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2015年2月21日

北海道新幹線の客は木古内から道南いさりび鉄道で函館へ

 北海道新幹線の列車名は「はやぶさ」と「はやて」,新函館北斗駅から函館駅までのアクセス列車の車両はJR北海道733系1000代になるという説明がJR北海道からあった

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〔JR北海道731系。JR北海道733系はこれを改良した電車〕

 北海道新幹線の並行在来線となる江差線の木古内〜五稜郭(函館)間は,第三セクター鉄道の「道南いさりび鉄道」が運行することになる。

 JR北海道から道南いさりび鉄道へは,キハ40形ディーゼルカーが9両が譲渡されることになるらしい。キハ40形ディーゼルカーは国鉄時代の設計だから,まあ丈夫なのが取り柄ではあるが,あまりに古い車両だ。JR北海道に体力があれば良かったのだけど,無いものねだりしても始まらない。

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〔日高本線を走るキハ40形ディーゼルカー〕

 さて,北海道新幹線が新函館北斗駅まで開通すると,本州から新幹線に乗ってきた乗客の多くは函館に向かうはずだ。札幌が目的地ならば,はじめから飛行機を選んでいる。北海道新幹線が札幌まで延伸されなければ,ここまでやってきた乗客は観光バスでの旅だろうが,列車での旅だろうが,まずは函館を目指すだろう。

 新函館北斗駅に到着した乗客は,函館まで電化された在来線新函館北斗駅のホームに向かい,アクセス列車のJR北海道733系電車に乗り込むことになる。
 新函館北斗駅は現在の函館本線渡島大野駅である。渡島大野駅〜函館駅間は,現在普通列車が約25分で結んでいる。JR北海道の札幌からの特急「北斗」「スーパー北斗」も新幹線連絡する可能性があるから,函館まで特急料金を払って15分ぐらいで突っ走ることもできるが,ここでそれは横に置いておくことにする。

 北海道新幹線が青函トンネルを出た後の木古内駅から新函館北斗駅までの距離は35.6km(推定)。この距離は東北新幹線新白河〜郡山駅間の35.5kmに近く,この区間を東北新幹線は13分で走行している。

 つまり,関東や東北地方から新幹線に乗ってきた乗客は,青函トンネルを出たところにある木古内駅を出た瞬間から,目的地の函館駅に到着するまで「38分」掛かることになる。北海道新幹線は山の中を走るので海は見えない。トンネルは多い。そして,特に周囲に何かがあるわけでもない新函館北斗駅ですぐに函館本線のアクセス列車に乗り換え,38分後に函館駅前に到着する。

 もう一つのプランがある。

 青函トンネルを出たところにある木古内駅で,第三セクター鉄道の「道南いさりび鉄道(旧JR江差線)」に乗り換えるのだ。乗り換え時間は最適になるように道南いさりび鉄道会社に考えてもらうため,列車は新幹線を追いかけるようにすぐに走り出す。

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〔写真はイメージ(実は釧網本線から見えるオホーツク海)〕

 北海道新幹線と違って,もともとはJR江差線だった道南いさりび鉄道は海岸沿いを海に沿ってうねるように走る。日本の貨物輸送の大動脈だからレールの状態は良く(整備不良で貨物列車が脱線したりしたけど),乗り心地も悪くないはず。進行方向右側の車窓には町並みと漁港と津軽海峡の海が続く。どーんと大きな海が見えたり,小さな入り江に小さな漁港があったり,昔懐かしい田舎の集落があったり……

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〔写真はイメージ(実は日高本線から見える太平洋)〕

 最初は歓声が上がっていた道南いさりび鉄道の車窓も,平凡な家並みや工場が続くようになって飽きてくると,もうそこは函館の市街地だ。

 この木古内〜函館までの並行在来線は,現在特急「白鳥」や「スーパー白鳥」が「36分〜44分」で結んでいる。つまり,北海道新幹線で新函館北斗駅まで行って,そこで乗り換えるのとほぼ同じ所要時間なのだ。

 残念ながら,この特急列車は当然のことながら廃止され,木古内〜函館は普通列車に乗ることになる。木古内〜函館の普通列車の所要時間は「60分〜65分」。北海道新幹線の新函館北斗駅乗り換えよりも22分〜27分「も」遅くなる。1分でも早く函館に到着して,誰よりも早く「ウニ」や「いかソーメン」や「ホタテラーメン」を食べたい人には耐え難い遅れだとは思うが,そうでもない人(実はこっちの割合のほうが多いんじゃないかと思っている)には,道南いさりび鉄道の車窓から見えるパノラマは,十分に魅力のあるプランだと思う。

 旅好きの私なら,圧倒的に後者に乗りたい。車窓を楽しんでこその鉄道旅行だと思う。

 道南いさりび鉄道さんは,このプランを強烈にプッシュして,北海道新幹線の乗客を奪うぐらいの気概を見せてほしいと思っている。

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コメント

こんにちは。
興味深くこちらの記事を読ませて頂きました。
個人的には商用で新幹線を使うこともありますし、無条件に新幹線に対してアンチになるつもりはないのですが、自分自身のための旅の時間、という観点では、在来線の方を120%好みます。
函館に行くならば、新函館北斗からアクセス列車ではなく、木古内から江差線で、全く同感です。
北陸新幹線の開業により特急列車が走らなくなった北越急行では、「超快速」が走り始めました。
最高速度は特急列車には及ばないのでしょうが、十分に上越新幹線から直江津方面を結ぶ速達列車の役割を果たしています。
道南いさりび鉄道にも、同じような発想で、いかにして乗客の心を掴むかを検討して欲しいと願っています。
他の記事も楽しませて頂きます。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/?pc

投稿: 風旅記 | 2015年9月16日 16時58分

 コメントありがとうございます。

 旅好きの方なら,やっぱり在来線での移動はアリですよね。
 道南いさりび鉄道の魅力さえ伝えることができれば,木古内停車の列車本数と運賃次第では,ヘタをすると北海道新幹線よりも人気が出ちゃうんじゃないかとさえ妄想したりします。

投稿: 三日画師 | 2015年9月17日 07時14分

こんにちは。
三日画師さんのプランが現実の物となるには、
木古内駅の拠点性の強化が不可欠かと思います。
松前・福島・知内渡島西部三町、
江差・上ノ国・厚沢部・乙部・奥尻の南檜山五町の
玄関口として、中・長距離バスの交通網の編成、
駅周辺の小規模でいいので近代的な商業施設の建設、
さらに函館市(北斗市はライバル関係のため難しいでしょうし)との連携も必要でしょう。
木古内自体の意識改革、魅力発信の強化を期待します。

投稿: BOY | 2015年10月 2日 16時53分

 今から木古内をバス網の拠点にするのは難しいでしょう。バスは札幌・千歳・函館を中心にするのが妥当だと思いますし,それ以外には整備しようがないと思います。

 木古内乗り換えで函館へ向かう客を増やすには,現在の普通列車の本数(確か1日9往復)を道南いさりび鉄道になっても維持することと,新幹線の停車時刻に合わせたダイヤにすることだけでいいと思います。木古内駅停車の本数が一番のネックかもしれません。

投稿: 三日画師 | 2015年10月 3日 19時33分

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