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2008年11月 4日

電子辞書:予期せぬ進化とソニーの撤退

 愛用していた電子辞書が壊れてから約2週間。簡単な本を読むときにも電子辞書を引く癖が付いているため,辞書がないと不便に感じる。辞書オタクなので,パソコンの中にはあれもこれもとたくさんの辞書(EBXAやEPWING規格の電子ブックにはお世話になった)が入っているが,パソコンのないところで辞書を使いたくなることもあるのだ。

 というわけで,新しい電子辞書を探すべく,家電量販店をハシゴしてみた。

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 まず,選択の基準になるのは,今まで使っていた電子辞書,SONYのDD-IC2050である。
 SONYのWebサイトに今も残る売り文句は以下の通り。
 まぁ,大きさがDD-IC2050より大きくなく,「広辞苑」程度の国語辞書と,小さな町や村の特徴や由来が載っている「マイペディア」のような百科事典が付いていれば満足である。

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 【DD-IC2050】
 ●「広辞苑」「マイペディア」「新英和・和英中辞典」「学研監修 漢字字典」
  など、学習・ビジネス・実用に幅広く対応できる辞書を収録。
 ●名刺ケースサイズのコンパクトボディ。
 ●全角180文字表示、バックライト付きワイド画面。
 ●高性能16ビットCPU搭載により、高速検索を実現。

 幅 [mm]:100.0
 奥行[mm]: 70.3
 厚さ[mm]: 19.6
 重量(バッテリ含む)[g]:126
 連続動作時間:約160時間(単4形アルカリ電池2本)
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 さて,DD-IC2050を買った7〜8年前に比べると,電子技術は大きく進歩しているはずだから,希望する程度の辞書がたくさんあるだろうと思っていたのだが,売り場に行くと状況はぜんぜん違っていた。
 電子辞書売り場に並んでいるのは,ノートパソコンかと見紛うばかりの大きなディスプレイや,タッチパッド入力装置を備えた,巨大な電子辞書ばかりなのである。そろいも揃って,見やすい大きな文字や,カラー表示の美しさ,綺麗な発音の音声出力,30冊,40冊という大量の辞書搭載を謳っている。リュックサックの小さなポケットにいつも入れておくような使い方は想定されていないようだ。

 コンパクトタイプの電子辞書もあるにはあるのだが,メーカーの気合いがまったく感じられない製品ばかりである。入っている辞書は英和・和英辞典と海外旅行時の簡単な英会話集ぐらいで,デザイン的にも額縁の広い小さなディスプレイが申し訳程度に付いているだけ。

 SONY DD-IC2050の後継機……後継機は?……っと,どこにもない。店員さんに聞いたところ,SONYは「採算が取れない」という理由で数年前に電子辞書市場から撤退したそうだ。DD-IC2050の「マイペディア」だけが新しいバージョンになってくれれば,後はそっくりそのままでも良い,というささやかな望みすら絶たれてしまったようだ。

 百科事典を搭載しながら常時持ち歩きができそうな製品は,売れ筋商品であるシャープ「電子辞書パピルス」やカシオ「エクスワード」には見あたらず,唯一SII(セイコーインスツル)のSR-G6000Mぐらいだった。
 SR-G6000Mの仕様は以下の通り。数値で見るとDD-IC2050と大差ないように見えるのだが,実際に手にしてみると二回りぐらい大きい。内蔵している百科事典はブリタニカ国際大百科事典で,マイペディアよりも内容が充実しているのだが,ボディの大きさにはゲンナリする。

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 【SR-G6000M】
 幅 [mm]:116.2
 奥行[mm]: 78.2
 厚さ[mm]: 18.5
 重量(バッテリ含む)[g]:145
 連続動作時間:約30時間(リチウムイオン充電池)
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 結局,新しい電子辞書は買わなかった。7〜8年前よりも小型軽量化が進んでいるだろうという期待は,完全に裏切られたようだ。そもそも,旅行で訪れる場所の情報をリアルタイム(その土地に着いてから)に調べようとするのが無茶なのかもしれない。
 iPhoneのブラウザを使えば,ROMを使った電子辞書よりも新鮮で詳細な情報を得られる。電子辞書はあきらめて,iPhoneとWikipedia情報等に一本化する決心が付いたかもしれない。

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