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2007年5月 5日 (土曜日)

和歌山電鐵貴志川線に乗る

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和歌山電鐵貴志川線に乗る


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 和歌山電鐵貴志川線の和歌山駅へ。
 この写真,一旦眼をそらすと,どうしても左側に90度傾いていて,右側の壁が通路に見えてしまう。

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 既に貴志行きの電車がホームに入っていて,発車時刻を待っていた。

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 発車時刻が近いというのに,乗らずにやり過ごす人が多い。車内はガラガラなので,混雑しているから次の電車を待つわけでもない。なぜだろうか。貴志まで早着する急行列車でもあるのだろうか。
 と,この時点ではその理由がわからず,不思議でたまらなかったが,理由は後に判明することになる……。

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 日前宮駅で対向列車とすれ違う。赤と白でペイントされた電車は,「いちご電車」というらしい。そう,和歌山駅で電車をやり過ごした人々は,この「いちご電車」に乗るために,一本電車をやり過ごしたのだった。

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 伊太祁曽駅でも対向列車とすれ違う。この電車のペイントは普通だった。鉄チャンではない普通のお客さんが,電車の運用まで把握しているらしい。これはすごいことかもしれない。

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 貴志駅に到着。よく見ると,電車の正面にはイチゴのエンブレムが付いていた。

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 貴志川線の全駅は無人駅になっている。電車もワンマン運転が基本で,運賃の支払いは下車時に運転席の後ろで行う。貴志駅では下車する客の数が多いため,全員がホームに降りるまでにはかなり長い時間が掛かった。

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 貴志駅にはたくさんの乗客が集まっていた。私のようなマニアックな人間だけでなく,ごく普通の人達が駅舎の写真を撮っている。
 一瞬事態が理解できなかったが,すぐに少し前のニュースを思い出した。「無人駅になった駅に,新しい駅長が誕生した。新しい駅長は猫で,和歌山電鐵が任命式を行った」というもので,どうやらその猫が人気になっているらしい。ニュースを聞いたときには,全国版のニュースで流すほどの事件かよ,と思ったのだったが,状況はずいぶん違っているようだ。

 とあるドキュメンタリー番組で,鉄道路線の廃止が取り沙汰されたときの沿線の人々の対応の違いとして,南海貴志川線と鹿島鉄道の差違を取り上げていたことがあった。貴志川線沿線の人々は鉄道を残すことに熱心で,住人に非常に愛されていることが良くわかるのに対して,鹿島鉄道の沿線は存続運動に感心がほとんど無く,熱心なのは通学の足を奪われる高校生と鉄道マニアばかり,という内容だったと記憶している。
 たくさんの人々で賑わう貴志駅を見ていると,番組で取り上げていた違いは確かに大きかったのだろうと実感できる。

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 駅長の「たま」は,駅に隣接した小山商店の飼い猫だ。駅長の飼い主のおじさんが,子供に駅長を抱かせてあげようとしたが……たま駅長はあまりに巨体だった……。

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 貴志駅周辺を歩いてみる。

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 貴志駅周辺に目立った商業集積はなさそうだった。

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 貴志川に架かる橋のたもとの川原は絶好の遊び場になっている。

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 貴志駅のホームに「いちご電車」は入ってきた。ホームにはあふれんばかりの乗客が待っている。

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 大人気だ。

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 たま駅長もホームに出て乗客を迎える。

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 こんなに楽しそうな車内は見たことがない。

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 和歌山駅に到着。

【使用したカメラ】
・縦横比3:4の写真…Canon IXY DIGITAL 800IS
・縦横比2:3の写真…PENTAX K10D + smc PENTAX-DA16-45mm F4 ED -AL-

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コメント

和歌山駅の乗降客数のデータ、ありがとうございます。

「たま駅長」、ばっちり写ってますね。
実はあることがきっかけで、私的に和歌山電鉄貴志川線の保存会の話を聞く機会がありました。

私が話を聞いたのは、会の広報担当の人でNHKの「お困りご近所」にも出演した方です。活動の様子はCDに保存されていて、私もそれをいただきました。会の努力は相当なものでした。

定期的に集まって会議を続けるのはもちろん、地元の人に寄る駅の清掃、イベントの実施、専門家を巻き込んで他の地域の交通網の研究を進め(富山ライトレールなど)、行政をまき込み、岡山電気軌道を呼び込んだようです。近鉄球団廃止の際に、ファンと選手がパの六球団維持を訴え、楽天を呼び込んだのと似ている気がします。

私が話を聞いたのは、岡山電気軌道が運営に名乗りをあげる前です。そのとき「たま駅長」やいちご電車の話はまだ出ていませんでした。おそらく岡山電気軌道参入後のアイデアだと思います。

投稿: たくろう | 2010年5月25日 (火曜日) 20時38分

 ノーファインダーで撮ったら,たまたま「たま駅長」が撮れてたって感じです。

 貴志川線の人気が一過性のブームではなく,ちゃんと根付いてきているようで,素晴らしいことですね。二番煎じ,三番煎じじゃないのが良いです。

 正直,岡電がここまでやるとは思っていませんでした。名鉄の岐阜市内線や美濃町線,日立電鉄の廃止時に岡電の名前が出たことがありますが,岡電ならひょっとして再生できていたんではないかと思ってみたりします。

投稿: 三日画師 | 2010年5月25日 (火曜日) 22時40分

岡電が、他の私鉄の経営に乗り出そうとしていたなんて、はじめて知りました。

日立電鉄を最後に見たときは哀れさを感じました。そのときすでに廃止が決まっていたかどうかはわからないのですが、車輌の手入れがまったくなされていなかったのです。古くても手入れが行き届いている車輌には愛着が湧きますが、わたしが見た日立電鉄の電車はそうではなく、逆にもうこの鉄道の先は長くなさそうだなと思ったことがありました。

美濃の町並みも美濃駅舎も美しく、走っていた電車も美しいと思っていたので美濃町線の廃止は残念でした。美濃町線は、途中の鉄橋が今にも崩れそうなひ弱な感じだったり、電車が美濃駅に揺れながら入ってきたり、はかなげな雰囲気を漂わせていたと思います。
市内線のほうは、乗り場(安全地帯?)がないところがあり、とても怖い思いをしたことがあります。阪堺線や広島の路面電車でも乗り場が狭かったりしますが、乗降の際に本当に怖いと思ったのは岐阜市内線でした。

投稿: たくろう | 2010年5月27日 (木曜日) 19時26分

 日立電鉄の最晩年は,親会社からも見捨てられた感じで,車両は窓ガラスから外が見えないぐらいの状態でしたね。それでも,沿線に高校や日立関係の工場が多くて,通勤通学需要で,経営は意外に下値安定で細々と残っていきそうな感じだったと思います。
 それで,突然に廃止の話が出て,存続の話もそこそこに,あっけなく廃止されてしまった印象が残っています。

 地元の自治体(常陸太田市かな)が事業を引き継ぐ会社を公募したところ,岡電が手を挙げたと聞きました。でも,私が聞いた噂では,公募は単なるポーズで,元々引き継ごうとする会社が出ることを想定していないものだったらしく,(これも私の印象だけですが)岡電が手を挙げたという話の後,すぐに自治体から継続断念の発表があって,そのまま代替バスに転換されました。

 岐阜市内線に乗ったときに感じたのは,ひょっとしたら自治体や大半の市民に愛されていない鉄道(=邪魔者扱い)だなってことでした。道路にペイントされただけの電停から乗り降りするときに,怖い思いをしたのは私も岐阜市内線ぐらいです。
 停車している電車の横を車が走ってはいけないはずなのに,平気で通過するし,電車の線路の上で平気で右折待ちをするのにも驚きました。

 岐阜の市内線や名鉄線が廃止対象になったときに,受け皿会社として話が出ていたのは,岡電とフランスの会社(名前は度忘れ。ヨーロッパで路面電車やバスの運営している大きな会社です)でした。記憶では,岡電は上下分離方式,フランスの会社はバスも含めた運営の提案をしたんだったと思いますが,結局話がまとまらなかったようです。

 ひょっとして,日本の公共交通が岐阜から変わっていくのか……と,一瞬だけ勝手に期待してたんですけどねぇ。岐阜市がそういう選択をしたと言うことなので仕方ありませんが,岐阜市内線の電車が廃止された後の柳ヶ瀬の商店街がどうなっているのか,かなり心配です。

投稿: 三日画師 | 2010年5月27日 (木曜日) 22時35分

 ちょっと調べてみたら,名鉄岐阜市内線の受け皿として手を挙げたのは,フランスのコネックス社でした。
 Wikipediaによれば,現在はヴェオリア・トランスポール社として,ヨーロッパ最大の公共交通会社(鉄道・バス等)になっているらしいです。
 世界各地で事業を展開して,香港の二階建てトラムも,ここが運行しているようです。
 ちょっとびっくり。

投稿: 三日画師 | 2010年5月28日 (金曜日) 11時10分

前の仕事のとき(富士通関係で)、岐阜は最もよく行ったところです。

<ひょっとしたら自治体や大半の市民に愛されていない鉄道
この感覚、わかりますね。降りたら、そこは道路の真ん中で目の前を車が走っていったことがあります。地元の人はなれているので、歩道から一車線分の車道を越えて、電車に乗っているのを見ましたが、あぶないなあと思っていました。

「ヴェオリア・トランスポール社」って、すごいんですね。公共交通機関が、ある意味で多国籍化をしていたなんて初めて知りました。さすがEUって感じですね。
最近の事情はほとんど知らないのですが、旧東欧のほうがトラムが残っていそうです。大学卒業後、1年間フランスにいたことがあるのですが、フランスでトラムが走っている街はほとんどないのではないかと思います。


投稿: たくろう | 2010年5月28日 (金曜日) 21時09分

 岐阜の場合,一番ネックになったのは道路の狭さでしょうね。だから,ちゃんと安全地帯の付いた電停が作れませんでした。広い目抜き通りは少なかったけど,道路網は充実していたので,たとえば路面電車が通る道路を一方通行にするだけでも,余裕がずいぶんできたんじゃないかと思いました(名鉄だけではどうにもできない話ですが)。

 驚かれるかもしれませんが,フランスのトラム (LRT) は,今やトラム再生運動の先頭を切ってます。1990年以降にトラムを新設した都市が,両手の指では数え切れないぐらいあります。
 特にストラスブールは,トラムを都市交通の中核に位置付けて,総合的な街づくりを行って街を活性化し,その面では先進成功事例として世界からの見学者が絶えない状況だと聞いています。

 フランスでは,人口15万人以上クラスの都市圏には,トラムの新設計画が進んでいるようです。

 旧東欧の都市は,古いトラムがたくさん残っていそうですね。10年したら,走っているトラムが一新して,ものすごく近代化しているかもしれませんね。

投稿: 三日画師 | 2010年5月28日 (金曜日) 23時25分

フランスはトラム先進国なんですね。フランスは田舎が美しくて多くの街を周りましたが、ほとんどトラムに乗った記憶がありません。前回のコメントに「最近の事情はほとんど知らないのですが」と付けておいてよかったです。

実はインドのカルカッタに泣きたくなるほど古い路面電車が動いています。専用軌道は比較的多かったと思いますが、路面は草ぼうぼう。車両の手入れは一応されていた(と思うのですが)、なんといっても車両が古かったので、乗っていても大揺れでした。たぶん先行きは長くないかもしれません。

投稿: たくろう | 2010年6月 1日 (火曜日) 22時05分

 フランスの田舎の街はさぞかし美しかったことと思います。ものすごく羨ましいです。

 トラムを使った街づくりの先駆けとなったストラスブールで,1994年にトラムが走り出してますので,フランスのトラムの多くは2000年以降になってから作られたものだと思います(資料を持ってたはずなんですが,見あたらなくてうろ覚えで書いてます)。たくろうさんがフランスに行かれたときには,まだできていなかった路線も多いのではないかと思います。

 カルカッタの泣きたくなるほど古い路面電車……ちょっと見てみたいですね。東欧やロシア極東にも,すごく古い路面電車が走ってますね。古すぎて脱線するのは怖いですけどねぇ。

投稿: 三日画師 | 2010年6月 1日 (火曜日) 22時54分

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