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2017年5月 6日 (土曜日)

いかにんじんを買いに…日本橋室町三越前

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いかにんじんを買いに…日本橋室町三越前


 いかにんじん食いたい,阿武隈の紅葉漬食いたい,酪王カフェオレ飲みたい……。福島県で生まれ育ったので,ときどき故郷の食べもの,飲み物が欲しくなる。
 残念ながら「いかにんじん(にんじんイカとも言う)」も紅葉漬も県外の人には知られていないし,近所のスーパーでは売っていないので,日本橋ふくしま館MIDETTEまで買いに行くことにする。

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 戸塚から横須賀線・総武快速線直通君津行きの電車に乗り,新日本橋駅で下車。中央通り(国道4号線・国道6号線・国道17号線等)と江戸通り(国道6号線)が交差する室町3丁目交差点で地上に出る。

 室町3丁目交差点から中央通りの南側,日本橋室町三丁目方向を見る。写真右側の日本橋三井タワーの手前の日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業A地区の再開発事業が始まっている。地上25階地下3階建て,延べ床面積約168,000m²の大規模再開発だ。日本橋三井タワーやCOREDO室町と同じ三井不動産の再開発なので,ここもまたCOREDOになるのかもしれない。

 それにしても,日本橋界隈に林立するクレーンは壮観である。

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 室町3丁目交差点のすぐ北側の中央通り柳屋太洋ビルに日本橋ふくしま館MIDETTEはある。MIDETTE=ミデッテは「見でって」で,見ていってね,来てみてね,を意味する福島弁である。

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 いかにんじんだけじゃなく,さまざまな福島県の特産品があって目移りする。

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 私が生まれ育った三春町の三春駒や三春張子(腰高虎),もちろん“かんのやの家伝ゆべし”もある。
 最近では三春の名物と言えば三春滝桜ばかりが有名になっているが,もともとは三春駒や三春張子のほうが全国的に知られていたのだ。

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 食いたくてたまらなかった阿武隈の紅葉漬,いかにんじん,都路村(現在は田村市都路町。美しい村名だよね)のハツの燻製などを購入。

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 酪王カフェオレも買う。酪王牛乳がまだ三春牛乳だった頃,給食の牛乳は三春牛乳だったし,酪王カフェオレがまだコーヒー牛乳だった頃から馴染んだ味だ。三春に帰省したときには,駅前の三春牛乳工場(のちの県酪連三春工場)の前の自販機でテトラパックの酪王カフェオレを買って飲むのが決まりだった。

 昔は大手メーカーのコーヒー牛乳が乳飲料だった時代に,三春牛乳のコーヒー牛乳(酪王コーヒー牛乳)は牛乳なのが,俺たち三春牛乳ファンの自慢だった。牛乳業界での紆余曲折があり,生乳100%しか「牛乳」を名乗れなくなったため,酪王コーヒー牛乳は酪王カフェオレとなったが,牛乳っぽさが残る味は健在だ。

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 日本橋ふくしま館MIDETTEで買物した後は北の神田方面に抜けるつもりだったが,日本橋室町の再開発の様子を見たら,現状を写真に撮っておきたくなったので方針転換。南へ……

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 中央通りの室町三丁目南交差点。写真右が日本橋三井タワー。

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 室町三丁目南交差点から日本橋三井タワーを見上げる。

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 日本橋三井タワーの奥が三井本館(重要文化財)。さらにその先が日本橋三越本店(重要文化財)と国の重要文化財の建物が並んでいる。

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 中央通りから福徳神社に続く浮世小路。江戸時代の地図には「室町うき世少路」ともあり,「うきよこうじ」ではなく「うきよしょうじ」と呼ぶらしい。このあたりに加賀出身者が住んでいたため,加賀言葉で「しょうじ」なのだとか。

 日本橋の浮世小路といえば,古典落語の「百川」がこのあたりにあったという料亭「百川」を舞台にしている。田舎なまり強い奉公人の話なので,東北の福島で生まれ育ち,30年以上も首都圏で生活しているのにいまだになまりが抜けない私にとっては微妙に身につまされる演目である。

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 福徳神社の鳥居と,福徳神社の前で浮世小路と交差する仲通り。写真右がCOREDO室町(室町東三井ビルディング),左がCOREDO室町2(室町古河三井ビルディング)。

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 福徳神社と福徳の森。ビルに囲まれた,ちょっとした憩いの場になっている。

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 中央通りに戻り,三井本館を正面から見る。巨大な大理石の列柱が特徴的な銀行建築である。1929年(昭和4年)竣工の鉄骨鉄筋コンクリート造で,1998年に国の重要文化財に指定された。

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 中央通りと江戸桜通り(駿河町通り)の交差点を挟んで日本橋三越本店が並ぶ。

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 日本橋三越本店の前から三井本館・日本橋三井タワーを見る。

 世の中には「腰巻ビルはダサい」という意見が数多く見られるが,歴史的な建物との連続性や統一感を出すための選択肢として,これ以外に良案が見当たらない気がする。

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 日本橋三越本店本館。
 地下鉄の駅が地下にあって見えないため,日本橋~京橋~銀座の主要な交通機関はタクシーのように思えてくる。郊外や地方都市のようなマイカーではない。

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 日本橋三井本店本館。1914年(大正3年)の竣工で,その後何度か増築されている。同時期の大規模建築だった東京駅前の丸の内ビルヂング(丸ビル)はあっさりと取り壊されてしまったが,この三越本店は約1年前,とうとう国の重要文化財に指定されている。

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 中央通りの日本橋三越本店本館の前から北側を振り返る。

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 日本橋三越本店本館の前の「にほんばし島根館」。最高の立地条件だ。

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 日本橋三越本店本館(写真右)と日本橋三越本店新館(写真左)。

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 かつおぶしの大和屋が角にあるむろまち小路へ。山本海苔店本店(こちらは山本陽子がCMをしていたほう。上から読んでも山本山,下から読んでも山本山の山本山も老舗で日本橋に本店があるからまぎらわしい)や,うなぎの日本橋伊勢定の本店があったりして,そこはかとなく日本の文化を感じさせるあたり,さすがお江戸日本橋である。

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 むろまち小路。江戸時代の品川町通りかな。

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 むろまち小路から中央通りの日本橋三越本店を振り返る。

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 むろまち小路のミカドコーヒー,その奥は志賀直哉が名づけたことで知られる寿司の蛇の市本店。

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 蛇の市本店の前の四つ辻から北に延びる通りは,コレド室町とコレド室町2の間の仲通りに続いている。

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 狂気さえ漂うペットボトル群。日が当たってキラキラするものを猫が嫌うという都市伝説があるらしい。路上駐輪避けにはなるかも。

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 旧室町から本小田原町あたりには細い路地が多い。

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 むろまち小路とあじさい通りの交差点が見えてくる。あじさい通り(ひょっとしたら新仲通りとも言うのかな)は日本橋室町と日本橋本町の境界になる。

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 むろまち小路とあじさい通りの交差点にある老舗中華料理大勝軒。

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 むろまち小路。突き当たりに昭和通りの上を走る首都高都心環状線の高架が見える。

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 老舗の貫禄が感じられる大勝軒。残念ながら定休日だった。

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 中華料理大勝軒。

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 鳥萬,とんかつ宇田川,加賀麩の不室屋の並び。

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 中華料理大勝軒の写真をもう一枚。

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 あじさい通りを南へ。

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 あじさい通りから路地を通って中央通りに抜けようと思うが……

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 天丼「金子半之助」に長い行列ができていて行く手をさえぎる。行列が苦手な私は,思わずここで引き返す。

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 あじさい通りに戻る。
 弁松総本店は折詰弁当専門店。都内の百貨店などでしか買えないが,ここ本店では小売りもしているらしい。
 シャッターに日本橋魚河岸按針町と書かれているように,もともと魚河岸で働いている人向けの食事処で,料理を持ち帰る人が多かったことから,徐々に折詰弁当専門店になったという。

 店の前の桜の木は阿亀桜(オカメザクラ)。マメザクラとカンヒサクラの交雑種という説明書きがあった。

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 昭和通り(高架は首都高都心環状線)の日本橋本町スクエア,本町会館の前。昭和通りの東側の日本橋小舟町には,昭和の初期まで日本橋川から延びた東堀留川・西堀留川という入堀があり,日本橋の魚河岸などとともに舟運で栄えたところである。

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 昭和通りからむろまち小路の加賀麩不室屋の前に戻る。

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 とんかつ宇田川の前からむろまち小路の西側,日本橋三越本店方向を見る。日本橋三越本店本館と新館を結ぶ連絡通路が見える。

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 加賀麩不室屋の横の路地を入る。

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 あじさい通りに抜けようと思ったら,ここにもまた行列。天丼ではなく“天ぷらめし”の金子半之助。

 それにしても行列に並んでまで食べたいという気力がすごいね。行列が苦手な私は,日本橋なら行列のない名店がいっぱいあるだろうに……と思っちゃう。

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 あじさい通りを南へ。中華料理大勝軒の前に戻ってきた。

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 むろまち小路から仲通りに入り,南へ。

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 日本橋焼餃子の前から仲通りの北側を振り返る。コレド室町とコレド室町2を結ぶ連絡通路が見える。

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 日本橋三越新館の前,中央通りの日本橋北詰交差点に出る。

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 日本橋北詰交差点から日本橋を見る。

 大きく見えるビルはコレド日本橋。その上に頭が飛び出ているのがコレド日本橋とは永代通りを挟んで向かい合う東京日本橋タワーである。

 さらにその奥に見えるタワークレーンは,上の方で書いた海苔とお茶の「山本山」本社と丸三証券本社のビル跡地の日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業C街区の再開発による高層ビルで,そのまた隣の高島屋日本橋店本館(日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業B街区)の改修と合わせて工事が行われている。
 ちなみにここも三井不動産。丸の内の“三菱村”に対抗するかのように,日本橋の“三井村”化が進んでいる。

 地方では県庁所在地どころから政令指定都市でも街が寂れ,景気回復の実感に乏しい状況が続いているが,東京のど真ん中では不景気などどこ吹く風といった感じの再開発ラッシュに沸いている。

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 日本橋北詰交差点と日本橋三越新館。

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 そして日本橋川に架かる日本橋。日本の道路元標があり,日本の道路網の源である。

 ちなみに福島県の国道4号線あさか野バイパスには五百川に架かる「日本橋」があるが,こちらは郡山市和田町と宮市にまたがることから名づけられ,日本橋(ひもとばし)と読むので注意が必要である。

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 日本橋は1911年(明治44年)の竣工。日本の首都を代表する橋らしい重厚な石造二連アーチ橋で,親柱や中柱には塔柱が立ち,北詰東側は東京市の紋章を手にした獅子の青銅像が守っている。

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 日本橋の上を首都高速都心環状線が通っている。景観的に上に被さる首都高速を問題視する議論があり,地下化しようという話もあるようだ。

 Wikipediaの「日本橋 (東京都中央区)」の項には,現行の日本橋が1911年に完成した当時の写真が載っている。写真がパブリックドメインなので,次に写真とそのリンクを貼り付けてみた。

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 日本橋の見事さとともに,その手前の複線の線路に目が釘付けとなった。こんなところに鉄道が通ってたっけ? まさか貨物線か? ……と一瞬頭の中がパニックになりかけたが,日本橋の上を走っていた東京都電(当時は東京市電かな)の仮設橋だという考えに思い至り,やっと腑に落ちた。

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 日本橋の南詰東側には「滝の広場」が整備され,日本橋川には東京湾クルージングの日本橋船着場がある。

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 日本橋南詰の野村證券の前の「滝の広場」。

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 日本橋南詰東側の親柱の燈柱。

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 日本橋南詰の親柱も,東京市の紋章を抱えた獅子が守っている。

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 日本橋南詰東側のソメイヨシノの下……

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 日本橋南詰の野村證券ビル(旧日本橋野村ビル)は1930年(昭和5年)の竣工。奥行きがあって「軍艦ビル」とも呼ばれているらしい。

 このビルを含む一帯では,大規模な日本橋一丁目中地区の再開発計画が動いており,重要文化財等に指定されているわけではない野村證券ビルがどうなるのかは気になるところである。

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 中央通りの日本橋南詰の交差点。この「日本橋一丁目1,2街区」でも約7,000m²の再開発が計画されている。もちろんここも三井不動産の計画だ。

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 日本橋南詰西側の親柱。

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 首都高速都心環状線の橋桁に設置された「日本橋」の銘板と野村證券ビル。

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 日本橋南詰西側の親柱の燈柱と獅子。

 その後ろに見えるのは「K&K」の国分グループ本社である。K&K国分といえば缶詰のイメージで,少し前まで勝手に鹿児島県国分市(現在は合併して霧島市)の会社だと思い込んでいた。♫花は霧島 煙草は国分〜のイメージ。子供の頃に刷り込まれた記憶は強いね。

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 日本橋から中央通りの南方を見る。

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 日本橋の上を通る首都高速都心環状線にも「道路元標地点」と彫られた燈柱が立っている。

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 日本橋の中柱の燈柱の両側には麒麟がいる。

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 燈柱の影が伸び,そろい踏み。

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 麒麟は伝説の霊獣で吉兆をあらわすことから,東京の繁栄を象徴している。麒麟の羽は,ここが道路元標地点であり,ここから西に北に羽ばたくことをも意味しているらしい。

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 日本橋を渡り,北詰へ。

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 日本橋北詰交差点。

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 日本橋北詰交差点西側の親柱の獅子。

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 日本橋北詰交差点の横には「道路元標の広場」があり,旧東京市道路元標と日本国道路元標(複製)が展示されている。

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 東京市道路元標。
 里程標には,横浜市 二九粁,甲府市 一三一粁,名古屋市三七○粁,京都市 五○三粁,大阪市 五五○粁,下関市 一○七六粁,鹿児島市 一四六九粁 と書かれている。
 こういう一覧を見ると,その都市を選んだ基準が興味深く感じられる。今選ぶなら,甲府市じゃなくて静岡市,下関市じゃなくて福岡市かな。赤間関市じゃなくて下関市と書かれているということは,それほど古い記述ではないのかな。

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 日本橋三越本店新館と本館の間。空中に連絡通路がある。ここにはタクシーのりばがあり,次から次へとタクシーが出てくる。先にも書いたが,東京都心部の交通手段は地下鉄・タクシー・徒歩が主流である。

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 日本橋三越本店に室町一丁目町会の二の宮神輿が展示されている。この二の宮神輿は商売繁盛・医薬健康・開運招福のえびす様を乗せる神輿で,1973年(昭和48年)に日本橋三越が創業300年を記念して奉納したもの。

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 一週間後には神田明神御祭禮「神田祭」(室町一丁目祭)が開催され,この神輿も神田明神へ宮入する。神田祭は「天下祭」とも呼ばれ,山王祭・深川祭と並ぶ江戸三大祭りのひとつである。

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 日本橋三越本店の前から中央通りの北側を見る。

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 屋号が書かれた弓張り提灯がズラリと並ぶ。

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 日本橋三越本店本館正面玄関に並ぶライオン像。三越の象徴である。

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 日本橋三越本店本館正面玄関のライオン像。前足や鼻はみんなになでられてツルっつるだ。

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 江戸桜通りを挟んで向かい合うコレド室町(写真左・室町東三井ビルディング)とコレド室町3(写真右・室町ちばぎん三井ビルディング)。

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 中央通り(写真左)と江戸桜通りの交差点。

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 中央通りと江戸桜通りの交差点の三井本館(三井住友信託銀行・三井記念美術館)。

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 桜の季節以外は意外にひっそりとした江戸桜通りの日本橋三越本店本館に,「三越地階賣場 地下鐵入口(地下鉄銀座線三越前駅)」があるので地下鉄に乗るために三越前駅へ。

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 東京メトロ銀座線の三越前駅。

新日本橋〜日本橋室町
 ビルが多いのでGPS経路がグシャグシャになっている。

── SONY α7S + Vario-Tessar T* FE16-35mm F4 ZA OSS or SONY Cyber-shot DSC-RX100M3

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コメント

神茂が写ってますね。
40年以上前にバイトしてました。
私の頃は旧店舗でしたが。
砂場でよく蕎麦を食いました。

年に何度が前を通りますが、怖いおかみさん思い出して思わず姿勢を正してしまいます。

投稿: | 2017年7月25日 (火曜日) 22時49分

 日本橋神茂は,老舗の多い日本橋の中でも老舗中の老舗ですね。店をググったら,高級はんぺん食べてみたくなりました。

投稿: 三日画師 | 2017年7月26日 (水曜日) 14時40分

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