« iPhone カバー/液晶保護シートつけたくない | トップページ | 三軒茶屋シネマが今月20日に閉館することに »

2014年7月 4日

レリーズタイムラグに関する誤解と現実

 コンパクトデジカメはレリーズタイムラグが大きい……という話をよく聞く。たしかに,2000年代前半には,驚くほどレリーズタイムラグの大きなデジカメがあった。むっちゃストレスフルだった。しかし,2014年の今は違う。たぶん違う……はずだ。

 私は町並みや商店街の写真を撮り歩いている。レリーズタイムラグは重要ではない被写体だと思われがちだが,実は意外なことに,レリーズタイムラグがとても重要なのだ。

 買い物客でにぎわう商店街の写真を2枚ならべてみる。

Hikaku

 人波がなかなか途切れないため,タイミングを考えずにシャッターを切っただけでは,右側の写真のように歩行者の下の部分が切れてしまって,中途半端な写真になってしまう。ひどい場合には,歩行者の後頭部が大きく写ってしまうこともある。
 画面上の適当な場所でシャッターボタンを半押ししてAFロックし,構図を決めてから,人波が途切れるのを待つ。そして,ここぞと思った瞬間にシャッターを切る。カメラのレリーズタイムラグが小さくないと,思ったような写真にならない。

 レリーズタイムラグとは,シャッターボタンを半押ししてAFロックした状態(親指AFの場合でも,シャッターボタン半押し状態)で,シャッターボタンを押し込んでからシャッターが作動して露光するまでの時間と定義する。

 シャッターボタンを半押しせず,一気に全押しして写真を撮る人にとっては,オートフォーカス(AF)動作も含めたタイムラグ(=「シャッタータイムラグ」と定義する)のほうが重要かもしれない。しかし,被写体の動きや色やかたちによってAF時間は異なるため,シャッタータイムラグ=不可知なAF時間+レリーズタイムラグは不可知な値になる。シャッターボタン一気押しは,コンティニュアスAFと連写によって,下手な鉄砲も数打ちゃ当たる方式で撮るとき以外にはしないのが普通だと思う(もちろん,そういう撮り方が重要な場合もある)。

 今の世の中便利なもの,ちゃんとレリーズタイムラグを調べてくれているサイトがある。私が見ているのは「IMAGING RESOURCEhttp://www.imaging-resource.com/camera-reviews というサイトである。

 IMAGING RESOURCEのサイトには,主なデジタルカメラのTiming and Performanceデータが記載されている。その中から「Prefocused」「Prefocused Optical Viewfinder」のデータを抜き出し,レリーズタイムラグの短い機種から15番目までを並べてみた。

Release_timelag_ranking_2

 上位に並ぶのは,LX7・RX100 II・X100S……というコンパクトデジタルカメラだ。その次には,NEX-7やα7(ミノルタのではなくソニー)などの電子先幕シャッター機能のあるミラーレスカメラ,そして10位以降になってやっとデジタル一眼レフカメラの最上位機種が登場する。

 一眼レフカメラは,機械シャッターの前にミラーがあり,レリーズ→ミラーアップ→機械シャッターを開く→露光→機械シャッターを閉じる……という動作になるため,機械部分にコストのかかった上位機種じゃないと,レリーズタイムラグが大きくなってしまうのだ。

 電子先幕シャッター機能のないミラーレスカメラ,たとえばα7Rのデータに顕著だが,レリーズ→機械シャッターを閉じる→機械シャッターを開く→露光→機械シャッターを閉じる→機械シャッターを開く……という面倒臭い動作になるため,機械シャッターのないコンパクトデジカメよりもレリーズタイムラグが大きくなることがある。

 最後に,上記のベスト15のリストを作成するために作った「レリーズタイムラグ一覧」を掲載する。機種は適当に私が選んでいる。また,キヤノンのkissデジタルのように,海外品と機種名が違っていてよくわからないものには重複があるかもしれない。

 一部のコンパクトデジカメは例外だが,一般的にはデジタル一眼レフカメラよりもコンパクトデジカメのほうがレリーズタイムラグは短い傾向があることを見ていただけると幸いである。

 【デジタルカメラのレリーズタイムラグ一覧】
Release_timelag_2
Release_timelag2
Release_timelag3

|

« iPhone カバー/液晶保護シートつけたくない | トップページ | 三軒茶屋シネマが今月20日に閉館することに »

カメラ」カテゴリの記事

コメント

 一眼レフの「SONY α7」は,正しくは「ミノルタ α7」だった。画像データにしてしまったので,ここで訂正。

投稿: 三日画師 | 2014年7月 4日 00時58分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: レリーズタイムラグに関する誤解と現実:

« iPhone カバー/液晶保護シートつけたくない | トップページ | 三軒茶屋シネマが今月20日に閉館することに »