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2005年9月の3件の記事

2005年9月19日

iTMSは微妙に高い

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 宇都宮からの帰途,立ち寄ったCDショップでCDを衝動買い。輸入盤を中心とした1250円のCDを8枚でちょうど1万円だ。この値段を考えると,iTMSのアルバム1枚1500円というのは微妙に高い値付けだと感じる(と言いつつ,すでにiTMSでアルバム20枚分は買ってしまったのだが)。

 最近はCDもだいぶ安くなっている。もちろん,国内版はあいかわらずのボッタクり価格が付いているが,そんなものは無視すればよい。とても「アーティスト」と呼べるレベルじゃないミュージシャンの音楽を,2500円以上もの値段で売りつけるなんて馬鹿げた話である。

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2005年9月17日

iPod nanoがやってきた

 WebのApple Storeで購入ボタンをクリックしてから,約28時間という短時間で送られてきたiPod nanoであるが,独身サラリーマン貴族の最大のウィークポイントである「日中不在」のためすぐに受け取れず,本日やっと再配達してもらった。

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 iPod nanoのパッケージ。Appleという会社は機器本体のデザインが優れているだけでなく,こういうパッケージのデザインも毎度のことながら見事である。アップルストア銀座などで購入すると,専用の紙袋(もちろん,これまたカッコいいデザインなのだろう)が用意されているらしいが,ネット購入時には付いていないようだ。

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 CDのケースと並べてみる。CDケース3枚分とほぼ同じ大きさである。

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 パッケージを開くと見開き式のレコードジャケットのようになっていて,薄い側にiPod nano本体が入り,厚い側にはヘッドホンなどの付属品が入っている。このあたりの演出も凝っている。

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 パッケージの上にiPod nano本体を取り出し,記念撮影する。本体は透明な薄いシートに包まれていて,ディスプレイのところには「Don't steal music. 音楽を盗用しないでください。……」と4カ国語で書かれている。iPodは聴くための機械なので,「音楽を盗用することは無いだろ?」と突っ込みたくなる文章だが,それは置いといて,日本にはまだまだ著作物に対する意識の低い人が多く,残念ながらそういう人達に対して効果があるようには思えない注意書きである。

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 日頃愛用しているiPod 30GBと並べてみる。この大きさの違いは感動的ですらある。これならシャツの胸ポケットに入れても,今までのようにポケットが垂れ下がるようなことは無くなりそうだ。

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 昔使っていた初代iPod 5GBと並べてみる。こうやって並べてみると,iPod nanoのデザインは初代iPodの流れを汲んでいることがわかる。約4年前に5GBの大容量でスタートしたiPodだが,ほぼ同じ容量のiPod nano(私が買ったのは2GB版だが)はこんなに小さい。わずか4年間の技術の進歩が見て取れる。

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2005年9月 4日

COLTRANE "LIVE" AT THE VILLAGE VANGUARD

Coltrane
COLTRANE "LIVE" AT THE VILLAGE VANGUARD

 コルトレーンのアルバムを1枚選ぶとなると,やっぱり強烈なライブ盤『COLTRANE"LIVE" AT THE VILLAGE VANGUARD/ライブ・アット・ヴィレッジ・ヴァンガード』は外せない。名盤といえば『A Love Supreme/至上の愛』が圧倒的だし,一般的な人気ではスタンダード・ナンバーばかりで構成されている『Ballads/バラード』が一番だが,前者はスピーカーの前で正座して聴かなくちゃならないような雰囲気があるし,後者は甘口過ぎてちょっと口に合わない。

 マイルス・デイヴィスのバンドでモード・ジャスを学んだコルトレーンは,独立して作った自己のバンドでもモード・ジャスの表現を突き詰めていった。マイルスが音をどんどん少なくし,音と音の間に何かを表現する方向に進んだのに対して,コルトレーンは音と音の間に音を詰め込む(いわゆるシーツ・オブ・サウンドである)という正反対の方向に進んだことは非常に興味深い。アルバム『Giant Steps』でモード・ジャズのひとつの頂点を作り上げたコルトレーンは,その後フリー・ジャズの世界に突入していくのだが,この『"LIVE" AT THE VILLAGE VANGUARD』はその転換点を記録したアルバムである。

 まず1曲目のSpiritualは,タイトルそのままに黒人霊歌的な祈るような曲だ。かといって『A Love Supreme』のような,ピーンと張りつめた緊張感で息が詰まるような音楽ではない。ゆったりとしたリズム(エルヴィン・ジョーンズの粘るようなノリのドラムがたまらない)に乗ったコルトレーンのサックスは意外なほどにメロディアスであり,ところどころにフリー・ジャズ風のアバンギャルドなフレーズが混じる。
 続いて登場するのがエリック・ドルフィーのバス・クラリネット。ドルフィーのアバンギャルドな演奏はコルトレーンより先を行っているように聞こえる。馬のいななきのような独特のフレーズは手癖のようになっていて,「また出た」感がしないでもないが,ある意味でそれがドルフィーを特徴づけている。
 マッコイ・タイナーのピアノ・ソロの後,コルトレーンはソプラノ・サックスに持ち替えて再登場する。1960年以前のジャズではソプラノ・サックスはあまり一般的な楽器ではなく,演奏者といえばシドニー・ベシェぐらいしか思い浮かばないのだが,コルトレーンが『My Favorite Things』でソプラノ・サックスを使ってからはテナーの持ち替え楽器として一般化したように思う。

 2曲目はSoftly As In A Morning Sunrise。邦題は「朝日のようにさわやかに(朝日の如くさわやかに)」である。古いミュージカルの挿入歌で,MJQ(The Modern Jazz Quartet)の『Concorde』やWynton Kellyの『KELLY BLUE』,Sonny Rollinsの『A night at the "Village Vanguard"/ヴィレッジ・ヴァンガードの夜』などの演奏でも有名だ。
 演奏はマッコイ・タイナーのピアノによるテーマ演奏で始まる。ドラムのエルヴィン・ジョーンズはスティックからブラシに持ち替え,レジー・ワークマンはしっかりしたウォーキング・ベースでサポートする。
 このままピアノ・トリオの演奏で終わるのかと思い始めたところで,やっとコルトレーンのソプラノ・サックスが出てくる。このソロが凄い。コルトレーンは,あっち(フリー)の世界へ行きそうになりつつ寸前で踏みとどまる。伝統的ジャズしか認めないファンからは「ちっとも『さわやか』じゃない」と非難され,フリー・ジャズの側からは「中途半端」と非難されそうな微妙な位置が,個人的にはとても気持ちいい。

 そして3曲目,Chasin' The Trane。LPだとB面全体をこの一曲が占める。マッコイ・タイナーが抜けたピアノ・レス・トリオでの演奏で,最初から最後までコルトレーンがテナーを吹きまくる。録音技師のルディ・ヴァン・ゲルダーがマイクを持って,ライブ中にテナーを吹きながら歩き回るコルトレーンを追いかけたことからこの曲名が付いたそうだが,あまりの激しい演奏にコルトレーンの汗が飛び散ってきそうな迫力である。
 実はまだ若かった頃はこの演奏があまり好きではなく,いつもA面ばかり聴いていたのだった。ジャズ評論誌を読むと圧倒的にChasin' The Traneの評価が高く,それが不思議でたまらなかったのだが,最近はなんとなくその理由がわかってきたような気がする。

COLTRANE "LIVE" AT THE VILLAGE VANGUARD / John Coltrane (Impulse! A-10)
John Coltrane, tenor sax, soprano sax; Eric Dolphy, Alto sax, bass clarinet; McCoy Tyner, piano; Reggie Workman, bass; Elvin Jones, drums
1. Spiritual
2. Softly As In A Morning Sunrise(朝日のようにさわやかに)
3. Chasin' The Trane
Recorded at The Village Vanguard, NewYork on November, 1961

【参考】

A Love Supreme/至上の愛
Recorded on December 9, 1964


Ballads / John Coltrane
Recorded between December 21, 1961 and November 13, 1962


Concorde / the Modern Jazz Quartet
Recorded in 1955


KELLY BLUE / WYNTON KELLY
Recorded in New York on February 19, 1959


Night At The Village Vanguard / Sonny Rollins
Recorded on December 16, 1956

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