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2015年8月 2日

城端・氷見線の観光列車「べるもんた」

 海と山楽しめる観光列車、愛称は「べるもんた」(2015年08月01日 読売新聞)

 JR西日本は7月31日、富山県の城端・氷見線の新たな目玉となる観光列車の名称を、フランス語で「美しい山と海」を意味する「ベル・モンターニュ・エ・メール」、愛称を「べるもんた」に決めたと発表した。
(中略)
 列車は「走るギャラリー」を基本概念に窓を大型化し、氷見線で海側の座席は窓向きに配置するなど沿線の景色を満喫してもらうことに重点を置いている。39席すべてが指定席の快速列車となり、乗車には普通運賃に加え、指定席券520円が必要となる。

 運行計画によると、土曜日は雨晴海岸や海越しの立山連峰を望む「海側コース」で運転し、新高岡―氷見間を52~76分間で結ぶ。日曜日は砺波平野の散居村を見られる「山側コース」で運転。高岡―城端間を42~50分間で走る。

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〔氷見線のディーゼルカー(2002年9月撮影)〕

 キハ40形気動車を改造した1両編成の快速列車で,39席全席指定席。旅行客がこういう列車に惹かれるのかどうかといえば,JR九州の各種観光列車の状況を見れば,多くのツアー客は「これ」に惹かれるのだろう(旅好きの私は勘弁願いたいが)。
 全席指定だから,旅行会社がツアーに組み込みやすいというのは大きい。あらかじめ予約客を確保できるというJR西日本のメリットも大きい。

 新高岡~氷見間の列車の所要時間が長いのは,高岡駅に氷見線と城端線を結ぶ渡り線がないため,構内で何度もスイッチバックが必要になるからだ。記事には「観光列車ならではの異例の運転形式で、鉄道ファンの注目を集めそうだ」と書かれている。たしかに,珍しい乗車体験になるだろう。

 しかし,ここは本来,北陸新幹線の新高岡へのアクセスのため,氷見線を城端線に直通運転できるように渡り線を設けるべき場所だった。かつては列車本数の多い北陸本線を横切る渡り線など夢物語だったろうが,あいの風とやま鉄道となった今は違う。

 北陸新幹線の線路を大きく迂回させてまで,新幹線の駅を在来線の富山駅と同じ場所に作った富山市と違い,在来線の高岡駅から約1.5kmという中途半端な離れ方をした新高岡駅に新幹線の駅を作った高岡市。交通の中心は新高岡になる。高岡市はそういう選択をしたのだと思う。新高岡駅に直接アクセスできない交通機関は淘汰される。

 実際に,高岡駅に隣接する高岡市営高岡中央駐車場は,新高岡駅から北陸新幹線を利用する客に対して無料サービスを行っている。かつては市の中心だった高岡駅に車で向かい,そこからバス・タクシーやJR城端線に乗り換えて新しく市の中心となった新高岡に向かう。これは,高岡駅前を郊外の結節点と位置づけ,新高岡駅を新しい中心部ターミナルであると判断した高岡市のパーク&ライド施策である。

 新高岡駅を能登半島や和倉温泉,そして氷見の新しい玄関口として位置づける施策は,今のところあまり順調とは言えないようだ。

 JR西日本としては,北陸本線の第三セクター化によって幹線から切り離されて孤立した城端線・氷見線・大糸線を廃止したくてしかたがないはず。そのJR西日本の観光列車という提案である。沿線自治体は積極的に後押しする必要があるだろう。

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〔城端線のディーゼルカー(2013年5月撮影)〕

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