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2003年8月 3日 (日曜日)

大分−日田−直方−黒崎−小倉

 大分駅近くのビジネスホテルで朝を迎えた。天気は快晴。暑いのが大の苦手な私としては,真夏の快晴はあまり歓迎したくないが,雨に降られるよりはマシかもしれない。
 今夜の寝台特急「はやぶさ」の切符(小倉−東京)を早速と確保できたので,今日は大分から久大本線,日田英彦山線などを乗り継いで,小倉を目指すことにする。別府の温泉街を歩いてみたい気もしたが,時刻表を見て,それは「次回のお楽しみ」として取っておくことにした。

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 大分駅に向かう途中,ディーゼル機関車が寝台特急の客車の入れ替え作業をしていた。昨晩東京を出た特急「富士」の客車である。特急「富士」は東京と大分を結ぶ寝台特急で,以前は西鹿児島まで走っていたのだが,利用者が減少したため宮崎止まりとなり,数年前からはとうとう大分止まりとなってしまった。私が小学生の頃,鉄道の本には必ず「日本で最も長い距離を走る列車」として「日豊本線経由で東京−西鹿児島間を走る特急富士」が紹介されていて,24時間以上も走り続ける列車に憧れの気持ちを抱いたものだった。

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 大分駅のホームへ。ホームからは特急「富士」を牽引してきた電気機関車が見えた。

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 豊肥本線中判田駅行きの鮮やかなディーゼルカーがホームに入ってきたので写真を撮ろうとしていたところ,隣のホームにこれまた真っ赤な特急列車が入ってきた。「RED EXPRESS」というそのままのロゴ。そのセンスにはちょっと付いていけないところがあるが,JR九州的にはこういうのもアリなのだろう。

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 大分駅では,とりあえず夜明駅(大分県日田市)までの切符を買っていた。夜明駅からの日田彦山線は列車の本数が少ないばかりか,乗り換えがうまくいかないことも考えられたため,そのまま久大本線で久留米まで行って,そこから鹿児島本線に乗り換えて小倉に向かうことも考えていたためである。だが,由布院駅で先行する特急「ゆふいんの森」に乗り換え,日田駅まで行けば,余裕で日田彦山線の列車に乗ることがわかった。
 さっそく由布院駅のみどりの窓口で直方駅までの行き先の変更と,由布院−日田間の特急券を購入。切符を直方までにしたのは,直方から筑豊電鉄に乗ってみようと思ったからだ。

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 特急「ゆふいんの森」に使われている車両は,キハ58とキハ65という急行用の古いディーゼルカーを改造したものである。中古の急行用車両を使った特急列車というのは,ちょっと情けない感じもするが,元の車両が何なのか判別できないほどの外観上の改造が加えられ,見事な仕上がりになっている。ハイデッカー(もちろんハイデガーではない)なので見晴らしが良く,さらに先頭車両は前面展望が楽しめるようになっている。
 座席は1号車2番D席ということで,ひょっとしたら前面展望が楽しめるのか……と思ったが,最後尾の車両で,ちとがっかり。

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 日田駅で「ゆふいんの森」を下車する。これだけ複雑な外観がゲテモノになっていないのは,デザインが優れているためだろう。

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 走り去る「ゆふいんの森」と普通列車用の車両が一瞬だけ並んだ。こうやってみると,塗色はハデだが,第三セクターの鉄道などによく見られるような無駄なラインや複雑な塗り分けが無いシンプルな塗装は,それほど悪くない感じもする。

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 日田駅から日田彦山線経由小倉行きの列車に乗り込む。隣の光岡駅(てるおか:大分県日田市)で対向列車待ちする。
 実は,ノートPCの経路検索ソフト「駅すぱーと」で日田駅での乗り換え列車を検索したところ,日田駅から久留米行きの普通列車に乗り,夜明駅で小倉行きの列車(現在乗車している列車である)に乗り換える,という検索結果だった。日田駅で「ゆふいんの森」を降り,ちょっとぼんやりしているうちに久大本線の久留米行きが発車してしまい,真っ青になったのだった(こういうときに限って,あらかじめ今晩乗車する特急列車の切符をすでに買っていたりする)が,日田駅の時刻表で小倉行きの列車が日田始発だということに気づいたときには,本当にホッとした。

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 田川後藤寺駅(福岡県田川市)で下車する。隣のホームに停まっているのは平成筑豊鉄道のディーゼルカーだ。田川後藤寺からはJR後藤寺線が分岐している。また,直方からは平成筑豊鉄道がのびてきている。この周辺の鉄道は,筑豊炭田で産出された石炭を輸送するために作られたもので,網の目のように張り巡らされた鉄道網(それでもずいぶん廃止されてしまったが)を見ると,筑豊炭田の町がいかに繁栄していたかがわかる。

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 後藤寺線の新飯塚行きディーゼルカーに乗り換える。

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 新飯塚駅(福岡県飯塚市)に到着。ここからは筑豊本線に乗り換えて直方に向かう予定だったが,駅の案内板に筑豊本線の文字が見つからない。どこにも無い。天下の(とは言い過ぎだが)筑豊本線が消えてしまったのだ。あるのは「福北ゆたか線」という第三セクター風の鉄道のみ……と,ここで黒崎・若松方面という文字を見て,ボンヤリと答えが浮かんできた。時刻表にもはっきり「筑豊本線」と書かれている路線(ついでに言えば,鉄道路線検索ソフト駅すぱーとも,Webの経路検索ページも,「筑豊本線」と表記されている)を,ここでは「福北ゆたか線」と呼んでいるのだ。
 電化され,電車の主要な運転経路も変わったのだから,路線名を変えてもかまわない(それなら時刻表の表記も変わる)。東北本線の宇都宮以南を「宇都宮線」という愛称で呼ぶようなことも,今では多くなってきたのでかまわない。せめて,「福北ゆたか線(筑豊本線)」と,小さい文字でも良いから並記するぐらいの気配りが必要だと思った。

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 過去の鉄道車両の塗装の多くが,前面に警戒色といわれる明るい色が塗られていたため,それに慣らされている脳ミソがちょっと違和感を感じる電車がホームに入ってきた。

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 直方駅(福岡県直方市)に到着。車寄せ部分を駅舎の中から撮影した写真だが,このエンタシス風の柱は見事と言うほか無い。

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 駅舎も大きく,かつて鉄道の町として繁栄した頃の記憶を留めている。

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 商店街にはアーケードが設けられている。「優勝おめでとう魁皇関 めざせ横綱」の横断幕が見える。人気者の魁皇は全国区だが,地元の応援はやはりひとしおである。

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 筑豊電鉄の筑豊直方駅。さらに延伸する計画でもあったのだろう,高架路線がぷっつりと切れるような形になっている。

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 発車を待つ黒崎駅前行きの電車。なかなか愛嬌のある面構えである。

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 3両編成の連接車になっている。

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 左右でドアの位置が異なっていて面白い。

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 終点の黒崎駅前電停(北九州市八幡西区)に到着。「黒崎駅前」という名称は路面電車(西鉄北九州線)だった頃の名残だろう。すぐ隣がバス乗り場になっていて,バスとの乗り換えが非常に便利になっている。

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 やけに手すりばかりが目立つ黒崎駅前のペデストリアンデッキ。

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 JR黒崎駅前。

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 小倉駅(北九州市小倉北区)に到着。駅の近くに観覧車がある。昔,デパートの屋上にあったようなミニ観覧車とはレベルの違う大きさだ。

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 益田から山陰本線経由のディーゼル特急「いそかぜ」がやってきた。

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 小倉駅に乗り入れるようになったモノレール。
 開業当時は西鉄の路面電車が走っていた魚町のところにモノレールの小倉駅が設置され,JRの小倉駅までは長い距離を歩かなければならなかった。途中の商店街を乗り換え客が歩くように仕向けるという,全国各地に見られる悪習である。あまりに評判が悪かったこともあって,モノレールを延伸してJR小倉駅の駅ビルにモノレールが乗り入れるようにしたのだった。

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 小倉駅に寝台特急「さくら・はやぶさ」が入ってきた。寝台特急の利用者が減ったため,途中の鳥栖駅(佐賀県鳥栖市)で長崎からの特急「さくら」と熊本からの「はやぶさ」を連結して運転するため,特急「さくら・はやぶさ」となるのだ。ちょっと寂しい感じがする。

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 さっそく列車に乗り込む。寝台特急での旅をのんびり楽しむことにする。

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