あけぼの町飲食店街と急行食堂 新庄
あけぼの町飲食店街と急行食堂 新庄
新庄駅に着いたのが午後4時。今晩の宿を新庄駅の東口に確保し,しばらく新庄駅前(沖の町・若葉町あたり)をぶらつくことにする。
改札口を出たところには,8月の後半に開催される新庄まつりで運行される色鮮やかな山車(やたい)が飾られている。東北三大山車祭のひとつとも言われ,東北の夏祭りの最後を飾る。このような豪華な山車が,「チェレンコヤッサー」というかけ声とともに各町内から20台も行列を作るという。
7年前の夏に来たときに展示されていたのは沖の町若連の山車だったが,今回展示されていたのは落合町若連の山車。地図を見たが,新庄の市街地に落合町を見つけることができなかった。たぶん旧町名なのだろう。各町の山車が順番に展示されるのか,昨年評価の高かったものが展示されているのかは不明。歌舞伎や歴史的な物語の一場面が,等身大の人形で表現されていて迫力がある。この山車は「風流 萩野仁田山鹿子踊り伝説」の名場面だという。
新庄駅は「ゆめりあ」という観光物産館と一体化している。ガラス張りで採光効率が良く,とても明るいが,ちと暑い。
新庄駅と一体化している「ゆめりあ」の物産館,イベントスペース。ここまでガラス張りだと温室のようだ。
右矢印の「ようこそ新庄へ 新庄駅前青果市場」が気になったが,ちょっと覗いたら,駐車場のようになっていたのでパスしてしまった。
急行食堂。店名の由来は〝出前は急行 味は特急 値段は三等〟なんだとか。
沖の町の駅前通商店街。街路灯に描かれているのは金の茶釜。爺さまが助けた狐が,爺さまを助けるために金の茶釜に化け,寺の和尚様に買われていったが,小僧に磨かれて声を出してしまい,最後は火に掛けられて,熱くて逃げたという民話が元になっている。
新庄の中心街には,金の茶釜とおり(駅前通り),こぶとり爺さまとおり(大正町通り),かわうそど狐とおり(大町通り),鴨とり源五郎とおり(南本町通り),笠地蔵とおり(北本町通り)のように,五つの民話のとおりがある。
金山町は新庄市の北にあり,羽州街道の宿場町として江戸時代に賑わった町である。奥羽本線が通らなかったため,古い家並みが残っているらしい。景観の保存に積極的で,新しい住宅も特徴のある金山型住宅で建てられているという。
南本町十字路に向かって,すこし下り坂になっている。低くなっているところを中の川が流れている。この中の川沿いの新庄市役所の東側に,細い川に挟まれた飲み屋街があるのだが,気付いたのは翌日になってからだった。
若葉町のあけぼの町(曙町)飲食店街。飲食店街のアーチが道路を跨ぐのではなく,道路に平行に店の前に建っている。アーチをくぐって飲食店街に入るのではなく,アーチをくぐると飲食店に入ることになる。
地図を見ると,若葉町の三角形になった区画に飲食店がひしめいている。
もともとは「あけぼの町マーケット」として,日用品や衣料品を扱う店も多かったそうだが,現在は飲食店街になっている。
どうでもいい話だけど,小学生の頃,友人のM君の影響を受けて,時刻表に凝った時期があった。根が単純だから,停車駅の少ない特急列車(時刻表には通過駅を示す矢印が並ぶ)に憧れたのだが,その中でも奥羽本線経由の寝台特急「あけぼの」は,夜の11時過ぎに埼玉県の大宮駅を出ると,宇都宮・郡山・福島,そして山形駅も通過し,ここ新庄に朝の5時前に停車するまでノンストップで,興奮したことを覚えている。
あけぼの・新庄…から思い出した話だけど。
あけぼの町飲食店街。
曙町町内会による曙町まつりでは,はしご酒大会が伝統?になりつつあるらしい。
直角二等辺三角形の区画にある曙町の,1辺の長さの√2倍の長さがある底辺となる通り(何だ,この説明は?)。
新庄市役所の東側で中の川から分岐した水路が通る若葉町の通り。
若葉町。あけぼの町飲食店街の西側の通りだが,このあたりも飲食店が多めだ。
直角二等辺三角形の沖の町側の一辺。
あけぼの町飲食店街の建物は古いが,看板は全体的に新しく,放棄されたままのような店は少ない。夜になれば明かりが灯り,酔っ払いが集まってくるのだろう。
急行食堂で腹一杯になり,店の外で記念撮影。隣はナース倶楽部。
ゆめりあのイベント空間〝花と緑の交流広場〟。巨大な凧は,山形県の有形民俗文化財になっている「隠明寺凧(おんみょうじたこ)」。
ゆめりあのエレベータの扉は,新庄周辺の国土地理院の地形図になっている。地形図好きなので,思わずじっくりながめてしまった。さては……
予想した通り,2階のエレベータの扉は,新庄付近の古い地形図になっていた。奥羽本線(当時の奥羽南線)と陸羽西線(当時の酒田線)は完成していて,陸羽東線(新庄線)はまだ未完成路線として描かれているのをみると,大正時代の地形図ではないかと思われる。これは面白いね。エレベータを使わずにながめてしまいそうだ。
新庄駅の南口にあるビジネスホテルにチェックイン。ここはなかなか見晴らしがいい。
午後6時頃という早い時間にチェックインしたのは久しぶりだ。明日以降の予定を考えるためだ。
奥羽本線〜田沢湖線で角館までの切符は持っている。角館から秋田内陸縦貫鉄道の秋田内陸線(国鉄時代の角館線と阿仁合線を頑張ってつなぎ合わせた路線で,「あきた♥美人ライン」いう愛称がついている)で鷹巣まで行くことも決めている。
問題はその後だ。秋田市に行くか,弘前まで行くか。明日の晩(だけじゃないけど)は弘前ねぷた祭が開催されるという。それならやっぱり弘前まで行って,初めて弘前ねぷたを見てみたい……ということで,ネットで弘前の宿を確保。ねぷた祭りの最中に宿を取るのは難しいと思ったが,一人旅だと,やっぱりシングルルームのあるビジネスホテルは取りやすい。
明日の晩は弘前で弘前ねぷた祭りが決まり。となったら,ちょっと色気が出て,明後日の晩は青森のねぶた祭りも見てみたいという気になってくる。さっそくネットを使って宿を検索。青森ねぶたの周回コースに近いビジネスホテルのシングルがひとつ空いてたので,すぐにゲットした。おおっ,これで明日,明後日の行動予定がほぼ決まった。
普段は,事前に宿や列車の予約してから旅をすることがないので,少し不安を感じる。明日と明後日の晩のホテルを予約しているので,なんとしてでもそこにたどり着かなければならないわけで,あまり自由な旅とは言えなく感じてしまうのだ。
というわけで,明日は新庄〜大曲〜角館〜鷹巣〜大館〜弘前と,各駅停車を乗り継いだかなりの長旅になる。ちょっと早めに寝ることにするか……
── Nikon D800E + AF-S Nikkor 24-85mm F3.5-4.5G or iPhone 5 or Canon PowerShot S100
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