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2010年3月16日

長崎新幹線がらみはあれこれボロボロじゃねーか

 鳥栖駅東口計画 暗礁(朝日新聞)

 JR鳥栖駅(鳥栖市)の東口設置計画が行き詰まっている。市や県、JR九州が九州新幹線が全線開通する来年3月までに設置することを申し合わせていたが、設置を望む市と国との協議がネックとなり、実現していない。市は「JRとの温度差もある。定住につながるなど設置による魅力を認識してもらうよう理解を求めていきたい」としている。


 鳥栖は強い思い出のある地だ。

 学生時代に九州ワイド周遊券を使って3週間ぐらい九州を旅したことがある。周遊券は東京と九州の往復切符も付いて,学割で2万円前後。その当時は,毎晩鹿児島本線経由と日豊本線経由の夜行列車が走っていたため,九州内のどこを旅していても夜行列車に乗り込んでしまえばワイド周遊券が宿泊代,列車が旅館になってくれた。目が覚めると,旅館のドアの外は九州地方の南北反対側(鹿児島で乗れば朝は福岡,福岡で乗れば朝は鹿児島)の駅のホームだった。

 さすがに,同じ服を着続けていると浮浪者のようになってしまうので,3-4日置きにちゃんとした旅館に宿泊して,着ているものを洗濯するのである。鉄道の要衝だった鳥栖の旅館は,その点で最高の立地だった。

 鳥栖駅の東口設置計画のニュースや九州新幹線新鳥栖駅の状況を見るために,鳥栖駅周辺の地図を詳細に眺めてみた。学生時代に宿泊した旅館は既に無くなっているようだが,記憶のある場所には旅館と同じ名前が付いた別の施設があるので,ご子息が同じ場所で別の事業をなさっているらしい。

 さて,鳥栖駅の東口設置の件である。

 地図や航空写真を見てまず感じたのは,東口にサガン鳥栖のホームスタジアム「鳥栖スタジアム(ベストアメニティスタジアム)」を作ったとき,なぜ一緒に東口(臨時改札口)を作らなかったのだろうということ。2万人を越える観客が集まるスタジアムなので,なぜ鳥栖駅東口と一体化して開発しなかったんだろうという疑問が浮かぶ。

 が,そもそも鳥栖駅自体が小さいので,鳥栖スタジアムで試合があった日は,試合後に既存の駅自体の混雑が大変なことになるそうで(Wikipediaの「鳥栖駅」),東側に臨時改札口を作る・作らない以前の問題にも思える。そうでなくても,現在の駅の横に設けられている東西往来用の跨線橋「虹の橋」を使えば,鳥栖駅と鳥栖スタジアムは徒歩で3分なのだから。

 なぜ鳥栖スタジアムを作るときに東口(臨時改札口)を作らなかったかは,鳥栖スタジアムや鳥栖駅の東側の道路配置をじっくり見ると浮かび上がってくる。どこと,どのように繋げようとしているのかが不明な道路がたくさんあるのだ。
 その不自然な道路は,JR鳥栖駅の構内の線路を全部取っ払うと西口側の道路と自然に繋がる。何のことはない,鳥栖駅全体を高架化することを前提に鳥栖市が街づくりしてしまったんだな。高架化するのが前提だから,既存の駅を改造して東口側に臨時改札口を設ける必要もなかったことになる。

 結局,そのJR鳥栖駅高架化工事が頓挫し,鳥栖市の計画自体が頓挫してしまったわけだ。

 実際のところ,JR九州が本気で(鳥栖市の大きな負担無しに)鳥栖駅の高架化工事を行おうとしていたとは思えないのだ。現在の鳥栖駅は,鹿児島本線,長崎本線,久大本線の特急列車が頻繁に発着する巨大な駅(駅舎は小さいが)だが,九州新幹線の鹿児島ルートと長崎ルート(長崎新幹線)が開通すれば,新幹線が通らない鳥栖駅の鉄道の要衝としての地位は大幅に低下する。

橋本康志市長は9日の市議会一般質問で「JR九州に必要性を訴えており、住民の思いを引き続き伝えていきたい」と答弁。ただJR九州広報室は「市から正式な要望は受けていない。具体的な設置は未定」としている。(朝日新聞)

 こういう記事を読むと,JR九州と鳥栖市の関係はもうボロボロだなと感じる。

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[2006年5月3日:鳥栖駅]
 久大本線のディーゼルカーの向こう側に見えるのが,駅の東西を結ぶ跨線橋「虹の橋」。駅の東側には国鉄230形蒸気機関車268号が静態保存されている。

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[2006年5月3日:鳥栖駅]
 鳥栖駅のホームから見える鳥栖スタジアム。

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 Googleマップで新鳥栖駅予定地を見る。
 航空写真の中心部分が九州新幹線新鳥栖駅予定地。南北に通る巨大な建造物が九州新幹線,東西に走るのが長崎本線(複線なのに目立たない。鉄道の環境負荷の小ささを示しているような気がする)で,交点に新鳥栖駅が予定されている。
 Googleマップを見てわかるように,長崎本線(在来線)の鳥栖駅と肥前麓駅の中間付近に設けられる。

 この新鳥栖駅の状況も結構グダグダ状態だ。
 詳しくはWikipediaの「新鳥栖駅」の項目を見ていただきたい。

 状況を列挙してみる。

■ 九州新幹線は,新鳥栖駅で鹿児島ルートと長崎ルート(長崎新幹線)が分岐することになっている。
 しかし,航空写真を見る限り,新鳥栖駅部分に九州新幹線鹿児島ルートから長崎本線へ分岐するような構造を設けるのは困難に思える。現状の九州新幹線の工事は,新鳥栖駅での分岐は行わないフリーゲージトレイン案に則って行われている。

■ 新鳥栖駅に長崎本線の新駅はできるのか?
 鳥栖市は長崎本線(在来線)にも新駅を設け,特急列車も含めて全部停めると主張しているが,JR九州からの発表はないそうだ。まあ,鹿児島ルートが先行し,長崎ルートはいつになるかわからない状況では,乗換駅は作ることになると思うが,長崎ルートが完成すれば在来線との乗り換え需要は大きく減るわけだし。JR九州としては地元負担次第というところではないだろうか。

 ということで,まとまりのないことをあれこれと書いてしまった。
 長崎新幹線(九州新幹線長崎ルート)のことを調べようとすると,どこからどこまでがどういう仕様(線路幅等)なのかという基本的なことすらよくわからず,佐賀県のページと長崎県のページでは違ったことが書かれていたり,強いストレスを感じる。そんな中で記事を書いたのが失敗だったようだ。

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コメント

今更な話ですが、
長崎ルートには、残念ながら必要性をそれ程感じませんね…。
線形の悪い区間のみ、部分新線建設で対応できたはずですし、
新鳥栖からのリレー特急で十分なような気がします。

投稿: BOY | 2012年3月30日 09時44分

 長崎県や佐賀県のWebサイトの情報が,わかってることも公表せずに白々しくて,本当に残念な感じです。

投稿: 三日画師 | 2012年4月 1日 23時21分

長崎ルートははっきりいって、県などの行政のエゴで決まった経緯がある。
時間短縮もさほど見込めず、経済効果も低い。
ある程度無意味な税金無駄遣いと言われても異論なし。
それより在来線の存続が危ぶまれる。
今だって性能のいい車両を走らせてるのに、わざわざ作る必要はないのでは。

投稿: tesumin | 2012年4月 2日 09時04分

 在来線が本当に心配です。特に肥前山口〜諫早間の在来線はメリットが何もないですね。

投稿: 三日画師 | 2012年4月 9日 00時35分

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