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2014年11月23日

Googleマップの進化と劣化が止まらない

Google

 最もポピュラーな地理情報システム,Googleマップ。2005年にサービスが始まって以来,リニューアルを繰り返し,どんどん機能が追加されている。今では航空写真と建物の高さ情報を組み合わせて,3Dの鳥瞰図を生成することもできる。徒歩での経路検索もできる。

 基本的な地図機能さえしっかりしていれば,よほど地図が読めない人でない限り,徒歩経路検索が必要になる人は少ないだろう。逆に,Googleマップの進化に伴って街の様子が把握しにくくなり,街歩きを趣味にする人にとっては,使いにくい地図になっているような気がする。

 たとえば,航空写真に3D表示用の情報が付加されたため,建物の輪郭が不正確になっている。道路のラインを消すこともできない。以前のGoogleマップのように航空写真がそのまま見られたときには,航空写真が鮮明であれば,建物が普通の住宅なのか,看板建築なのか,ペンシルビルなのか……などの判別が容易だった。

 これは西蒲田の東急池上線沿いのGoogleマップ航空写真である。

Google_2

 3D情報の付加に伴って,建物が微妙に歪み,写真にあった輪郭情報が欠落・改変されている。極端なところでは,たとえば東急池上線沿いの道路に並ぶ建物の一部が線路側に膨らんでいる。

Google2

 鳥瞰図で見ると,建物の歪みがよくわかる。

 航空写真に高さ情報と壁面情報を付加して,鳥瞰図を作ってしまう技術はものすごい。Googleマップ以前には,このようなことが可能な時代がこんなに早く来るとは思いもしなかった。
 しかし,Googleマップの航空写真を見て街歩きをしようとする場合,この航空写真情報の微妙な欠落・改変によって街並みの把握がしにくくなってしまったと感じる。

 Googleマップの地図表現にも不満がある。

 JR蒲田駅西口の様子を各種地図で表示してみる。地理院地図や国土地理院地形図は用途が違うこともあり,参考のために並べてみた。

Google_3
[Googleマップ]

Photo
[Mapion(マピオン)]
 地図を見て,古い飲み屋街と判別できるところを赤丸で囲んでいる。

Yahoo
[Yahoo! 地図]

Photo_2
[参考:地理院地図]

Photo_3
[参考:国土地理院地形図]

 2014年3月12日の『街歩きのときに参考にする地図は……』というエントリーにも書いたが,Googleマップは表示が平板でメリハリがなく,情報量が少ない。

 Mapion(マピオン)では,赤丸のところに古い飲み屋街・スナック街を見つけることができるが,GoogleマップやYahoo!地図では判別できない。その道路にバスが通るか通らないかがわかるのもマピオンだけだ。住宅街において,住宅と商店の違いが表現できているかどうかにも差がある。マピオンには,古くから“日本の”地図情報サービスを提供してきた強みがあるように思う。

 Web用の地図だけではなくスマートフォン用のアプリでも,Googleマップの表現力はいまいちだ。
 富山市の中心商店街である総曲輪の地図を例にする。数分で歩ける範囲をiPhoneのGoogleマップとマピオンで表示したものを並べてみた。左がGoogleマップ,右がマピオンである。

1

 Googleマップもマピオンも,詳細表示と簡略表示が縮尺によって数段階に切り替わる仕様になっているのだが,街歩きをして街の雰囲気を感じる程度の縮尺で,Googleマップはとても大ざっぱな表示になってしまう。
 Googleマップは道路の幅が簡略化されていて,広い通りなのか細い路地なのかの区別もできない。古くからの街道なのかバイパス道路なのか,商店街なのか裏路地なのかもわからない。家並みを想像するどころか,GPS情報で現在位置を表示しなければ,現在位置を把握することすら難しい。

 街の中で立ち止まって周囲を見渡すときには,もう少し地図を拡大表示することになるが,その場合でもGoogleで表示される情報量はマピオンにかなわない。

Photo_4

 マピオンの情報量が圧倒的である。総曲輪二丁目と総曲輪三丁目の境界がわかる。住宅か商店の区別ができる。それでいてごちゃごちゃしたりせず,見た目も美しい。

Photo_5

 富山駅前の地図を比較しても,Googleマップはマピオンにかなわない。町名の範囲,地番の有無,歩道の広さ,交差点名,バス停の位置,バス通りかどうか……,マピオンの圧勝だと思う。

 そんなマピオンにも問題がないわけではない。動作がやや不安定で,iPhoneでスリープから復帰したときに縮尺がリセットされてしまうという不具合がときどき発生する。この不具合はずーっと直っていない。検索機能はまともに使えず,イライラするほどだ。
 けれども,街歩きにはやっぱりマピオンが手放せない。iPhoneの純正マップ? それは論外。

【参考】
2014年3月12日:街歩きのときに参考にする地図は……

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コメント

なんか変な書き込みが鬱陶しいですね。私は逆引きで地図から番地を調べようとして、Googleマップが全く役に立たないことを痛感しました。結局、昭文社を使いました。

投稿: 魚籃坂 | 2014年12月20日 19時31分

 Googleマップはすごいけど,いざ何かの目的で使おうとすると,役に立たないことが多いですね。

投稿: 三日画師 | 2014年12月26日 22時31分

国内ではMapionの方が優秀ですね。

投稿: | 2015年1月28日 17時57分

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