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2013年5月 2日 (木曜日)

黒部渓谷への陸路べかりけり 黒部市三日市

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黒部渓谷への陸路べかりけり 黒部市三日市


 木造三階建て漁村集落と舟屋が見事だった筒石の駅から,富山行きの普通列車に揺られ,またしばらく日本海沿いの鉄道の旅を楽しむ。

 筒石からバスで海岸沿いの国道8号線を抜けようと思っていた能生の町,新幹線工事で赤レンガ倉庫が取り壊された(移設保存することになった?)糸魚川,翡翠の姫川〜電気化学工業への引き込み線はどうなってしまったのだろうか青海,親不知子不知の海岸,市振を過ぎたあたりで海岸に小さな小屋が並ぶ風景(漁業関係だとは思うのだが?)……などで途中下車するのを思いとどまり,黒部駅で下車する。

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 今晩の宿は富山駅前に確保したので,JRの黒部駅から富山地方電鉄の電鉄黒部駅や東三日市駅の南側に広がる黒部市の中心市街地(元の三日市)を軽く歩き,調子が良ければ荻生駅まで(3駅分?)歩いて,富山地鉄で富山までの長距離を乗って移動する予定。さらに時間があれば,北陸新幹線の東黒部駅(仮称)が出来る富山地鉄の舌山駅付近も見て回りたいところだ。が,既に時刻は午後4時を過ぎ,太陽の光がずいぶん傾いてきている。

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 JR黒部駅の跨線橋から見る。北アルプスの立山連峰には雪が残っている。こういう高い山を見ながら暮らす生活にうらやましさを感じる(もちろん冬は厳しいだろうけど)。

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 黒部駅の改札口。お知らせボードに「普通列車の時刻変更のお知らせ」が掲示されていて,それを見ると〝臨時列車運転のため,以下の列車は時刻を変更して運転いたします。15時34分発 普通 直江津行き → 15時35分発〟となっている。普通列車が1時間に1本しか運転されていない北陸本線でも,わずか1分の発車時刻変更のお知らせを掲示する日本のJR西日本。この仕事ぶりが,安全な鉄道運行を支えているのだと思う。

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 JR黒部駅。
 富山県の東部では富山湾に沿って線路が敷かれている北陸本線だが,このあたりでは魚津町に次いで賑わっていた三日市町(後に桜井町を経て黒部市)は富山湾から少し離れ,黒部川の扇状地に形成されていたため,国鉄黒部駅(JR黒部駅)は三日市町の中心街からかなり西側に設置された。地図を見ると,少しでも三日市の町に近づけようとする配慮が,北陸本線のカーブになって見て取れるような気がする。

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 JR黒部駅から黒部市三日市の市街地に向かって真っ直ぐ延びる駅前通りを歩く。

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 黒部市民病院を過ぎ,八心大市比古神社のあたりから,JR黒部駅前からの道路が右にカーブする。新三島町商店街。

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 黒部市三日市の商店街を見る。電鉄黒部駅前交差点から大町交差点までは綺麗に整備されている。
 黒部市の中心街である三日市は,北陸街道(北国街道)の宿場町として栄えた町で,創業100年以上の老舗が並んでいるという。

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 電鉄黒部駅前交差点のかなり手前の路地を入ったところにある藤の湯。アーチ状の屋根が特徴。残念ながらこの角度だと煙突が写らなかった。右奥の建物は,私は一瞬ここが電鉄黒部駅(のホーム)じゃないかと勘違いしたところ。

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 電鉄黒部駅前交差点から三島町商店街を見る。かなり新しめの商店街である。地図を見ると,大町交差点の東側に比べると,歩道が綺麗に整備され,店舗も新しいところが多い。

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 市指定天然記念物「三島の大ケヤキ」。巨木過ぎて,根元の太い幹や鳥居は写らなかった。

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 三島町商店街。電鉄黒部駅前交差点の少し手前から富山地方鉄道本線を越え,生地方面まで伸びる通り。

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 後ろを振り返ると「三島の大ケヤキ」が家並みの上に飛び出ていた。

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 電鉄黒部駅のホーム。3面3線の不思議なホーム配置の上に大きな屋根がのっている。

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 富山・魚津側から電鉄黒部駅のホームに電車が入ってきた。

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 電鉄黒部駅前の広場。かつてはバスターミナルにもなっていたらしいが,現在は電鉄黒部駅の裏側(北側)にバス停車場があり,駅の横から駅前のバス停に入ってくる形になっているようだ。

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 そのバスが電鉄黒部駅の西側から駅前に向かってくる。

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 駅の西側に駅前バス停があり,そこで乗客が乗り降りしたあとで,バスは駅前広場を通過して,電鉄黒部駅前交差点に向かう。

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 貫禄十分の電鉄黒部駅。JR黒部駅に比べてもまったく見劣りしない。

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 電鉄黒部駅前交差点側の三島町商店街から電鉄黒部駅を見る。

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 三島町商店街。

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 電鉄黒部駅前交差点側から見た「三島の大ケヤキ」。

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 電鉄黒部駅前交差点から三島町商店街を見る。

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 三島町商店街。

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 寺町商店街。大町通りに西徳寺・辻徳法寺・光輪寺・明源寺等の寺が並んでいる一郭があり,その横が寺町商店街になっているようだ。

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 三島町商店街側を振り返る。

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 寺町商店街。寺町商店街と三島町商店街は,近年になって新しく整備された商店街だと思われ,まだシャッター通りにはなっていない。ただ,人通りがほとんどない状態だ。

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 大町交差点から東側は三日市大町商店街。勝手な推測では,この大町商店街が,古くから町一番の商店街だったのではないかと思われる。

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 三日市大町商店街。

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 タワー……?

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 ようこそ黒部市へと掲げられ,電光掲示板アーチがあり,北陸銀行,松倉呉服店,ひらい茶補,染と織のさわい(閉店?)などがあるこのあたりが三日市の古くからの中心街だと思われる。早くから商店が密集しているため,道路拡幅・歩道設置が遅れたのだろう。

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 北陸銀行の横を入ったところに,黒部市役所がある。

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 この商店街のアーチの横の交差点が,旧北陸街道の上街道(かみかいどう)または夏街道,左側(車が出てきたところ)が下街道だったらしい。

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 旧北陸街道の上街道と下街道の分岐点。「染と織のさわい」は閉店しているようだ。
 そして,上街道の奥のカーブの向こう側に,すごく目立つ建物が見えてきた。

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 ひらい茶補。

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 商店街のアーチ側から三日市大町商店街を見る。

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 下街道側から分岐点を見る。交通量の多い交差点だが,ここには信号機が設置されていない。

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 染と織のさわいの前から交差点を見る。

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 上街道を東へ向かうとわずかにカーブしている。

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 この目立つ建物は山内古美術店。遠くから見たときには,思わず地図を確認し,ひょっとしたら近くの寺の山門かと思っていた。

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 すごい……という言葉しか出てこない。

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 魚津の長教寺が建てた仁王門が,魚津大火の後の都市計画によって行き場を失い,三日市の山内古美術店がその仁王門を買い取って,ここに再建したという。唐破風屋根はそのままで,屋根から下は仁王門を保護するようにガラスで囲む構造になっているように見える。古美術品のことはよくわからないが,丁寧な商売をなさっているように見える。仁王門をそのまま買い取るとは,なかなか慧眼だと思った。

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 その山内古美術店のすばらしい建築物であるが,その周囲を見ると,かなり微妙なことになっている。

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 山内古美術店の前の上街道の東側を見ると,右手側(南側)で建物が大きくセットバックし,広い歩道が作られているところなのがわかる。

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 で,山内古美術店のほうを振り返る。あれっ……

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 この角度だとよくわかる。山内古美術店の一郭は,道路拡張工事の立ち退き対象になっているのだ。

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 角度を変えて見てみるが,やっぱりなんともならないものなのか……

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 このあたりはどのような商店が並んでいたのかわからないが,綺麗さっぱりなくなっている。

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 この通りを拡幅して,大町や寺町,三島町の大町通りと一体化する計画だと思われる。

 黒部市の都市計画で,なんとかならなかったものだろうか。
 さらに,Googleマップを見ると,黒部市内では大規模な道路工事があちこちで行われていることがわかる。郊外の富山地方鉄道舌山駅付近に完成する予定の北陸新幹線新黒部駅(仮称)に合わせて,一気に道路整備を進めようとしているらしい。

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 既にセットバックが済んでいる久昌寺の前あたり。

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 不思議な形をした久昌寺。

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 地図を見ていて気になった一郭を通って東三日市駅に向かうため,居酒屋愛菜の横の路地に入る。

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 八木印刷所がある路地。この奥まで入ってみようかとも思ったが,普通の住宅地だろうという気持ちもあって,さらに奥には入らなかった。

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 朝日旅館。

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 すっかり一般住宅地化している。

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 気になる区画の入口には,寿司屋,居酒屋,スナックなどが並んでいる。

 帰宅してから得た情報では,ここの〝桜町〟と呼ばれていた一郭は,○○楼という名の建物が建ち並ぶ遊郭(花街)だったらしい。朝日旅館も,元は朝日楼。Webで見つけた地図には,29軒もの○○楼や※※亭が並んでいる。現在は普通の住宅地に見えるが,街歩きをしていて,自分の何らかの勘というか嗅覚はまだまだ棄てたもんじゃないと思った。

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 東三日市商店街。北陸街道の分岐点が正面にあって,こちらは下街道。左側のビルの取り壊しが進んでいるように見える。ははーん,これは道路を拡幅しようとする工事かな。東三日市商店街と,三日市大町商店街の中心部は,数年後には大きく変わっているかもしれない。

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 東三日市商店街の東三日市駅方向を見る。

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 全盛期にはかなり賑わっていたと思われる東三日市商店街。

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 東三日市駅前の踏切。

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 東三日市駅の利用者の多くは,富山県立桜井高校の高校生だという。

 黒部市の中心部は元三日市町で,現在は黒部市三日市という地名になっているが,桜井高校をはじめとして,桜井中学や桜井病院など,桜井と付いた施設が多い(電鉄黒部駅も以前は電鉄桜井駅だったことがある)。三日市と桜井という地域があるのかと思ったが,地図を見る限りでは両者は混在している。なぜだろう?

 この地域は,1889年の市町村制施行時に三日市町で,1940年に三日市町と周辺の7つの村が合併して桜井町となったという。もともとこの地域は,鎌倉時代から桜井の荘(庄)と呼ばれたことから,合併を機に桜井町という地名が復活。しかし,1954年に生地町と合併して市制施行する際に,黒部市となった模様。

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 東三日市商店街。午後6時を過ぎ,だいぶ暗くなってきた。

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 美しい東三日市駅の駅舎。開業当時からの駅舎らしい。富山地方鉄道には,地方鉄道の駅がランドマークだった時代の,手が込んだ趣のある駅舎が多く残っている。

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 東三日市駅前。

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 電車の時刻まで少し時間があったので,黒部市役所の北側を少し歩いてみた。四角錐を逆さまにしたような,この特徴ある建物は何だったんだろう……。

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 地鉄富山駅行きの電車の時刻が近づいてきたので,東三日市駅へ。非バリアフリーな階段までもがカッコいい。左側に車が停まっていなければ,もう少し全体の写真が撮れたのだが……。

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 東三日市駅の改札口。

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 東三日市駅のホーム。

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 東三日市駅のホームに,電鉄富山行きの普通列車が入ってきた。

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 電車に乗り込む。

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 転換式クロスシートだ。東日本ではほとんど見かけない(京急線の一部ぐらいかな)。

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 富山まで乗り続けるつもりだったが,iPhoneの乗り換え案内で調べると,富山までは思っていた以上に時間が掛かる。今晩の宿にチェックインが遅れる旨を連絡したいが,電車の中から電話をするのは難しい。
 というわけで,魚津駅で下車し,JRに乗り換える。実は,そのまま乗り続けても10分程度しか到着時間が違わなかったのだが,まずは電話をすることを優先した。ちょっと早く着く分だけ,富山駅前のシネマ食堂街を見て回ろうと思う。

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 JR富山駅に到着。

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 JR富山駅は北陸新幹線の工事の真っ最中。仮駅舎は,今までの駅舎に比べるとだいぶ西側に設けられていて,地鉄富山駅とは離ればなれになっている。

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 普段利用している人にとってはなんでもないことだろうけど,JR富山駅の東側にある富山地方鉄道富山駅への矢印が,JR駅構内の西側に向かっているのは違和感が大きい(実際に仮駅舎はそうなっているのだけど)。

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 小さなJR富山駅仮駅舎。周囲は真っ暗だ。

 ── Nikon D800E + AF-S Nikkor 24-85mm F3.5-4.5G or Canon PowerShot S100 or iPhone 5

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コメント

こんにちは。黒部渓谷のブログを読んでたらコチラのブログに辿り着きました。写真が綺麗でオシャレなブログですね。羨ましいです。

投稿: 萌音 | 2014年3月12日 (水曜日) 22時52分

 コメントありがとうございます。
 オシャレとは無縁なブログだと思っていたので,写真が綺麗でオシャレ…とか言われると,お世辞とはいえ,木に登りたくなるほど嬉しいです。

 そうそう,見出しに黒部渓谷とは書いたものの,渓谷の「ケ」の字も出てこない記事なので,本格的な黒部渓谷へのルートを検索していらっしゃった方には,迷惑になっているんじゃないかと思っていました。少し胸を撫で下ろしています。

投稿: 三日画師 | 2014年3月14日 (金曜日) 02時13分

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