだ。

 東京都大田区のWebサイトには次のような説明がある。

 京浜急行線の連続立体交差事業と関連する街路事業
 大田区内を走る京浜急行線(本線、空港線)は、私たちの地域の重要な交通手段となっています。しかし、路線の多くが地上を走っているため、朝夕の電車の多い時間帯を中心に、踏み切りによる慢性的な交通渋滞を引き起こしています。
 大田区と東京都、京浜急行電鉄株式会社は力を合わせてこの問題の解決に取り組んできました。
平成14年に起工し、現在、平成26年度の完成を目指して、京浜急行線連続立体交差事業を進めています。
 なお、この事業には、道路特定財源が使われています。この財源が一般財源化されても、安定的な財源が不可欠です。このため、国に対して道路整備に必要な財源確保を求めています。

 大田区が京急の連続立体交差事業に補助金を出しているのは,踏切を無くすことにより慢性的な交通渋滞を解消するためであって,品川−羽田空港間のノンストップ列車を京急蒲田駅に停車させるかどうかとはまったく別問題のはずだ。

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コメント

正直、地元民として「う~ん」と唸ってしまう問題です。

私自身たまに、京急蒲田から都営線方面へ乗り通しで利用する事がありますが、そんな時に京急蒲田発の上り快特の京成線方面行きは重宝しますね。

そのくらいなら別に無くなっても構わないのですが、問題は帰りの都心方面から京急線直通の場合です。都心の日本橋駅辺りで、折角乗った(しかもラッキーにも座れたりした)電車が「品川から快特羽田空港行、京急蒲田には止まりません…」とやられたら、ガックリです。

空港線の糀谷、大鳥居、穴守稲荷各駅の周辺は、長引く不況と近年までのマンションバブルの余波で、工場跡地等の住宅開発が進んでおり、最近は空港線を使って都心へ通勤・通学する人も増えております。

疲れて家路を急ぎつつ、ひょいと都心(都営浅草線)の駅で乗った電車が「品川からエアポート快特」で、気が付いたら羽田空港…今回のダイヤ改正、最も割を食うのは、こういった人々かもしれませんね。

東京モノレールの様な閉鎖路線であれば、ノンストップ便を設定しようが、他線の乗客を煩わせる事は無いのでしょうが、京急の場合、空港~品川ノンストップ便は、品川(泉岳寺)始終着の列車か、都営線内も通過運転する列車に限定でもしないと、意味もなく羽田空港に「連れて行かれる」人が相当に増えるのではないか?と危惧しております。

あと、空港で働く関係者の方々には、空港線沿線以外にも、本線の雑色、六郷土手、梅屋敷、大森町等の駅周辺から通うケースが多いと聞きます。今回、羽田空港発の快特が全て京急蒲田通過となった事で、乗り換え機会が減少したこうした人々も、相当に割を食っている様子です。

なにはともあれ、今日から新ダイヤ。まずは利用状況の経過を見て、という事になるのでしょうね。

投稿: もりあき | 2010年5月16日 07時10分

 この騒動で,20年ぐらい前に朝の新幹線「のぞみ」が名古屋を通過することが大騒動になったことを思い出しました。朝のニュースで,「のぞみ」が名古屋を通過するシーンのヘリコプターでの中継もあったと記憶しています。

 名古屋の件は,5年ぐらいで「のぞみの名古屋通過」は解消しましたけど,蒲田はどのようになるんでしょうね。

 そういえば,小田急の快速急行は,下北沢と新百合ヶ丘間をノンストップで走り,成城学園・登戸・向ヶ丘遊園を通過することで,当初は不満の声を多く聞きましたが,現在は意外に定着しているようにも見えます。

 私は帰宅時に,藤沢から乗って新百合ヶ丘で降りるべきところを,うっかり降り忘れて下北沢まで乗る羽目になり,新百合からの終バスに間に合わなかったことを何度か経験しました。

 降りたくても,電車が停まらずに遠くの駅まで連れていかれるときの気持ちは辛いものがあります。

 羽田空港の発着枠増加で客が増えることは確実で,モノレールとの競合も激しくなりますし,羽田−成田の連絡時間短縮については,国交省からの要望なり指導なりもあるんじゃないかと思います。
 しばらくは様子見でしょうね。

投稿: 三日画師 | 2010年5月16日 09時05分

別の側面もあります。今迄は第一京浜国道の先で単線から複線になるのが、今日から高架工事完成迄は糀谷と大鳥居の中間点迄単線並列となり、本線の横断解消と蒲田の空港線フォーム2面化との引換えに空港線の制約がますのです。品川→羽田と羽田→逗子、羽田→品川と逗子→羽田がそれぞれの単線を走るのです。1線当り毎時9本が走ると、快特の蒲田通過で単線区間を塞ぐ時間が42分から39分位に減り、安全で柔軟性あるダイヤが組めるのです。特に今回は、都や京成等に出来るだけ変更をさせない為の制約もあるのです。
もう一点は、品川~羽田空港間の運賃は上大岡迄より高く、普通運賃旅客比率も大きいので、空港旅客の獲得は収益増には必須であり、増収から納税額も増せば社会への還元も為されるのです。
大田区長以下同調の方々も感情的な行動を慎み、蒲田地区への真の来訪者増となる施策をなさって、頼まずとも停めざるを得ない状況を創出する事に情熱を傾けられん事を望むものです。

投稿: あづまもぐら | 2010年5月16日 09時21分

あづまもぐら さん

>品川→羽田と羽田→逗子、羽田→品川と逗子→羽田がそれぞれの単線を走るのです。

昨年の秋、空港線糀谷~大鳥居間の神明踏切付近にシーサスクロッシングが設置された時は、正直仰天いたしました。

まさか、糀谷駅を一駅挟んで、1.5㌔にも及ぶ「単線並列区間」を設定しようとは。さすが、荒業に長けた京急の真骨頂、と申すべきでしょうか。


>頼まずとも停めざるを得ない状況を創出する事に情熱を傾けられん事を望むものです。

大田区は、確かに騒ぎ過ぎ、という面が否めませんね。京急側のダイヤ発表を受け、急遽ウェブ上に抗議声明をUPしながら、京急の当初発表とほぼ同じ頃に配布された「大田区報」では、上り線高架いよいよ完成!と、諸手を挙げた歓迎振りだった事からするに、京急側との情報交換、折衝の無さ加減が、図らずも浮き彫りになっていました(仕事しろよ!と思わずツッコミ)。

まぁ、おそらく全面高架化完成の暁には、横浜方面への「エアポート快特」も登場するんでしょうから、これらを京急蒲田に停車させて一件落着、という方向に持って行くのではないでしょうかね。


投稿: もりあき | 2010年5月16日 10時37分

 なるほど,蒲田通過で単線区間が塞がれる時間が減りますか……。糀谷~大鳥居間に仮シーサスを入れて,蒲田〜糀谷を単線並列で強引な運用をするぐらいだから,わずかとはいえ貴重な時間かもしれませんね。

 今回の仮高架化では,京急蒲田駅よりも糀谷駅のほうが「不便だ!」と大きな声を上げてもいいレベルかも。

 いずれ本運用になっても,蒲田〜糀谷にシーサスが入るということで,京急はなんだかんだで期待を裏切らない鉄道会社だなぁ,などと思います。

投稿: 三日画師 | 2010年5月16日 12時49分

本日(16日)昼間、高架化された上り線を中心に、京急線の京急蒲田駅周辺を暫く乗り歩いてみました。

【気になった点】
①糀谷駅の地平及び2Fホームの発着列車の方向は、改札を入ってすぐの所に有る電光表示装置で一括して確認可能なのですが、いかんせん(仮設の為か)改札口周辺のスペースが狭すぎます。電光表示装置自体も小さくて見えにくいです。ラッシュ時には、立ち止まってゆっくり確認するのは難しいかもしれません。一旦、どちらかのホームに上ってしまうと、目的方向の列車がどちらのホームから先発するのかは確認不可能です。

②京急蒲田駅で、本線の上下普通列車から空港方面へ行くエアポート急行(エア急)に乗り換える場合、地平、2Fのホーム共に、どちらのホームから出る空港行きエア急が先発するのかは、ホーム上で確認する事が出来ません。駅員に尋ねても、乗換えが間に合わない可能性が有るので、出来るだけ同一平面ホームから出る空港行きに乗るように誘導されてしまいます。結局、1時間当り6本発着する普通列車のうち、実質半分は空港方面との接続が無い列車となってしまいます。

③羽田空港方面各駅からエア急に乗車し、京急蒲田で列車の行先方向とは逆の方向(品川方面行きなら横浜方面、横浜方面行きなら品川方面)の列車に乗り継ごうとする場合も、降りたホーム上で逆方向へ先発する列車の先発順位を確認する事は出来ません。特に横浜方面に急ぎたいと思って品川行エア急で京急蒲田2Fホームに下車した場合、地平ホームから出る下り本線快特にスムーズに乗り換えられるかはギャンブルとなります。

④地平⇔2Fホームを唯一、スムーズに移動できる連絡通路は、2Fホームの一番横浜寄りの階段となっておりますが、その位置が2Fホーム上からは非常にわかり辛いです。2Fホームには階段が3箇所有りますが、最も品川寄りの階段は、西口改札へ直結する階段と考えた方が良く、乗り換えのつもりでこの階段を下りると、慣れていない人は確実に迷いそうです。真ん中の階段は、西口改札及び、東口改札からの旧来の地下通路に続きます。これも地平⇔2Fの乗り換えには少々不便です。

暫く時間が経つと、もう少し落ち着くかとは思いますが、明日(17日)の平日朝のラッシュ時間にどうなるのかは、かなり心配な所が出てきました。

少なくとも、京急蒲田での空港線⇔本線乗り換えが必要な人は、8両編成以下の列車の場合、横浜寄りに乗る方が良いでしょう。

こうなると、ラッシュ時間帯の各車両毎の混雑具合でも、横浜寄り車両に乗客が集中して混乱が生じる可能性もあります。

投稿: もりあき | 2010年5月16日 19時09分

いま一つ、気になった点を。

今回の新規高架区間のうち、特に京急蒲田駅周辺の高架橋上を走行する列車の走行音が、思った以上にうるさい、と感じられました。

最新式のフローティング・ラダー方式の軌道を整備したにも関わらず、何故でしょう。鋼製橋脚構造物が多いせいでしょうか?防音壁の不足でしょうか?

周辺の商店主と話していたら、やはり思った以上に列車の騒音が大きいので、この上3F部分(下り線)が完成したら、どうなってしまうのだろう…という不安を口にされていました。ちょっと、由々しき問題かもしれません。

投稿: もりあき | 2010年5月16日 21時08分

 貴重な情報をありがとうございます。すごいです。

 空港線の利用者は,京急に不慣れな人が比較的多いはずなので,案内表示がわかりにくいというのは残念ですね。変更直後に混乱があるとしたら,不慣れな人はいつでもそれに直面するわけですからね。

 走行音も,毎日聞いていれば慣れるという面はあるにしても,ちょっとダメな感じですね。小田急が高架化されたときの印象は,駅前の雑踏にいると電車が走っているかどうかがわからないぐらい静かな感じ,でした。構造が違うとはいえ,うるさく感じるというのは問題かもしれませんね。

 うーん,この高架化事業は用意周到に練られた計画だと思っていましたが,意外に「平面交差の早急な解消」だけを優先したもののような気がしてきました(なんとなく,ですけどね)。

投稿: 三日画師 | 2010年5月16日 21時40分

私も、実際に行ってみて、これほど叩けば埃が出る状態だとは思ってもいなかったので、正直びっくりしました。高架開業直前の大田区とのゴタゴタも、こうして見ると成るべくして…感が否めません。

大田区も、肝心の新高架駅がこんな状態じゃ、エアポート快特通過絶対反対、なんて言ってる場合じゃないだろ!です。

投稿: もりあき | 2010年5月16日 21時59分

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