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2006年12月 3日

PENTAX K10Dを使ってみて

 このブログが利用しているココログのアクセス解析機能には,訪問者がどの検索サイトでどのような言葉を検索してこのブログに訪れたのかを表示する機能があって,たまに検索ワードを頻度順にリストアップしてみると興味深い結果が得られる。
 過去4ヶ月分の結果をリストアップすると,ベスト10には「DA21mm」「PENTAX」「DA40mm」「FA43mm」「Limited」とPENTAXのカメラ関連の言葉が並ぶ。私は「かすかだり」と「さすけね」の二つのブログ(いずれも更新頻度が低いので,大きな声で「ブログ」とは言いにくいところがあるけど)を書いているが,どちらかというとメインになっている「さすけね」よりも,この「かすかだり」の内容のほうが頻繁に検索されているというのが面白い。ごく普通の商店街や旅の写真がだらだらと大量に表示されるだけのブログよりは,デジカメや(マイナーなジャズの話題ばかりとはいえ)音楽のブログのほうが一般的なのだろう。さらに,検索ワードとしてリストアップされている上記のPENTAXのパンケーキ・レンズ群に興味を持っている人が意外に多いということも言えるだろう。

 というわけで,検索サイト経由で三日画師のブログに訪問してくださる方のためというわけではないが,ここ数日で回数がうなぎ登りに増えているPENTAXの新しい一眼レフデジカメ“K10D”について書いてみたいと思う。

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 バッテリーグリップD-BG2を付けたK10Dの外観。
 無駄なハイライトラインも無く,スッキリした良いデザインだと思う。多少バランスの悪さを感じるようなところもあるが,まだ目に馴染んでいないからに違いない。バッテリーグリップとの一体感は*ist Dよりもずいぶん改善されている。剛性感も高く,極端な比較ではあるが,銀塩フィルムカメラ最上位機のLXにワインダーを付けたものよりガッチリしている。
 個人的には銀塩フィルムカメラMZ-Sのバッテリーグリップの形状が最も優れていると思っているので,その形状をそのまま採用してくれると嬉しいのだが,それは次世代のカメラに期待することとしよう。

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 ボディ背面のAFボタン周辺。
 私はいわゆる親指AF派である。使用しているAF一眼レフは,ほとんどすべて親指AFで使用している。親指AFにもメーカーや好みによって多少違いはあるが,基本的には「人差し指で押すシャッターボタンではAF動作をしないように設定し,親指でAFボタンを押したときだけAF動作させる」ことを言う。

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 K10Dを使っていて最も不満を感じたのは,バッテリーグリップにAFボタンが無いことである。*ist Dはカメラのボディが小さかったため,K10Dとほぼ同じ位置にAFボタンがあっても縦位置で親指を伸ばせば何とかぎりぎりでAFボタンに指が届いた。しかし,ボディサイズが少し大きくなったK10Dで同様の操作をするのはちょっと難しいのである。ファームウエアのバージョンアップでどこまでの変更が可能なのかはわからないが,たとえばFn(ファンクション)ボタンをAFボタンに,(メニュー等非表示状態での)OKボタンをFnボタンに変更することができると最高に嬉しいのだが……。
 バッテリーグリップにもグリーンボタンが付いたことは,悪いわけがない。付いていなかった*ist Dのバッテリーグリップが異常だったのだ。*ist Dのときには,ハイパーマニュアルやハイパープログラムの良し悪しにPENTAXの開発者自身が今ひとつ確信が持てなかったのかもしれない。

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 ボディ左肩のモードダイヤル。
 Sv(感度優先AE)やTAv(シャッター&絞り優先AE)は,いろいろなところで目にした評価を見る限りでは,まだまだその良さが伝わっていないような気がしないでもないが,個人的にはこの二つのモードの搭載は英断だったと思う。周囲の理解が進んで,もう少し機能がこなれれば,デジタルカメラには無くてはならない機能になるだろう。フィルム交換無しで気楽にISO感度を変えられるのは,デジタルカメラならではのアドバンテージなのだ。

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 ちなみにこれは*ist Dのモードダイヤル。B(バルブ)のところにヒケ(金型を使った樹脂射出成形において,冷却時に表面に生じる凹み)が生じている。さすがにK10Dではこのようなヒケは見られない。

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 シャッターボタン周辺。シャッターボタンの周りに電源レバーがあるのは,PENTAXとNikonの一眼レフカメラに共通した仕様であり,片手で電源の操作をしやすく,しかも間違って電源ON/OFF操作をしてしまうことが無いという意味で,実に正しいレイアウトだと思う。キヤノンやミノルタ(現ソニー)のカメラの電源は片手で簡単に押せない位置にあったり,逆にうっかり間違って押してしまいそうな位置にあることが多く,私にはちょっと理解できない。Nikonの銀塩フィルムのハイエンド一眼レフF5の電源レバーも同じ位置にあったが,なぜか横にあるロック解除ボタンを押しながらでないと電源レバーが動かない仕組みが付いていて,これまた首をひねる仕様だったが,さすがに今どきのD2X等にはそのような奇妙なロック解除ボタンは設けられていない。
 シャッターボタンの横にある小さなボタンがPENTAX独自の“グリーンボタン”である。このボタンを押すことで,プログラムモードでは一瞬でプログラムライン上に復帰し,マニュアル露出モードでは(カメラが判断した)適正露出に一瞬で戻ることができる。他社のカメラにもぜひ付けてほしい機能である。

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 この写真は*ist Dのシャッターボタン周辺である。K10Dとグリーンボタンの位置が異なっている。ハイパーマニュアルやハイパープログラムを目当てにPENTAXの一眼レフを愛用しているユーザーが,このグリーンボタンの位置が変わることでどれだけの戸惑いを感じるか,PENTAXの担当技術者がわからないはずがない。

 にもかかわらず,このようにグリーンボタンの位置をコロコロと変更するのは,“ハイパーマニュアル”,“ハイパープログラム”という技術にメーカーとして自信が持てていないからではないかと邪推する。
 確かにカメラ雑誌等でもかなり高く評価され続けているし,熱狂的な愛好者(私もその一人)も多いのだが,他社カメラユーザーにまでその良さが伝わっているわけではない。また,“ハイパーマニュアル”,“ハイパープログラム”を搭載したカメラの売り上げは,非搭載カメラ(K100Dや*ist D以外の*ist,MZ-3,MZ-5,MZ-Lなど)よりも少なく,評判が売り上げに直結しないというZ-1Pからの歴史もある。カタログスペックには,“ハイパーマニュアル”,“ハイパープログラム”の良さが見えてこないのだから,根の深い問題かもしれない。

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 Nikon D2Xの電源レバーも*ist DやK10Dと同じシャッターボタン周りにある。

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 個人的に位置が間違っていると考えるKONICA MINOLTA DiMAGE A2の電源スイッチ。カメラをグリップしたときの親指の位置という押しやすい位置であり,押し間違いやすい位置でもある。露出補正ボタンの位置も近く,ヘタするとファインダーを覗きながら露出補正しようとして電源を切ってしまいかねない。もちろん,メーカーもその点には気付いていて,電源スイッチを長押ししないと電源が切れないようにはなっている。DiMAGE A2だけを使っている人なら慣れれば問題ないかもしれないが,他機種と使い分けるユーザーにとっては頭痛の種である。

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コメント

DiMAGE A2を思い出しました。
やっぱり、肝心なところで電源を切ったことがあります……

投稿: osa | 2007年5月22日 08時03分

 こんなところに電源ボタンを付けたら,うっかり電源を切っちゃいますよね。カメラの操作は,慣れたときには「無意識」に行えるのが理想なのですから。
 ミノルタのカメラは全部この位置に電源ボタンがあるのならば理解できなくもないですけど,実際にはバラバラなのも酷いですよね。中には片手で電源を入れられない機種も多く,首をひねってしまいます。

投稿: 三日画師 | 2007年5月23日 00時17分

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