« 鉄道ファンの暴走止まらず | トップページ | 熊本の将来像……なんとなく不安 »

2010年2月15日

東海市の核を太田川駅周辺に新設……うまく行くか?

 太田川「新生」作戦(朝日新聞)

 東海市は41年前、上野、横須賀の旧2町が合併して誕生した。人口は3万人増の約10万8千人になったが、「顔」と言える中心市街地が存在せず、一体感に乏しいのがこれまで弱みだった。
 同駅周辺では、約64ヘクタールの区域で進む土地区画整理と市街地再開発、鉄道高架の3事業が同時に進行している。1992年に始まった区画整理事業は約396億円かけ、2015年度に終わる予定で、建物移転は60%以上完了した。

 1992年に始まった区画整理事業が2015年に終わる予定。建物移転はまだ60%程度。

 幅50メートルもある歩道が280メートルにわたってでき,憩いの場になるそうだが……ちょっと不安を感じる。
 憩いの場として祭りの山車を一堂に集める催しの構想もある。鈴木淳雄市長は「特産の洋ランを展示したり、朝市を開いたりして、にぎわいのある市の玄関口にしたい」と話している。

 木陰のあるベンチが無くさん並ぶのであれば,最高の憩いの場になりそうだけど,ベンチが極端に少なかったり,肘掛け付きでうっかり横に寝られない形式のベンチが用意したりしないだろうか。広すぎて,寂しい感じにはならないだろうか。お近くの方は目を見張らせていたほうが良いと思う。

 東海市(この僭称地名について書きたいことは山ほどあるが,ここは置いといて)は,上野町と横須賀町の旧2町が合併して誕生したものだ。

 その前まで遡ると,
1906年9月1日 - 名和村・荒尾村・富木島村が合併し,上野村誕生。
1906年5月1日 - 横須賀町・高横須賀村・加木屋村・大田村が合併し横須賀町誕生。
1969年4月1日 - 横須賀町と上野町が合併し、東海市誕生。

 地図を見ると,確かに人口10万人もの都市に中心市街地が存在しないのがわかる。

 国土地理院の地形図(鳴海・名古屋)の図版から。

・旧上野村の名和村
Photo
 [国土地理院の地形図(鳴海・名古屋)の図版から]
 東海駅の北側に位置する。名鉄常滑線の東側,名和駅から伊勢湾岸自動車道付近まで,古くからの大きな住宅地が広がっている。常滑線の西側には工場が並び,名鉄常滑線の東西の交流は昔からあまり多いとは思えない。

・旧上野村の荒尾村
Photo_2
 [国土地理院の地形図(鳴海・名古屋)の図版から]
 東海市の中央部に位置する緑の多い住宅地である。周辺には大きな集合団地が出来始まっているが,中心はまだまだ細い路地が入り組む。最寄り駅は名鉄常滑線の新日鉄前だが,ちょっと遠い。

・旧上野村の富木島村
Photo_3
 [国土地理院の地形図(鳴海・名古屋)の図版から]
 東海市の東側に位置する新しめの住宅地である。ロードサイドの所業施設も多そうだ。名鉄線はどの駅からも遠く,使いにくい感じがする。

・旧上野村の大田村
Photo_6
 [国土地理院の地形図(鳴海・名古屋)の図版から]
 現在の東海市の市役所が置かれ,太田川駅にも隣接している。市役所がこの場所にあるのは,大田村が政治経済の中心だったからと言うわけではなく,全体にまとまりの少ないこの市の特徴ゆえ,各地の既存集落とほとんど等距離になるからだと思われる。
 市役所用地も安かったに違いない。市民のどのぐらいが,マイカー・徒歩・タクシー・バス……で市役所にやってきたか,調査してみれば,現在から今後の東海市の問題が見えてくるんじゃないかと思う。

・旧横須賀町の横須賀町・高横須賀村
Photo_4
 [国土地理院の地形図(鳴海・名古屋)の図版から]
 集落の集積度は東海市内一番である。名鉄常滑線の尾張横須賀駅のある横須賀町と,名鉄河和線の高横須賀駅のある高横須賀町は市街地も隣接しており,本来であるならば東海市(何度も書くが,この僭称市名は解せない)の中心として栄えても良いところだと思う。
 この付近は,太田川駅よりも率先して高架化されている区間なので,都市計画では優先されていたと思われるのだが,そのあとの冷遇振りがなぜなのかはわからない。
 集落を通りぬけている広い道路は,現在でも幹線道路として使用されており,鉄道が車の流れを分断するように,道路で歩行者の分断が起こっていそうな気がする。

・旧横須賀町の加治木村
Photo_5
 [国土地理院の地形図(鳴海・名古屋)の図版から]
 横須賀・高横須賀の集落の東側に位置する。名鉄河和線の南加木屋駅がある。このあたりが最も人口増加地帯のように思われる。名古屋市への通勤時間を考えると,このあたりが手頃なマイホームタウンになっているのだろう。

・工業地帯
Photo_7
 [国土地理院の地形図(鳴海・名古屋)の図版から]
 名古屋湾側は巨大な工場地帯になっている。新日鐵名古屋製作所,大同特殊鋼知多工場,東レ東海工場,愛知製鉄知多工場などの巨大工場がひしめいている。

 というわけで,東海市は人口10万人を誇る都市ではあるが,実は街の中に核となる集落がひとつもなく,「これ」といった顔が無くて困っているように見える。
 太田川駅周辺の土地区画整理事業の予定図を見ても,駅前に商業スペースは少なく,幅50メートルもある歩道ばかりが寂しさを演出することになってしまうのではないかと危惧する。
 広い歩道の両側に,格安の料金で小さな店が出せる工夫(若い人でも店が出せる)を試行することは出来ないだろうか。若い人が考えた面白い店が増えることによって,街がどんどん面白くなっていく……そんな展開を期待したい。

|

« 鉄道ファンの暴走止まらず | トップページ | 熊本の将来像……なんとなく不安 »

鉄道」カテゴリの記事

地図」カテゴリの記事

都市・街並み」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 東海市の核を太田川駅周辺に新設……うまく行くか?:

« 鉄道ファンの暴走止まらず | トップページ | 熊本の将来像……なんとなく不安 »