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2010年10月21日

新MacBook Air登場:Unibodyはやっぱり凄い

Macbook_air_2

 Appleの「Back to the Mac」イベントに Steve Jobs が登場し,噂の新MacBook Air を発表した。ディスプレイサイズは,予想されていた通り11.6インチ(1366×768ピクセル)と13.3インチ(1440×900ピクセル)の2種類だった。
 魅力を感じるのは,やっぱり11.6インチ版で,厚さ3mm〜17mm,重さ1.06kg。ソニーのVAIO X 等に比べると,まだまだ重量感たっぷりだが,質感は比較にならないレベルだと思う(あくまで既存モデルからの推測)。

Macbook_air
 メカ系エンジニアとして感心するのは,やはり初代のMacBook Airから使われて続けているユニボディ (Unibody) だ。本体のシャシーだけでなく,ディスプレイのハウジングも一枚のアルミニウム合金板から削り出している。

 Appleはユニボディの加工方法と同様の製品として航空宇宙産業用機器を挙げている。従来の常識としては,航空宇宙産業用機器のような個産品(大量生産のように同じものをたくさん作らない)でシャシーを削り出しで作ることはあっても,パソコンのような大量生産品で削り出し加工を行うことはあり得なかったのだ。

 通常の大量生産品では,金型を使ったプラスチックの射出成形や板金のプレス加工,半溶解状態にしたマグネシウム合金を使ったチクソモールドなどの手法が使われる。いずれの場合も,マシニングセンタを使った金属切削加工は金型に対してのみ行われ,その金型を使って鯛焼きを作るように大量に安く製品を作っていくのだ。

 こういった大量生産を前提にした生産方法と違って,製品を削り出すというユニボディの手法は,1つの製品を作り出すための手間がかかり,しかも100個作るには100倍の手間,1万個作るには1万倍の手間がかかるという問題があり,せいぜい100個レベルの製品にしか使われない。

 そのあり得なかったことを実現しているAppleのユニボディは,実は恐るべき製造技術なのである。

 こんなことが可能になった本当の理由……たとえば,製造不況によって遊休設備となった大量のマシニングセンタをどこかに集約しているとか,そのあたりを知りたいものだ。

Mac_mini

 驚くことに,わずか6万円台の Mac mini の筐体もユニボディだ。この厚さ3.6cmもある筐体が,アルミニウム合金のかたまりから削り出されるのである。光学ドライブのスロットも,当然切削加工だ(放電加工・ワイヤカット加工……?)。

AppleのUnibodyは凄い(ifixitの画像)

 Mac mini の筐体。(一部パーツが付いているが)これが切削加工で作られているのだ。目から鱗が落ちて鼻に抜け,口から吹き出すほどの驚きである。アンダーカットだらけで,5軸マシニングセンタを使ったからって簡単に加工できる代物じゃない。

 こんなに凄いものが6万円台の製品に使われている。恐るべきことだ。私が今までに見てきたものは井戸の中の技術だったのかもしれない。日本の技術力,ものづくりの力はもっと凄いよ……と,誰か慰めてほしい。

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