暑いぞ熊谷… 暑さが自慢の熊谷
暑いぞ熊谷… 暑さが自慢の熊谷
ゴールデンウィーク後半,天候も体調も回復。数日ぶらぶらしてみようと,戸塚から湘南新宿ラインに乗ってどんどんと北へ……。一足先に夏を味わいに,熊谷駅で下車する。
この日の熊谷の最高気温は27.9℃(翌日は29.2℃)。暑さが自慢の熊谷は,やっぱり暑かった。過去にゴールデンウィークに真夏日を経験したこともあるし,去年のゴールデンウィークに旅した北陸は最低気温5℃という寒さだったり,旅行時の服装が悩ましい季節だ。
熊谷ステーションビル「AZ(アズ)熊谷」。複合商業施設「ティアラ21」と直結している。熊谷駅北口(正面口)は公共交通機関向けのロータリーになっているらしいが,現実的にはこの写真のようにマイカーが平気で乗り入れている。グダグダな状態になっているようだ。
熊谷駅北口(正面口)のロータリー。路線バスのりばやタクシープールがある。
駅の真正面がタクシーのりばとなっていて,北口(正面口)のロータリーに入ってすぐのところがバス降車専用スペースとなっている。1台のバスが到着すると,後ろに続いたバスはロータリーに入れず,交差点の中に留まることになってしまうんじゃないだろうか。タクシーのりばとバス降車専用スペースの間には一般車が駐まっていることが多いようだが,バス降車場は駅の正面にして,タクシーのりばを少し西側にずらしたほうが良さそうに思った。
北口(正面口)の東隣にある熊谷駅東口(ティアラ口)。熊谷ステーションビルAZ熊谷と直結するティアラ21の正面になる。一般車両はこちら側のロータリーに誘導しようとしているようだが,駅を利用するには北口のほうが便利なので,誘導がうまくいかないのだろう。
筑波三丁目の筑波中央通り商店街。熊谷駅前の繁華街は,筑波二丁目・筑波三丁目なのである。筑波という地名の由来を知りたかったが,よくわからなかった。
熊谷市が中山道の熊谷宿という宿場町として栄えたところである。現在の本町一丁目・本町二丁目あたりが熊谷の町の中心だったことは,地名からもわかる。筑波付近は,1883年(明治16年)に熊谷駅が設置されてから市街化されたものと思われ,比較的新しい地名(と言っても熊谷旧五ケ町のひとつ)のはずだが,ググってみても地名の由来が見つからない。
また,筑波一丁目・筑波三丁目の東側の住宅地には,銀座一丁目〜六丁目という地名が広がっているのだが,比較的新しいこの住宅地が,なぜ「銀座」なのか……謎は深まる。
筑波中央通り商店街の東端。突き当たりの道路の東側は銀座二丁目となる。
筑波三丁目の筑波中央通り商店街の鉄筋コンクリート(一部)3階建ての商業ビル。
筑波三丁目の桜湯(さくら湯)。熊谷駅から湯冷めしないぐらいの近距離にある。
筑波中央通り商店街の西端のアーチ。その先は熊谷駅前通り(熊谷駅前商店街)に突き当たる。
熊谷駅前から西側に延びる「はぴウェーブ」熊谷駅西通り商店街。歩道の高さを低く抑えたバリアフリー化と,車道を意図的に蛇行させて,車の速度を抑制する施策がとられている。
熊谷駅西通り商店街(はぴウェーブ)。高さが際立つジュエルコート熊谷の入口では,暑い日の熊谷名物?の冷却ミスト(ドライミスト)が噴霧されていた。
熊谷駅西通り商店街から南に延びる飲食店の多い路地。突き当たりは熊谷駅のホーム。
熊谷駅西通り商店街「はぴウェーブ」では,ファサード整備事業によって看板建築に統一感のある装飾が施されている。なかなか面白い試みだと思う。にぎわいが伴えばもっといいのだが……
熊谷にはホルモンの店が多く,いわゆるB級ご当地グルメで「熊谷ホルどん(ホルモン入り焼きうどん)」を推進中?
弥生二丁目の熊谷駅西通り商店街。もつやき「金ちゃん」と大阪ホルモンが並ぶ。
もつやき「金ちゃん」前の路地を入るとホルモン焼「源太」がある。
ホルモンの店が並ぶ斜めの通りを抜けると富士見会商店街に出る。
再び熊谷駅西通り商店街「はぴウェーブ」に戻り,増野石炭店。奥に「石炭店」があるらしい。表はジュエリー&インポートグッズ「ペルレ」になっている。石炭は「黒いダイヤ」だからジュエリー店になっていても違和感はない,か。
熊谷駅西通り商店街「はぴウェーブ」には駐禁の標識があるが,皆さん結構気楽に駐車するので,車がいなくなるのを待ったりして,商店街の写真を撮るのに時間が掛かってしまった。運転手が戻ってきそうにないときは,しかたなくそのまま撮らざるを得ない……
さっき撮影した看板建築5軒の並び。西側から戻ってきたこの角度から撮ると良さそうなのだが,さっき通ったときから10分ぐらい経ち,路上駐車の車が並んでしまった。
弁天町福互会商店街の飲み屋ビル。スナック「もあ」などが入る。大きな看板にある「くらぶ ふぇにっくす」は,熊谷駅前の筑波三丁目に移転したようだ。
弁天町や星川通り商店街の道路は,1車線分がパーキングチケット駐車場となっていて,枠内に駐車し,チケット発券機でその番号の料金を支払う仕組みになっている。
弁天町商店街から大露路商店街を北へ向かうと,星川一丁目の星川通り商店街「星川シンボルロード」と交差する。星川(大里用水)は,熊谷の市街地のど真ん中を横切る人工の水路で,「水と緑と彫刻のプロムナード」として整備されている。バスタオルでカラダを拭いている瞬間のような像は「新風」と題した彫刻。
熊谷は終戦の前日に大規模な空襲を受け,焼失面積が市街地の74%にもなり,埼玉県では唯一の戦災復興都市計画の指定都市となっている。市内の広い幅員の道路や星川シンボルロードは,戦災復興都市計画(主要幹線街路の幅員は中小都市は36m以上,大都市は50m以上等)により作られたものである。もともと農業用水路だった星川は,農繁期以外は水が流れない「干川」とも呼ばれたらしく,一般的に市街地では暗渠化されてしまうことが多いのだが,それを親水公園としたのは慧眼だったと思う。
(熊谷の戦災復興都市計画を知らなかったときには,国道17号線を全面通行止めにして“熊谷うちわ祭”を行うために,そのバイパスとして北大通りを作ったんじゃないかと思っていた)
さらに大露路商店街を北へ向かうと,今度は南本町商店街と交差する。大露路商店街と南本町商店街の交差点にあるのが太原堂毛糸店。
南本町商店街の東側を見る。「ホクギン」は長岡市に本店のある北越銀行(元の第六十九国立銀行)。
大露路商店街を国道17号線(旧中山道)に抜けた本町バス停付近。国道17号線の拡幅が戦後復興計画によって行われたため,両側に古い看板建築の店舗が点在する。
国道17号線(旧中山道)の市営駐車場入口交差点から大露路商店街を振り返る。計画的な街並みを作ろうとする動きと,それが中途半端に終わってしまったことが垣間見える。
うまく撮れていないが,洋服・洋品「エモリ」の看板建築。後ろのビルは埼玉りそな銀行熊谷支店。
国道17号線の本町一丁目交差点。このあたり(本町商店街)が古くからの熊谷市の中心街だと思われる。
古くからの中心街だけあって,本町一丁目には,北越銀行,埼玉りそな銀行,三井住友銀行,東和銀行,埼玉縣信用金庫本店などの金融機関が並んでいる。
南本町商店街に下ってくる。このあたりは国道17号線(旧中山道)が少しだけ高いところにあって,南本町商店街〜星川通り商店街へと,わずかな下り坂になっている。
南本町商店街のアーチ。商店街名とともに,一部の店舗名が書かれているタイプだ。
南本町商店街を西へ。藤野紋章店には,無形文化財紋章上絵保存会特別正会員と書かれている。
鎌倉町商店街を北へ進み,国道17号線の鎌倉町交差点に出ると,埼玉県一番の歴史を誇る老舗百貨店,八木橋百貨店がある。創業110年だとか。街道巡りが趣味の人には,店舗の中に旧中山道が店内通路となって残っていることで有名らしい。
八木橋百貨店の前の国道17号線を籠原駅行きのバスが走る。梅月堂本舗(コッペリア)のタイルの円柱が渋い。
「呉服」「青果物」のレリーフがある「近ちゃん屋」は大正12年創業。
国道17号線の熊谷市本石二丁目交差点。仏壇カノーヤの屋上にある構造物は何だろう。すごく気になる。いや,気にならなかったら鈍感すぎる。で,検索してみたら,やっぱり観覧車の支柱だった。仏壇屋のカノーヤが入る前,ここは丸善デパートという百貨店で,構造物は昔よくあったデパートの屋上の観覧車の遺構ということだ。
うなぎ川菊。鰻重が1800円〜2200円で,評判の店らしい。
弥生町通り商店街の「蘇州」というラーメン屋は,狭い店内が満員だった。餃子が美味いらしい。
鎌倉町商店街の韓国食品一日市場。鎌倉町商店街は,秩父鉄道の上熊谷駅前から国道17号線の鎌倉町交差点まで続く商店街である。
上熊谷駅に近い八坂神社の横の通り。午後6時45分を過ぎ,すっかり暗くなってしまった(写真は露出の関係で明るく見えるが)。貧血などの体調不良と運動不足が相まって,あまり早く歩くことができない。ここの西側にあるイオンの周辺や,本石一丁目の八木橋パーク一番街や朝日湯なども見て回りたかったが,時間切れ間近だ。
本石二丁目,富士自転車の今戸屋。戸袋までもが対照的ですばらしい。明るいうちにここまでたどり着きたかった……
さらに歩くのをあきらめて,秩父鉄道の上熊谷駅へ。どうということのない駅に見えるが,地図で見たときの立地がすごい。地図上では,高崎線と上越新幹線に挟まれたところに上熊谷駅があるため,駅舎が線路に囲まれているように見えるのだ。
上熊谷駅のホームの横を,JR高崎線の電車が通りすぎる。上熊谷駅の位置に高崎線の駅はない。
上熊谷駅のホームは1面2線の島式ホームに見えるが,高崎線側にはフェンスが設置されている。かつて高崎線側は東武熊谷線(妻沼線)のホームとして使われていたが,廃線により秩父鉄道の1面1線の駅となった。妻沼線の線路はそのまま残っている。
19時過ぎ,影森行きの急行「秩父路」が上熊谷駅を通過する。秩父鉄道に上熊谷駅を通過する急行列車があることを知らず,19時05分発の羽生行きが来るとばかり思っていたので,予想とは反対方向から列車がやってきて,しかも通過していったので,一瞬ドキッとしてしまった。
上熊谷駅から乗った羽生行きの電車が熊谷駅に到着。電車は熊谷駅で長時間停車するため,のんびりした雰囲気になる。
── PENTAX K-5 IIs + HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR or Canon PowerShot S100
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コメント
こんにちは、香菜子研究員といいます。熊谷暑さ自慢、楽しく読ませていただきました。最近は暑さを全面的に自慢する自治体が増えていますね。暑さ自慢でも寒さ自慢でもそれがきっかけに観光客が増えたり自治体の認知度が高まれば素敵なことだと思います。
投稿: 香菜子研究員 | 2018年7月19日 (木曜日) 19時19分
コメントありがとうございます。
熊谷には各県に1カ所程度しかない地方気象台があるため,その中でも暑い都市として有名でしたが,近年はアメダス等の新興の測定地点が増えて,目立ちにくくなってきていますね。
投稿: 三日画師 | 2018年7月22日 (日曜日) 13時08分