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2013年2月10日

ラウンドアバウト型の円形交差点が飯田市に登場

 円形交差点:ラウンドアバウト型、飯田で運用開始 全国初、信号機撤去し改造 /長野(毎日jp)

 飯田市が、同市東和町の五差路信号交差点で昨年から進めていたラウンドアバウト型円形交差点への改造工事がほぼ終わり、信号機を撤去し円形交差点として運用を始めた。同様の円形交差点は既に市内にあるが、国際交通安全学会によると、信号機を取り外し円形交差点に改造するのは全国初。

(リンク切れ)


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 ヨーロッパには多く見られるラウンドアバウト型円形交差点。右直事故が生じない構造,交差点内の速度が抑制され重大事故が防げる,無駄な信号待ちが無くなる,信号機がなくても(停電時でも)車がさばける……と,以前は私も「良いことずくめの方法」だと思っていた。

 しかし,街が広場に向かって放射状に形成された都市(ヨーロッパに多い)に多いのは必然性があるとしても,街がどちらかというと格子状に形成され,直交している道路の多い都市に適しているかどうか,ちょっと疑問を感じるところがある。

 歩行者の立場になって考えると問題点が見えてくる。
 飯田市東和町の交差点の写真をよく見てみよう。削り取られた過去の横断歩道の跡を見てほしい。今までは,それぞれの道路の歩道を直進する場合,交差点の部分でも歩道から横断歩道をほぼ直進することができた。
 それが,ラウンドアバウト型円形交差点になって,横断歩道の位置は5m〜10m程度交差点から遠ざかる方向に付け直されている。ひとつひとつの横断歩道は移動量はそれほど大きくないとしても,たとえば交差点の反対側まで行くことを考えると,歩行者はかなり遠回りをすることになる。

 歩行者の移動量を小さくするには,中央の島の部分にも歩道を設け(島の内部も人が歩けるようにする),歩道のコーナー部分から中央の島に渡る横断歩道を設置するのが良さそうだが,交通量の多い環道を歩行者が横断することになって,事故が増える可能性が高い。

 また,交差点に信号機がなくなることから,道路交通法における「横断歩道等における歩行者等の優先」が守られないと,歩行者が交差点を渡りにくくなる可能性がある。
 信号機のある横断歩道では,車両側の信号が青であれば歩行者が横断歩道を渡ろうとしている(横断歩道の前に人が立っている)場合でも一時停止する必要はないが,信号機のない横断歩道では,車両は横断歩道を渡ろうとしている人や自転車の通行を妨げることができない。

 つまり,ラウンドアバウト型円形交差点の横断歩道では,歩行者はいつでも渡りたいときに横断歩道を渡れるはずなのだが,どうなるだろうか。私の経験では,信号機のない横断歩道を渡ろうとしても,止まってくれる車のほうが少ないのが現状である。信号機のない横断歩道を渡っている人に対して,クラクションを鳴らして通過する車すら存在する。

 飯田市の試みは面白いと思うが,実際に運用してみてどういうことになるのか,注目してみたい。

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都市・街並み」カテゴリの記事

コメント

自分も日本にかつてあったロータリーが撤去される一方だったんだけど、これ田舎道とかには意外といいのに…と思ってました。
そうなんですよね、都市部だと歩行者が困るんですよね。
このへん、旭川や帯広あたりの現存ロータリーがどうなってるのかも気になるとこではあります。

ちなみにこの飯田市の新設ラウンドアバウトは、横断歩道の前で一時停止になっているようです。
http://www.iidacable.tv/net/livecam-towacho.htm

本来のラウンドアバウトでは周回中の車優先だけ守ればノンストップで行けるはずなので、そういう意味ではちょっと流れが悪くなるキケンはありそうですね。

投稿: n_waka | 2013年2月10日 17時09分

 n_wakaさん,コメントありがとうございます。

 なんとなくですけど,都市部と郊外の結節点(交通量はそれほど大きくないところ)あたりに向いた方式のような気がしています。

 旭川の常盤公園横の昭和通り(常盤通)の現存ロータリーの状況は私も知りたくて,Googleマップを見てみたのですが,現在は信号機を使った運用がなされているようですね。

 まぁ,いろいろやってみて,良い落としどころが見つかるといいですね。

投稿: 三日画師 | 2013年2月18日 01時35分

お久しぶりです。御無沙汰しております。

記事、拝見しました。

古い記憶を辿って、そういえば鷺沼駅の近くにも、こんな交差点があったのを思い出しました。

宮前区鷺沼3丁目4-5 https://maps.google.co.jp/maps?q=%E5%B7%9D%E5%B4%8E%E5%B8%82%E5%AE%AE%E5%89%8D%E5%8C%BA%E9%B7%BA%E6%B2%BC3%E4%B8%81%E7%9B%AE4-5&oe=UTF-8&ie=UTF-8&ei=eBwiUe6tGY6RkgX78ICoCA&ved=0CAsQ_AUoAg

また、いつもの散髪の折にでも、訪ねてみて下さい。

投稿: もりあき | 2013年2月18日 21時25分

 本当にお久しぶりです。

 鷺沼駅からこんなに近いところにあるんですね。これはぜひとも行ってみたいです。

 そういえば,この鷺沼の円形交差点の近くの美しが丘には,計画的に作ったロータリー状の袋小路(クルドサック)があって,一度行ってみたいと思いつつ,失念していました。

 住宅地にはあまり足が向かないのですが,機会があったらまとめて訪問してみたいです。

投稿: 三日画師 | 2013年2月21日 00時39分

美しが丘のクルドサック群は、結構広範囲にあるので、歩いて見て回るには少々骨が折れるかもしれません。

同じクルドサックを多用した板橋区の住宅街・ときわ台のものと比べると、2方向以上に抜けられる円環部分も多く、規模も大きくて複雑です。

もともと、周辺の丘のコンターを意識した道づくりがなされているようで趣が有りますね。

近年は計画当初を上回る周辺の「車社会化」で、直線的に域外とを結ぶ新道路も取り付けられたりして、交通量も増えている様子です。訪問の際は、車に十分気を付けて。

投稿: もりあき | 2013年2月21日 23時27分

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