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2013年6月12日

富士フイルムとパナソニックが有機CMOSセンサを開発

 富士フイルムとパナソニック 有機薄膜を用いた有機CMOSイメージセンサー技術を開発(Panasonicプレスリリース)

 富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)とパナソニック株式会社(社長:津賀 一宏)は、イメージセンサーの受光部に、光を電気信号に変換する機能を持つ有機薄膜を用いることで、従来のイメージセンサを超える性能を実現する有機CMOSイメージセンサー技術を開発しました。本技術をデジタルカメラなどのイメージセンサーに使用することで、さらなるダイナミックレンジの拡大や感度アップなどを実現し、明るいところで白トビなく、暗い被写体でも鮮明で質感豊かな映像を可能にします。

  (有機CMOSイメージセンサー)
  [新開発の有機CMOSイメージセンサー技術の概要]

 これは面白い。

 通常のCMOSイメージセンサでは,シリコン基板上に形成したシリコンフォトダイオードの上に2層から3層のメタル配線層やトランジスタを形成する必要があるため,どうしてもマイクロレンズ・カラーフィルタから受光部までの距離が長くなり,フォトダイオードに届く光が減少してしまうという問題があった。

 ソニーが先行した裏面照射型CMOSセンサでは,シリコン基板上のフォトダイオードの上にメタル配線層を形成するところまでは従来のCMOSイメージセンサと同じだったが,そこから逆転の発想で,メタル配線側に補強基板を貼り付けた上でシリコン基板をひっくり返して,シリコン基板をフォトダイオード部分まで研磨し,フォトダイオードに上に直接,マイクロレンズ・カラーフィルタを設けることで,フォトダイオードに効率よく光を取り込もうとするものだった。

 実のところ,シリコン基板を化学機械研磨で削るのか,ドライエッチングのように反応性の気体やらプラズマでエッチングするのかはわからないが,研磨ムラやキズがノイズの原因となるに違いない。シリコン基板のほとんどを研磨するための時間・製造コストもバカにならない。

 この有機薄膜CMOSイメージセンサ技術では,シリコン基板をひっくり返して研磨すること無しに,センサをカラーフィルタに近づけることができる。有機薄膜は,異方導電性があるのだろうか,有機薄膜の下に分離した金属電極を形成するだけで,隣接素子との干渉を防ぐことができるらしい(図だけを見ての想像)。

 フォトリソグラフィで金属配線層や金属電極を形成した上に有機薄膜を付けることになるし,金属ビア(バイア)の上に重要な受光部が載ることになるので,有機薄膜層は図のよう厚みが均一ではなく,かなり凹凸のある形になりそうだが,裏面照射型センサのようにシリコン基板の大部分を研磨するよりは,なんとなく技術的なハードルは低そうに感じられる。

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